侍ジャパン・トップチームの稲葉篤紀監督が10月26日、宮崎県宮崎市のアイビースタジアムで行われた「第14回みやざきフェニックス・リーグ」の北海道日本ハムファイターズ対四国アイランドリーグplus選抜戦で、前日の広島東洋カープ戦に続き侍ジャパンのユニホームを着用して北海道日本ハムの指揮を執った。
前日はビジター用から一転、この日はホーム用の白のストライプユニホームに袖を通した稲葉監督。前日同様「勝ちにこだわる」采配はまず打順に現れた。4番の横尾俊建以外は「機動力を使える打順」を意図し全て入れ替え。「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」侍ジャパントップチームメンバーも近藤健介は3番から2番、松本剛は2番から5番へ。「つなぎの仕事」を期待しての起用となった。
そして采配にも変化が。「序盤からあまりバントをする野球はしたくない」と前日には話していたものの、この日は「序盤の2イニングを見て、あまり試合が動いていない気がしたので試合を動かしたかった」と3回裏に先頭打者が出たところで9番・岡大海に送りバントを指示。この成功を契機に3番・渡邉諒の犠牲フライ、4番・横尾の3ランで計4点を先取した。
さらに中盤では積極的にエンドランや盗塁のサインも出して、得点を重ねて試合を優位に進めた稲葉監督。侍ジャパントップチームメンバーもまず2番・近藤は2四球を選び、いずれも生還。特別ルールで行った9回裏も安打を放った近藤について指揮官は「選球眼が良く、つなぐ2番も打つ2番も期待できる。1本打ててもやもやしたものが吹っ切れたのでは」と喜んだ。
そして5番・松本も5回裏にタイムリーを放ち1打点。さらに稲葉監督は7回表に前日に精彩を欠いた左腕・堀瑞輝もワンポイントで起用。「ボール自体は良かったし、連投した方が生きてくるのでは」と建山義紀投手コーチらとも相談した上で決めた連投起用に、堀も3球でサードフライに打ち取り期待に応えた。
試合は北海道日本ハムが貫禄を見せて10対1で快勝。稲葉監督は采配2戦目で初白星をあげた。試合後「改めて采配の難しさを感じた。どの選手がどの打順で生きてくるのか、そこを見極めるのもまた難しい」と話した稲葉監督だが、同時に「これから侍ジャパンを率いて戦っていく上でも良い経験が積めた」と振り返った。
かくして指導陣もテストケースを終えた侍ジャパントップチーム。11月8日からは同じく宮崎県で合宿に入り、16~19日は東京ドームで、韓国、チャイニーズ・タイペイと「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」に出場する。「勝ちにこだわってやる」稲葉監督の意気込みは、今度は侍ジャパントップチームの中で発揮される。
ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017
大会期間
2017年11月16日~11月19日
予選
11月16日(木)19:00 日本 8 - 7 韓国
11月17日(金)19:00 韓国 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
11月18日(土)18:30 チャイニーズ・タイペイ 2 - 8 日本
決勝
11月19日(日)18:00 日本 7 - 0 韓国
開催球場
東京ドーム
出場チーム
チャイニーズ・タイペイ代表、韓国代表、日本代表
侍ジャパン選手紹介
2017年11月6日 先発投手編
2017年11月7日 中継ぎ・抑え投手編
2017年11月8日 捕手編
2017年11月9日 内野手編
2017年11月10日 外野手編