12月7日~13日に中国・広東省で開催される「第9回 BFA U-12アジア選手権」に向けて大阪府堺市で23日、侍ジャパンU-12代表の選考合宿2日目が行われた。参加したのは前日と同じく7月に実施した「全日本合同トライアウト デジタルチャレンジ」の 一般応募者、公益財団法人全日本軟式野球連盟(JSBB)各都道府県支部の推薦選手に加えて、仁志敏久代表監督による 「高円宮賜杯第 36 回全日本学童軟式野球大会(マクドナルド・トーナメント)」の視察を踏まえた中から一次選考を通過した25人の選手たち。
選考合宿2日目は、朝8時にホテルを出発した選手たちは、8時30分にはグラウンドに到着。アップを行うと、すぐに2種類の体力テストが行われた。
重さ1キロのメディシンボールを右向き、左向き、後ろ向きに投げてその飛距離を計測。この数値がスイングの強さにも表れるというテストだ。さらに、その横では、腰に「マグネットタイマー」ベルトを巻き、30メートルダッシュを繰り返した。
スタート地点、10メートル地点、ゴール地点には、磁気を帯びたコーンが置かれており、それぞれ自動でタイムを計測する。マグネットタイマーを装着することで、「初速に優れている」「後半加速するタイプ」などの判別が可能になる。
一般的に足の速さは、50メートル走のタイムを参考にすることが多いが、より実戦で必要な能力を見極めるためのものだ。
体力テストの後は、キャッチボール。初日よりも大きな声が出るようになり、キャッチャー、サード、ショート、セカンドに分かれたノックでも、スムーズな動きで、参加者たちは伸び伸びとプレーしていた。
今大会で使用されるアジア野球連盟公認球は、表面が合成ゴムで覆われていて、跳ねづらいのが特徴だ。そのため、腰を落として捕るという基本姿勢がより大切になってくる。
軟式球と比べても、やや重くて硬いが、それでも、選手たちに戸惑う様子は全くなく、力強い送球をみせていた。
その後、投手陣はブルペン入り。前日は3球スピードガンで計測するだけだったが、この日はキレのある球をインコース、アウトコースに投げ分けるなど本格的な投球を10球ほど披露した。最後は、前日と同じく2カ所での打撃テスト。仁志監督は打撃投手を務め、選手たちの様子に鋭い視線を送っていた。
こうして2日間にわたる選考合宿を終えて、仁志監督は「先週の東京会場もそうでしたが、全国から選ばれた選手が来ているので、レベルも高く、その中でも光る選手も多くいました。やはり選手たちには、侍ジャパンの全ての世代でユニフォームを着るということを目標に持ってほしいですし、その権利を持っているのはU-12で代表に入った選手だけなので、順調に育って欲しいですね」と語った。
さらに選考合宿終了後、仁志監督は選手たちに、「ここ(代表候補)に選ばれただけでも素晴らしいこと。代表に選ばれても選ばれなくても上のレベルを目指してやってほしい」とエールを送った。
選考結果は10月末までに発表される予定。今回選ばれた15人のU-12代表選手は、12月上旬に都内に集まり、2泊3日の合宿を経て、そのまま決戦の地・中国へと向かう。2年前の前回大会は準優勝。最年少の日の丸戦士たちが、今年こそ世界一の栄冠を狙う。
第9回 BFA U12アジア選手権
大会期間
2016年12月9日(金)~12月13日(火)
グループB
12月9日(金)11:40 日本 15 - 0 フィリピン
12月10日(土)11:00 日本 11 - 1 韓国
12月11日(日)11:00 パキスタン 1 - 8 日本
セミファイナル
12月12日(月)15:00 日本 9 - 0 中国
ファイナル
12月13日(火)15:00 日本 4 - 1 韓国
※開始時刻は日本時間(中国・広東省:時差-1時間)
開催地
中国(広東省)
参加国
グループA
チャイニーズ・タイペイ、インドネシア、香港、中国
グループB
日本、パキスタン、フィリピン、韓国