侍ジャパントップチームがいよいよ始動 各選手の仕上がりの良さに稲葉監督も手応え
2018年3月1日
3月3、4日に開催される『ENEOS 侍ジャパンシリーズ2018「日本vsオーストラリア」』に向け、稲葉篤紀監督率いる侍ジャパンは3月1日、ナゴヤ球場で初練習を行った。前日2月28日に全選手が初戦の舞台である名古屋に集合する予定だったが、悪天候の影響で福岡ソフトバンクなど、宮崎で春季キャンプを行っていた一部の選手がこの日の移動を強いられた。アクシデントに見舞われたが、全体練習を前に全員が無事に集合。選手宿舎で行われたミーティングでは、稲葉監督が言葉を発し、選手に思いを伝えている。
「2020年の東京五輪の金メダルを獲得するためのスタート。目標は常に、東京五輪の金メダルを獲得すること。一番大事にしていることは、結束力。コミュニケーションをとって、選手の意見もどんどん出してほしい」
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今大会ではキャプテンを置かず、全選手に自覚をうながし、お互いの意見をぶつけやすい環境作りにも配慮。指揮官は「みんなで声を掛け合いながら、選手同士がいろんなことを言い合ってチームを作っていくのが一番いいこと。そういう環境を作ることが大事」と狙いを口にしている。ナゴヤ球場の室内練習場で行われた投内連係では、稲葉監督の意図を汲んだ菊池涼介(広島東洋)や小林誠司(読売)ら侍ジャパンでの経験豊富な選手たちが率先して大きな声を出し、練習は終始活気にあふれていた。
その後に行われた打撃練習は、直前の降雨のために室内で行われたが、所属球団で厳しいキャンプを行ってきた選手たちは快音を響かせ、順調な調整をうかがわせた。中でも3年ぶりの侍ジャパントップチーム選出となった柳田悠岐(福岡ソフトバンク)は「体調は最高です。キャンプからやってきたことを出せるようにしたい」と打撃練習では豪快なフルスイングを披露。稲葉監督が中軸に据えることを明言している筒香嘉智(横浜DeNA)も「順調に来ています。ジャパンの責任感がある。自分の力を100%出せるようにしたい」と言葉は少ないが、強い決意をにじませた。
一方、投手陣ではこの日、ともにブルペン入りし、稲葉監督の前で熱のこもった投球を見せた千賀滉大(福岡ソフトバンク)が「チームとは違った雰囲気。やらないといけないなと思っています」と口にすれば、侍ジャパントップチーム初選出の東浜巨(福岡ソフトバンク)は「初めて選ばれて、球界トップクラスの人たちはオーラがあると思いました。ちゃんと試合を作れれば」と気持ちを引き締めていた。
約2時間の練習中、細やかに選手の動きをチェックしていた稲葉監督は「いろいろなコミュニケーションを取りながらできたんじゃないかなと思います。なかなかこれだけ短い時間で1つになるのは難しいことだけれども、声をしっかりと掛けながらやっていきます」と初日の手応えを口にした。