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「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」侍ジャパン選手紹介 内野手編

2017年11月9日

 侍ジャパンが常設化される以前の2013WBCから、日本代表のショートには坂本勇人(読売)の存在があった。小久保裕紀監督が就任して以降、今春の2017WBCまでそのポジションを守り続けたわけだが、そんな侍ジャパン不動の遊撃手を脅かしそうなのが中日の京田陽太と埼玉西武の源田壮亮のルーキーコンビだ。稲葉篤紀新監督も「守備がいいですし、走れるし、打撃もしぶとい。野球においては捕手もそうですが、ショートというポジションも非常に大事。2人には(今大会で)内野の中心としてリーダーシップも発揮してもらいたい」と期待を口にする。

ルーキー遊撃手に期待

 京田は大卒1年目のルーキーながら、中日では最多となる141試合に出場するなど、軽快なフットワークと巧みなグラブさばきが認められ、井端弘和(現読売内野守備走塁コーチで、今大会では侍ジャパンの内野守備・走塁コーチ)の移籍以降、チームが固定できずにいたショートの定位置をつかんだ。そのフットワークを可能にする俊足は攻撃面でも発揮され、レギュラーシーズン39本の内野安打は12球団最多で、23盗塁はチームメートの大島洋平と並んでリーグ2位タイだ。打率は.264まで下がってしまったが、堂々の149安打(リーグ10位タイ)。今大会はセカンドを守る可能性もあるが、源田とのポジション争いに負けるつもりはない。

 一方の源田も加入1年目からショートのレギュラーの座を手にした。埼玉西武も中島宏之(現オリックス)のアスレチックス移籍以降、このポジションを固定できずにいたが、快足を生かした広い守備範囲と安定感のある送球で首脳陣の信頼を得た格好だ。また、状況に応じた打撃に加え、リーグトップの10本の三塁打を放つなど、ツボにハマったときの長打力もある。リーグ2位の37盗塁もさることながら、次の塁を狙う走塁もスキがない。稲葉監督も京田か、源田かと頭を悩ませることになるだろうが、二遊間を組ませて同時期用のオプションも今大会で試されるのではないか。

 千葉ロッテの中村奨吾は今季前半戦は苦しんだが、後半戦に入ってようやく本領発揮。もともとパンチ力を備えた中距離砲だったが、ミート力も向上させた。守っては本職こそセカンド、ショートだが、今季終了後の秋季練習、キャンプでは守備の負担を減らして打撃を生かすためのサード起用の方針が明確となり、侍ジャパンでもサードでの出番が増えそうだ。

 広島東洋の西川龍馬は、チームメートから「天才」と評される打撃技術の持ち主。こちらも本職はセカンド、ショートだが、チームには今春の2017WBCにも出場した菊池涼介、田中広輔の不動の二遊間コンビがいるため、出番はここぞの場面での切り札で、代打打率.341をマークするなどチャンスで頼もしい存在だ。

 源田のチームメートの外崎修汰は内野手登録だが、辻発彦監督がその脚力を捨て切れず、今季は開幕から外野を守った。当初は打撃面で苦しんだが、徐々に真価を発揮し、10本塁打をマークするなど、パンチ力もある。また、期待どおりにリーグ5位の23盗塁をマーク。内野ならどこでも、外野もレフト、ライトを経験するなど万能さもあり、侍ジャパンでも貴重な戦力となりそう。同じく北海道日本ハムの松本剛も内野手登録ながら、レギュラーシーズン中盤から外野のレギュラーを獲得し、初の規定打席にも到達して6年目でのブレーク。つなぎの打撃と堅実な守備にも定評があり、稲葉ジャパンでも貴重な存在として輝きを放ってくれるに違いない。

四番は“おかわりくん2世”

 小久保ジャパンでは2013年のスタートから長らく中田翔(北海道日本ハム)が四番を打ち、2017WBC本大会では筒香嘉智がその大役を任された。新生・稲葉ジャパンでは誰がチームの中軸を打つのか。メンバー発表前から注目ポイントであったが、指揮官はバッテリー以外で唯一のオーバーエイジ(OA)での選出した山川穂高(埼玉西武)を指名。「24歳以下の選手の中で、一軍でファーストを守る、ましてや四番を打つ選手が非常に少ない」と現在の日本球界の状況を説明しつつ、「その中で誰を、と考えた時に、中村(剛也)選手を抑えて四番に座って活躍する山川選手の存在は大きかった。あのフルスイングは、今後も含めて非常に楽しみ」と期待する。山川はシーズン最終盤に四番に定着。今季は242打数で23本塁打をマークしたように、高い本塁打率が魅力で、日本球界では中田、筒香と肩を並べる和製大砲である。得点圏打率も.353と高く、将来的に三冠王を目指すことも公言し、理想としている打者は落合博満(元中日ほか)。指揮官の期待に応えることができるか。

ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017

大会概要 チケット  出場選手 放送予定

大会期間

2017年11月16日~11月19日

予選
11月16日(木)19:00 日本 8 - 7 韓国
11月17日(金)19:00 韓国 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
11月18日(土)18:30 チャイニーズ・タイペイ 2 - 8 日本

決勝
11月19日(日)18:00 日本 7 - 0 韓国

開催球場

東京ドーム

出場チーム

チャイニーズ・タイペイ代表、韓国代表、日本代表

侍ジャパン選手紹介

2017年11月6日 先発投手編
2017年11月7日 中継ぎ・抑え投手編
2017年11月8日 捕手編
2017年11月9日 内野手編
2017年11月10日 外野手編

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