8月6日(土)、15歳以下の野球世界一を決める「第3回 WBSC U-15ベースボールワールドカップ2016 inいわき」で、スーパーラウンド第3戦が行われ、侍ジャパンU-15代表がパナマを2-1で破り決勝進出を決めた。
前日の雪辱を期す2人が勢いを与え、逃げ切り
前日のアメリカ戦で開幕から続いていた連勝が「6」で止まり、決勝進出へ後が無くなった試合で、特に悔しい思いをしていた2選手が大活躍を遂げた。まず1回裏に、前日の試合で3点ビハインドの9回1死満塁で併殺打に倒れた2番・稲生賢二外野手(東海ボーイズ)がライトスタンドに飛び込む本塁打を放ち、先制に成功する。
さらに2回裏には、前日2失策を記録した田口夢人内野手(栃木下野リトルシニア)が、変化球を引きつけてライト前へ持っていく鮮やかなタイムリーで追加点を挙げた。
この援護に3試合目の先発となる岡田幹太投手(京葉ボーイズ)も応え、6回までパナマ打線をわずか2安打に抑える好投を見せた。さらに7・8回にはリリーフエースの不後祐将投手(神戸須磨クラブ)がこの日も無安打に抑え、1点差のまま、試合は最終回まで進んだ。
だがここで簡単に勝たせてくれないのが国際試合の怖さ。9回から登板した増木武寛投手(福岡アストロズ)は四球と自らの失策、そして相手打者の犠打で1死二、三塁と一打逆転のピンチを迎えた。
ここで本領発揮をしたのが「守備が1番の武器」と大会前から語っていた二塁手の田口。一、二塁間に抜けようかという打球を二者連続で好捕し、ゲームセット。昨日の雪辱を誓っていた2人の野手や3投手の粘りの投球などで、侍ジャパンU-15代表がついに決勝戦に駒を進めた。
スーパーラウンドを1位で通過した侍ジャパンU-15代表は初の世界一に向け、スーパーラウンド2位で前回優勝の野球大国・キューバと決勝戦で激突。試合は14時半からいわきグリーンスタジアムで行われる予定となっている。
コメント
侍ジャパンU-15代表・鹿取義隆監督
「今日は上手い守備がたくさんありましたね。全員でよく守りました。こうした緊迫した試合に慣れるだけで、とても大きな経験です。昨日悔しい思いをした選手も良いプレーを見せてくれました」
侍ジャパンU-15代表・稲生賢二外野手(東海ボーイズ)
「昨日悔しい思いをしたので、今日は絶対に勝とうと思っていました。(本塁打は)インコースのストレートに張り、とにかく強い打球をフルスイングで打とうと思っていました。ここまで来たので金メダルだけを狙いたいです」
侍ジャパンU-15代表・岡田幹太投手(京葉ボーイズ)
「これまでの2試合はボール球が先行していたので、球数を減らして投げていこうと思ったのが上手くいきました。世界で1番強い仲間が後ろを守っているので、打たせて取るよう投げました」
侍ジャパンU-15代表・田口夢人内野手(栃木下野リトルシニア)
「(最終回は)いつでも打球が飛んでこいと準備していました。昨日は送球ミスをしてしまい悔しかったですが、今日もスタメンで使ってもらったので、持ち味である守備で応えようと思いました。良いプレーができたので調子に乗らず、今日はゆっくり寝て明日に備えます」
第3回WBSC U-15ベースボールワールドカップ2016 in いわき
大会期間
オープニングラウンド
7月29日(金) オーストラリア 0 - 13 日本
7月30日(土) 日本 4 - 0 キューバ
7月31日(日) 日本 15 - 4 韓国
8月 1日(月) チェコ 0 - 15 日本
8月 2日(火) 日本 10 - 6 コロンビア
スーパーラウンド
8月4日(木) 日本 8 - 0 ベネズエラ
8月5日(金) 日本 2 - 5 アメリカ
8月6日(土) 日本 2 - 1 パナマ
決勝
8月7日(日)14:30 日本 4 - 9 キューバ
会場
いわきグリーンスタジアム
南部スタジアム
平野球場
関連情報
「大会応援大使」に中畑清氏が就任U-15代表監督に鹿取義隆氏が就任
応援キャラクターに「フラ・たまみ」が決定
侍ジャパンU-15代表記者会見 大会への意気込みを語る