稲葉篤紀監督の沖縄キャンプ視察2日目の6日は、午後より宜野湾市立野球場(横浜DeNA)を訪れた。
球場到着早々にラミレス監督の歓迎を受けた稲葉監督は、「3月の試合でも引き続きご協力をお願いします」と挨拶、グラウンド上では光山バッテリーコーチ、坪井打撃コーチとも笑顔で挨拶を交わし、旧交を温めた。
昨シーズン3位からクライマックスシリーズを勝ち抜き、19年ぶりに日本シリーズに進出した横浜DeNAは、練習に取り組む姿勢からも今シーズンにかける意気込みが伝わってくる。稲葉監督も「若い選手が多く、フレッシュな感じでいい雰囲気で練習していたと思います」という感想を口にした。
稲葉監督がグラウンドに入ったタイミングで、横浜DeNAが誇る3人の左投手、今永昇太、石田健大、濵口遥大が打撃投手として登板。桑原将志、乙坂智、中川大志らを相手にキレのある直球を次々に投げ込んだ。投球の様子を見守った稲葉監督からは「彼らは昨年も活躍しましたし、非常に楽しみな3人です。特に今永投手は昨年11月に一緒に戦って、今年は疲れているんじゃないかと思っていましたが、今日も良い球を投げていましたし、「今年も元気です」と話していたのでホッとしています」「浜口投手は特にチェンジアップ。ああいう球は外国人選手相手には非常に有効な球だと思っています。石田投手はキレという部分で今日もいいストレートを投げ込んでいた。それぞれ違うタイプの3人なので、今後も見続けてきたいと思っています」という印象が語られた。また、この日は投球を直接目にする機会はなかったが、3月のオーストラリア戦のメンバーへの選出が先行発表されている山﨑康晃とも面談し、激励の言葉を送る場面もあった。
野手陣では、同じく代表メンバーの筒香嘉智の打撃練習の様子を見守り、報道陣から感想を聞かれた稲葉監督は「順調ではないのでしょうか。彼に関しては、調整は自分でもわかっていますので、3月にはきちんとやってくれると思います」と答え、今のところは四番を任せる考えに変わりはないことも話していた。
その他に気になった選手として稲葉監督が名前を挙げたのは、2年目の細川成也。ラミレス監督からも「非常に力強い打撃をする」と推薦された若手に対しては「打撃練習を見させてもらいましたが、パワフルで力強い打撃をしていました。まだ今年はレギュラーを掴まないといけないという年だと思いますが、非常に楽しみな選手が出てきましたね」と期待を口にした。
視察を終えた稲葉監督は、3月の試合に向けて「代表に選ばれた選手は、日の丸を背負って戦うプレッシャーを感じるでしょうし、日の丸を背負って戦ったという自信につながってくれればいいなと。選手の成長に少しでもつながっていきながら、日本を背負って、野球界を背負っていくという気持ちを持ってしっかりやっていってほしいなと思います」と語った。
2月7日は阪神タイガースのキャンプを訪問し、予定されている紅白戦を視察する予定だ。