11月9日、「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024 日本 vs チェコ」の第1戦がバンテリンドーム ナゴヤで19時から行われた。侍ジャパンは先制を許す苦しい展開となったが中盤・終盤に得点を加え、7対1で勝利を収めた。
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
試合前の始球式には「RAXUS こどもたちの夢応援プロジェクト」で、「女子野球をもっと広げたい」という思いを持って応募した野口桃愛さん、母のすすめで応募しこの日が誕生日という小西琥太朗さんのバッテリーによる始球式が行われ、野口さんのストライクゾーンに投げ込まれた球を小西さんがしっかり捕球し、大観衆から大きな拍手が送られた。
試合は、井端弘和監督が「本番でもあり得ますし、今日のような試合展開は良いことだったと思います」と振り返ったように、試合序盤は苦しんだ。
1回表に先発の髙橋宏斗(中日)がマレク・フルプ(巨人)とマルティン・チェルベンカの連打で先制点を許した。髙橋は2回と3回も走者を出すなど苦しい投球が続いたが、自身の素早いバント処理や、要所でスプリットが決まって三振を奪うなどして、追加点は許さなかった。
すぐに追いつきたい打線は、ダン・パディサクの150キロ前後のストレートやチェンジアップなどの変化球を織り交ぜた投球を前に苦戦。3回に小園海斗(広島)のタイムリー内野安打で同点に追いついたが、その後はなかなか勝ち越せず。4回1失点に抑えられた。
5回には2番手のヤン・トメクから坂倉将吾(広島)の二塁打でチャンスを作り源田壮亮(西武)がレフト前安打を放つが、左翼手ミハル・シンデルカの好送球により本塁を狙った坂倉がアウトとなり得点を奪えなかった。
そんな悪い流れを変えたのが2番手として登板した才木浩人(阪神)だ。150キロを超える力強いストレートや鋭く落ちるフォークなどの変化球を駆使して、4回から6回で1人の走者も出さずに7奪三振。これには井端監督も「内容が抜群でしたね」と高く評価した。
すると6回裏、小園が俊足を飛ばして内野安打で出塁し、その後四球や失策で三塁まで進むと、栗原陵矢(ソフトバンク)のレフトフライで思いきりよくスタートを切って生還し、勝ち越した。続く森下翔太(阪神)にもレフト前タイムリーが飛び出して追加点を挙げた。
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
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
さらに7回、途中出場の清宮幸太郎(日本ハム)が右中間を破るタイムリーの後、小園がこの日4安打目でつなぐと、辰己涼介(楽天)がライトスタンドへ3ラン本塁打を放ってダメ押し。
投手陣も、才木の後を継いだ北山亘基(日本ハム)が7回と8回、大勢(巨人)が最終回を1人の走者も許さずに抑えて試合終了。終わってみれば快勝となった。
10日もチェコとバンテリンドーム ナゴヤで19時から対戦。大会前最後の試合で、最後の仕上げにかかる。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「髙橋投手は失点しましたが、打たれていたのはベルトの高さの球だったので、才木投手のような高低を使った投球ができれば大丈夫だと思います。(打線について)強化試合初戦でヒットが多く出てホッとしています。日本シリーズ組も体の状態が良くて安心しました。投手がどんどん代わってくるので、振っていかないと合わせられないので、今日は振っていっていて良かったです」
才木浩人(阪神)
「思ったより緊張せずにマウンドへ上がることができました。ストレートで押したりフォークも投げたりすることができたので良かったです。コンディションはまったく問題ありません。良い形できているので、大会に向けてしっかり調整していきたいです」
小園海斗(広島)
「(4打数4安打)データが少しだけはあったことに加えて、ネクストバッターズサークルで感じたことを生かして打ちにいきました。つなぐことが持ち味であり、役割だと思っています。(同点のタッチアップは)梵コーチに“行こうか”と言われていたので行きました。(二塁守備)併殺を取れましたし、上手い方が多いので信じてやりたいです」
辰己涼介(楽天)
「落ち着いて、いつも通り楽しんでプレーすることができました。野球は好きなことを仕事でやらせてもらっているので、日々ワクワクして毎試合楽しむようにしています。(本塁打)ストライクゾーンはなんでもいけるようにと思っていました。(大会に向けて)選んで良かったなと思ってもらえるような姿を見せられるようにしたいです」
大勢(巨人)
「たくさんのお客さんの前で投げることは久々だったのでワクワクしました。すごく気が引き締まりますし、すごい選手が後ろを守ってくれているので心強いです。僕の役割は勝利で試合を終わらせることなので、しっかりやりたいです」
パベル・ハジム監督
「素晴らしい打者に対してストライクゾーンで勝負していましたし、素晴らしい投手に対してヒットも出ました。選手の勇気を称えたいです。ただ、特に守備でミスが目立ってしまいました」
マレク・フルプ(巨人)
「(初回、先制打につながる二塁打)2023年のWBCを思い出すような感覚になりました。初回にリードを取ることは大きかったです。良い気持ちで試合を続けることができました。日本の投手が素晴らしい中で、しっかり打つことができる場面があったことはチームとして誇らしいです」
ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12
試合日程
オープニングラウンド(グループB)
2024年11月13日(水)19:00 日本 9 - 3 オーストラリア
2024年11月15日(金)19:00 日本 6 - 3 韓国
2024年11月16日(土)19:00 チャイニーズ・タイペイ 1 - 3 日本
2024年11月17日(日)19:00 日本 7 - 6 キューバ
2024年11月18日(月)19:00 ドミニカ共和国 3 - 11 日本
スーパーラウンド
2024年11月21日(木)19:00 日本 9 - 1 アメリカ
2024年11月22日(金)19:00 日本 9 - 6 ベネズエラ
2024年11月23日(土)19:00 日本 9 - 6 チャイニーズ・タイペイ
決勝
2024年11月24日(日)19:00 日本 0 - 4 チャイニーズ・タイペイ
開催球場
オープニングラウンド(グループB)
バンテリンドーム ナゴヤ、台北ドーム、天母スタジアム
スーパーラウンド・決勝・3位決定戦
東京ドーム
出場チーム
グループA
メキシコ、アメリカ、ベネズエラ、オランダ、パナマ、プエルトリコ
グループB
日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、ドミニカ共和国、オーストラリア