8月5日、侍ジャパンU-15代表が「第4回 WBSC U-15ワールドカップ」(8月10日開幕/パナマ)に向けての直前合宿2日目を行った。開幕前、国内最後の練習となったこの日は午後から紅白戦を2試合計9イニング半(5回制:1試合目が5回表まで)行った。
投手陣が順調な仕上がり
開幕が迫るW杯に向けて高橋尚成コーチが「投手を中心とした1点を守る野球をしていきたいです」と展望を語ったように各投手が順調な仕上がりを見せた。特に紅白戦初戦に紅組で先発した右腕・畔柳亨丞(SASUKE名古屋ヤング)は強い腕の振りからこの日最速137km/hのストレートを中心に押していき、時にはブレーキの効いたカーブを投じて、6者連続三振を奪うなど先発ローテーション入りに大きなアピールを果たした。
一方の白組の先発左腕・秋山恭平(筑後サザンホークス)も120km/h台中盤ながら打者の手元に差し込んでいくキレのあるストレートに変化球を器用に織り交ぜて好投。こちらも良いアピールを果たした。
打撃面では、U-15W杯で使用される反発係数の低い金属バットに苦戦をしている選手は多いが、バントや走塁といった小技は精度を上げており、清水隆行監督も全体を通して「これからもっと良くなっていくと思います」と手応えを示した。
稲葉監督が激励、指導陣・主将は意気込みを語る
紅白戦1試合目と2試合目の合間には、侍ジャパントップチームの稲葉篤紀監督が激励に訪れた。そこでは結束力やコミュニケーションの大切さを説くとともに、集まった選手たちの父兄に対して「今後ともサポートのほど、よろしくお願いいたします」と、日頃の感謝も込めながら語りかけた。
紅白戦後には清水監督、高橋コーチ、池田陵真主将(忠岡ボーイズ)による記者会見が開かれ、それぞれがU-15W杯初優勝が目標と口を揃え、そのための抱負を語った。
監督・コーチ・選手コメント
清水隆行監督
「しっかりした準備ができました。全員で1点を獲って守るのが理想。相手投手のレベルも上がりますが、打撃だけでなく小技や走塁も使って攻めていきたいです。なかなか味わうことのできない緊張感の中で、この世代を引っ張っていく選手たちの成長を手助けして、大きなきっかけとなる大会にしたいです」
高橋尚成コーチ
「野球に対して目を輝かせてプレーをする選手たちです。私自身も海外での経験を通じて感じたことがたくさんあったので、そうしたことや、大会を通して勝つ喜び、結束力の大切さを伝えていきたいです。(投手陣は)低めの変化球を最大の武器として生かしていきたいです」
池田陵真主将(忠岡ボーイズ)
「この侍ジャパンのユニフォームを着るために中学生活を送ってきたので嬉しいです。特に楽しみなのは一番強いと言われているキューバ戦です。副将2人の協力も得ながら、遠慮なくコミュニケーションを取り、全員で世界一を獲りたいです」
トップチーム・稲葉篤紀監督
視察と激励を終えて
「バランスの良いチームという印象です。自分の力を思いきりぶつけてきて欲しいです。また、生活をともに過ごす中で、自分が持っていない技術や考え方を知ることはとても参考になって楽しいことですし、人に興味を持つことに多くのヒントが隠されています。仲良しグループだけでなく、いろんな選手でコミュニケーションを取れるようにしていけば、より良いと思います」
第4回 WBSC U-15 ワールドカップ
大会期間
2018年8月10日~8月19日
オープニングラウンド
8月11日(土)0:00 日本 4 - 2 オーストラリア
8月12日(日)0:00 オランダ 1 - 11 日本
8月13日(月)8:00 日本 7 - 9 キューバ
8月14日(火)8:00 ドミニカ共和国 7 - 13 日本
8月15日(水)8:00 日本 20 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
スーパーラウンド
8月17日(金)0:00 日本 5 - 2 チャイニーズ・タイペイ
8月18日(土)8:00 パナマ 7 - 3 日本
8月19日(日)4:00 アメリカ 8 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
3位決定戦
2018年8月21日(月)3:00 日本 3 - 6 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
開催地
パナマ
出場する国と地域
グループA
パナマ、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、ブラジル、ドイツ、中国
グループB
日本、キューバ、オーストラリア、オランダ、ドミニカ共和国、南アフリカ