9月2日から6日間の日程で香港で開催される「第1回 BFA 女子野球アジアカップ」初代女王獲得に向け、8月27日から4日間の日程で開催中の侍ジャパン女子代表直前合宿。その最終日となる8月30日は、神奈川県川崎市内のグラウンドで練習を行なった。
国内では、この日が最後の練習となる全員が18歳以下となるリトルマドンナの20名は、橘田恵監督の「ルーズにならないように、リラックスするところはリラックスしていこう」という言葉から練習をスタート。アップを兼ねたトレーニングではいつもの動作にプラスして、鬼ごっこのようなレクリエーション的な要素を含むメニューが加えられ、時にはチーム全体が笑いで包まれるなど、一層明るい雰囲気でスケジュールが進められていった。
アップが終わるとチームはバッティング、守備(球拾い)、体幹トレーニングの3つの班に分かれ、3つのメニューを順繰りにこなすメニューに移行。ここでは投手陣も体にキレを出す目的でゲージに入りフリーバッティングに挑む姿が見られた。その後、バッテリーはブルペンに入って投げ込み。野手陣はノック。ラストは全員で距離を変えながらのダッシュを行い合宿すべての練習メニューを消化した。
練習後、自分たちが整備したマウンドを囲むように輪になった侍ジャパン女子代表たち。その前で橘田監督は「アジアで一番になる。そして、アジア各国の見本になるような、しっかりとした野球をやろう」と語りかけ、「日本の18歳以下女子のジャパンの歴史を作ろう」と選手たちに奮起を促した。
かくして充実した4日間の合宿を終えた侍ジャパン女子代表。橘田監督は「今回は18歳以下の選手たちでチームを構成しているので、こちらからの指示を待つだけではなく選手が自ら考えることも求めてきました。そして今日の練習では『やりたいことがあったら申し出るように』と言っていたところでも、選手の自主性が見えてきました」と、20名の肌で感じ取れる成長を非常にポジティブにとらえつつ、大阪、室戸、そして今回と計3度の合宿を振り返り、「合宿をするたびにチームに成長が見られた」と総括した。
そして指揮官は最後に「このチームがジュニア世代の憧れの存在になるためにも、心から楽しくプレーしている姿を見せて、結果も残したい。結果とはもちろん優勝しかありません」と言い切った。
この日午後からは成田山で必勝祈願を行ない、全ての準備を整えた侍ジャパン女子代表。6チーム総当たり戦となる今大会の初戦は、9月2日(土)15:00(日本時間16:00)から、いきなりの大一番・韓国戦。明日31日には大会が開催される香港へ旅立ち、初戦へ向けての最終調整を行なう。