12月1日、「第30回 BFAアジア選手権」(12月3日から10日まで台湾・台北、台中)に出場する侍ジャパン社会人代表の初練習が桃園市の国立体育大学野球場で行われた(同代表の初戦は12月4日)。
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11月29日に国内で集合し、30日に現地入りした選手たち。30日夜には今大会から指揮を執る川口朋保監督らスタッフも交えてミーティングが行われた。そこでは、「人間的成長なくして進歩なし」「自分のベストを尽くし、越えようとチャレンジする集団に」などの理念が共有され、選手間でのグループディスカッションも行われる中で強みや課題を出し合った。
そして始まったこの日の初練習では、選手たちが積極的にコミュニケーションを図り、首脳陣も選手と多く会話をしている姿が印象的だった。寒さと風で体が震えるような環境下ではあったが、選手たち各々が意識を持って3日後のチーム開幕戦に備えた。
川口監督は初日を終えて「昨日、ミーティングで重要性を話したコミュニケーションをみんながしっかり取ってくれていました」と振り返った。
今回は事前に国内で選考合宿や直前合宿をできなかったことや、日本選手権が終わったばかりの時期ということもあり、「初めての選手を選考してのチーム作りは難しいと思ったので」と、今年のアジア競技大会(3位)や昨年のU-23ワールドカップ(優勝)に出場した選手たちを中心に選出。選考合宿も含めて侍ジャパン初参加となるのは、「特に今年、社会人有数の左投手になったと思いますし、投球術が光る投手なので楽しみ」と選出された秋山翔(三菱自動車岡崎)のみとなった。
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最大目標は2026年に愛知県で行われるアジア競技大会での金メダル獲得だ。そのための第一歩となる今大会だが、川口監督は「選手たちの技術を上げるためには勝敗を意識することも大いに必要ですし、この侍ジャパンのユニホームを着るからには優勝を目指さなくてはいけません」と優勝へ意気込む。一方で「選手がそこを意識しすぎると持ち味を発揮できないと思うので、チームが1つになるという関係性を築いていけたらと思います」と、まずは結束力を高めたい意向を示した。
2日も練習を行い、3日には公式練習が予定されている。4日のパキスタン戦(日本時間19時30分から台北ドーム)に向けて、チーム状態がどれだけ上がっていくのか楽しみだ。
選手コメント
中村迅(NTT東日本)※U-23ワールドカップに続き主将に任命
「リラックスしながら初練習ができました。(主将に任命)気持ち的にはあまり変わらず、チームを引っ張るというよりは自分のやるべきことをやろうと思っています。(アジア競技大会は銅メダル)悔しい結果に終わったので、今回は優勝できるよう頑張っていきたいです。フィジカルの差を韓国やチャイニーズ・タイペイには感じたのでウェイトトレーニングなどをしてきました。短期決戦なのでチームワークを高めていきたいです」
秋山翔(三菱自動車岡崎)
「野球人生で初めての日本代表ですが思ったより馴染めています。(選出を聞いた時は)日本選手権に集中していましたが、楽しみが1つ増えたなと思いました。(目指す投球)ストレートだけで抑えられる投手ではないので、いつも通り、のらりくらりと投げていきたいです。優勝に貢献していきたいです」
第30回 BFA アジア選手権
大会期間
2023年12月3日~12月10日
オープニングラウンド(グループB)
12月4日(月)19:30 日本 14 - 0 パキスタン
12月5日(火)19:30 タイ 0 - 16 日本
12月6日(水)19:30 日本 9 - 1 フィリピン
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
12月8日(金)19:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 1 日本
12月9日(土)13:30 日本 5 - 2 韓国
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
決勝
12月10日(日)19:30 日本 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾(台北・台中)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、韓国、香港、パレスチナ
グループB
日本、フィリピン、パキスタン、タイ