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試合レポート

U-15W杯開幕 中島齊志の3安打3打点の活躍などでドミニカ共和国との乱打戦を制す

2024年8月17日

 8月16日(日本時間17日)、「第6回 WBSC U-15 ワールドカップ」(コロンビア・バランキージャ)が開幕。初優勝を目指す侍ジャパンU-15代表はドミニカ共和国と戦い、12対9で乱打戦を制した。

 互いに初戦ということもあってミスが多く出たが、要所で好プレーが生まれた侍ジャパンU-15代表に軍配が上がる形となった。
 1回表、先発のマウンドを託された身長189センチの大型左腕・川本晴大(東京城南ボーイズ)は制球が定まらず、四球と安打、暴投で1死二、三塁のピンチを招く。ここで相手4番打者の当たりはセンター前に抜けようかという当たりだったが、二塁手の砂涼人(洋野リトルシニア)が球際で踏ん張って捕球し、一塁へ送球し打者走者をアウトに。三塁走者に続いて生還を狙った二塁走者の動きには、選手たちの声によってすぐに気づいた一塁手の小久保颯弥(愛知名港ボーイズ)が冷静に本塁へ送球し、挟殺でアウト。1失点のみに抑えると、その裏にすぐさま逆襲が始まる。

 川上慧(明石ボーイズ)の内野安打や相手四死球、暴投で追いつくと戸倉光揮(狭山西武ボーイズ)の内野安打で勝ち越し。さらに続く1死満塁のチャンスで中島齊志(飯塚ボーイズ)が相手右翼手の頭上を越える二塁打を放ち、2者が生還。加えて相手の悪送球も生まれ中島まで生還し4点を加える。その後も砂の内野安打などでチャンスを広げていくと、小久保が選んだ押し出し四球や川上の犠飛など、初回に一挙8点を奪った。  川本は2回も持ち直すことができず2点を失うが、その裏には砂のレフト頭上を越える二塁打で2者が生還し2得点。10対3と再び引き離す。

 3回から2番手でマウンドに上がった林将輝(日高リトルシニア)が4本の安打を浴びて4失点。得点差を3点に詰められるが、その後も追加点を挙げていく。3回裏にチーム唯一の2年生ながら4番に抜てきされた丹羽裕聖(愛知尾州ボーイズ)がレフト前安打を放つと二盗・三盗を成功させ、中島のセンター前タイムリーで丹羽が生還。5回裏には3安打目を放った中島が二盗を試みると相手捕手が悪送球し、三塁走者の戸倉が生還。2点を追加した。
 守っても4回表には右翼手・戸倉の本塁への好送球による補殺、5回は林が三者凡退に抑えるなどしてリードを守っていく。6回には2点を失ったが、最後は3番手の谷口哲聖(摂津リトルシニア)が「点差が詰まった状況だったので楽しかったです」という強心臓でドミニカ共和国打線の反撃を食い止め試合終了。
 苦しみながらも、井端弘和監督が「決勝戦のようなつもりでやらないといけない」とまでこだわっていた初戦で貴重な勝ち星を挙げた。

 オープニングラウンド第2戦はイタリアと日本時間18日5時から対戦する。

監督・選手コメント

井端弘和監督

「初戦の難しさが出たと思いますし、ミスは山ほど出ました。勝ち上がっていくには、そういうミスを減らさないといけません。慣れない天然芝で捕球リズムが狂って足が止まってしまっての悪送球が目立ったので、改善の余地があります。外野手は本職が皆内野手の中、無難にこなしてくれたのは収穫です。戸倉の好送球が流れを止めてくれました。(要所で盗塁も)無駄に走るわけではなく、要所で走れていましたね。三盗も決めてくれて良い形で追加点を挙げることができました。投手陣も初戦は難しく、緊張して思うように制球ができなかったですが、次は落ち着いてやってくれると期待しています。谷口はセレクションでも国内合宿でも気持ちが前面に出ていましたし、打つのもセレクションの時から遥かに良くなっているので、鍵を握る選手の1人だと思っています」

中島齊志(飯塚ボーイズ)

「強豪相手に勝つことができて嬉しいです。初回のライトオーバーの打球はストレートが多い投手だったので、ストレートにタイミングを合わせて打ちました。4回は点差が縮まっていたので、繋ぐ意識で打ちました。出塁率にこだわっているので、今日はしっかり出塁できで良かったです。外野手は小学生の時以来ですが、きっちりできました。でももう少し低く送球を放るとか中継への送球をしっかりしていきたいです。良い流れなので一戦必勝で、全力で全員で勝ち続けていきたいです」

砂涼人(洋野リトルシニア)

「試合前からとても緊張していたのですが、初回のセカンドゴロをしっかり捌けたので、緊張がほぐれてその後良いプレーができました。球際に自信があるので、しっかり捕れて良かったです。2回のタイムリーはストレートが多かったので張っていました。当たり前のことをしっかりやってチームに貢献できるように頑張っていきたいです」

第6回 WBSC U-15 ワールドカップ

大会概要 出場選手 放送予定

大会期間

2024年8月16日~8月25日

オープニングラウンド(グループA)
8月17日(土)9:00 日本 12 - 9 ドミニカ共和国
8月18日(日)5:00 イタリア 3 - 8 日本
8月19日(月)9:00 コロンビア 3 - 14 日本
8月20日(火)5:00 日本 14 - 0 グアム
8月21日(水)0:30 日本 4 - 2 プエルトリコ
※開始時刻は日本時間(コロンビア:時差-14時間)

スーパーラウンド
8月23日(金)5:00 日本 5 - 6 チャイニーズ・タイペイ
8月24日(土)5:00 日本 6 - 1 メキシコ
8月25日(日)5:00 日本 7 - 2 ニカラグア
※開始時刻は日本時間(コロンビア:時差-14時間)

決勝
8月26日(月)9:00 日本 7 - 6 プエルトリコ
※開始時刻は日本時間(コロンビア:時差-14時間)

開催地

コロンビア(バランキージャ)

出場する国と地域

グループA
日本、ドミニカ共和国、プエルトリコ、コロンビア、イタリア、グアム
グループB
メキシコ、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、オランダ、ニカラグア、南アフリカ

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