12月11日、前日に閉幕した「第30回 BFA アジア選手権」(12月3日から台湾・台北、台中)で2大会ぶり20回目の優勝を果たした侍ジャパン社会人代表が帰国。優勝会見が行われ、主将の中村迅(NTT東日本)、MVP・最多打点・ベストナイン(外野手)を獲得した向山基生(NTT東日本)、ベストナイン(先発投手)を獲得した嘉陽宗一郎(トヨタ自動車)が出席し、喜びや今後の抱負を語った。
会見冒頭で優勝の喜びや大会の振り返りを尋ねられると、中村は「目標である金メダルを獲ることができて良かったです」と、主将としてホッとした様子。勝因については「短期決戦の中で良いチームワークで戦うことができました。試合に出ていないメンバーも、試合前やベンチで盛り上げてくれたおかげです」と感謝した。
個人賞3冠に輝いた向山は「川口監督が役割を明確に与えてくださったのでやりやすかったです」と、OPS(出塁率+長打率)を評価されての“攻撃的2番打者”への起用に応えられたことを要因に挙げ、主に9番を打った中川拓紀(Honda鈴鹿)や全試合で1番に起用された矢野幸耶(三菱重工East)の出塁が自身の打点に繋がったことにも感謝した。
スーパーラウンドのチャイニーズ・タイペイ戦で8回無失点、決勝のチャイニーズ・タイペイ戦で最終回を無失点に抑えて胴上げ投手となった嘉陽も「ミスが出ても声をかけ合って、みんなでカバーできました」と、チーム力の高さが優勝に繋がったと振り返る。また、今回のメンバーで投手陣最年長ということもあり、川口監督から大会前に「1人でも多く、海外に通用する投手を育てて欲しい」と言われていたことを明かし、「僕自身が経験したことを伝えられたかなと思います」と手応えを語った。
今後の抱負については、中村が「チャイニーズ・タイペイと韓国のレベルが高い投手を打てなかったので打撃やフィジカルの強化をしていきたいです」と語れば、向山も「投手陣がチャイニーズ・タイペイと韓国を抑えてくれましたが、今後は打者がたくさん点を取れる打線にしないといけません」と打力強化を課題に挙げた。
嘉陽は「チャイニーズ・タイペイを2試合で0点、韓国を2失点に抑えられたことは手応えを感じています。1人でも多くの投手が国際大会を通してレベルアップしてくれれば、さらに良い投手陣が出来上がると思うので、自分も含めて頑張りたいです」と、今回の優勝の要因となった投手力のさらなる向上を誓った。
国内の公式戦もすべて終了しており、選手たちはオフシーズンに入る。今大会で得た収穫や課題を持って冬を過ごした選手たちが、来年どんな姿を見せてくれるのか楽しみだ。
第30回 BFA アジア選手権
大会期間
2023年12月3日~12月10日
オープニングラウンド(グループB)
12月4日(月)19:30 日本 14 - 0 パキスタン
12月5日(火)19:30 タイ 0 - 16 日本
12月6日(水)19:30 日本 9 - 1 フィリピン
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
12月8日(金)19:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 1 日本
12月9日(土)13:30 日本 5 - 2 韓国
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
決勝
12月10日(日)19:30 日本 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾(台北・台中)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、韓国、香港、パレスチナ
グループB
日本、フィリピン、パキスタン、タイ