12月9日(金)~13日(月)に中国・広東省で開催される「第9回 BFA U-12アジア選手権」。2014年8月にフィリピン・マニラで開催された前回大会でチャイニーズ・タイペイに次ぐ準優勝に終わった雪辱を期す侍ジャパンU-12代表は4日(土)、直前国内合宿を都内にてスタート。1日目は2試合の練習試合を実施した。
対戦相手は「NPB12球団ジュニアトーナメント2016 supported by 日能研」に出場する横浜DeNAベイスターズジュニアと東京ヤクルトスワローズジュニアの2チーム。前回大会に続いて指揮を執る仁志敏久監督はこの2試合で、大会5連戦・かつU-12年代国際大会の特徴である肩ひじを守るための球数制限も視野に入れた小刻みな継投策を試みる。
まず午前中に行われた横浜DeNAベイスターズジュニア戦では投手登録の小西柚生(錦ヤンキース)、田栗慶太郎(戸尾ファイターズ)はもちろんのこと、遊撃手の星子天真(弓削キング)、三塁手の内間究(真喜良サンウェーブ野球部)などもマウンドへ。「投手として投げさせてみたいと思う子は全員投げさせました」とその意図を話している。
この戦いではよりリアルな状況で「もう1つの試み」も体験できた。スコアは5回まで0対0。6回表に1点を先制されたが、侍ジャパンU-12代表も一死一、三塁から内野ゴロの間に同点に追いつき、7回からは大会でも採用される無死一・二塁からスタートするタイブレークを適用。表に3点を勝ち越されるも、その裏、1番星子のランニングホームランで同点に追いつき、8回裏、内間の安打でヨナラ勝ち。勢いを得たまま東京ヤクルトスワローズジュニアとの練習試合に臨んでいる。
その2試合目は2回裏一死二塁から星川心(背番号9・北原イーグルス)の適時打で1点を先制。一度は同点とされるも4回裏、1番星子が第1試合に続く右越ランニング2ランホームランで2点を勝ち越し。最終的には5対1の快勝(6回裏攻撃も行う特別ルール)で国内最後の対外試合を締めくくった。
そして試合後、仁志監督は「今日はみんなに細かいことを気にせず、自分の良いところを出していこうと話をしていきました。まだ力を出し切れていない選手もいますが、実戦に入って思いのほか良いと思った選手も結構多くいます。本当に時間がないので、試合を行う中で、チーム作りをしていきます」と2試合を総括した後、大会を戦う上での現在地・目標についてこう語った。
「もちろん15人の選手を預かっている立場ですので、将来のために選手たちを育成をして、成長をさせた状態で、送り出していただいたチームの皆様に返すのも目的ですが、2年前は決勝戦で敗れているので、その雪辱を果たしたいと思います。
過去の大会と比べても、今年の子たちは本当に実力はもちろんですし、姿勢も素晴らしい。また我々もU-12世代を指導してきた経験がありますので、いつもよりうまく準備ができていると思います」
こうして主将の星子も「まだ1日だけですが、すぐにみんなと打ち解けました。だんだんチームは1つになってきています」自信をのぞかせる侍ジャパンU-12代表の「結束力」。12月5日(月)国内合宿最終日の練習で彼らはさらにチームの完成度を高め、大会初優勝を勝ち取る最善の状態のまま中国・広東省の地へ飛ぶ。
第9回 BFA U12アジア選手権
大会期間
2016年12月9日(金)~12月13日(火)
グループB
12月9日(金)11:40 日本 15 - 0 フィリピン
12月10日(土)11:00 日本 11 - 1 韓国
12月11日(日)11:00 パキスタン 1 - 8 日本
セミファイナル
12月12日(月)15:00 日本 9 - 0 中国
ファイナル
12月13日(火)15:00 日本 4 - 1 韓国
※開始時刻は日本時間(中国・広東省:時差-1時間)
開催地
中国(広東省)
参加国
グループA
チャイニーズ・タイペイ、インドネシア、香港、中国
グループB
日本、パキスタン、フィリピン、韓国