8月11日、第4回 WBSC U-15ワールドカップのオープニングラウンド第2戦でオランダと対戦した侍ジャパンU-15代表は先制を許しながらも中盤・終盤に大量点を奪って11対1と大勝。開幕2連勝を飾った。
2戦目の先発は右腕の樋上颯太(湖南ボーイズ)。力強い球を投げる速球派だが、初回は緊張とオランダ1、2番打者の鋭い打撃もあり連打と四球で無死満塁のピンチを招いた。だがここで犠飛により先制を許すが後続をファーストゴロと見逃し三振で、この回最少失点で切り抜けた。すると、以降は徐々に変化球でストライクが入るようになり、自慢のストレートも威力を増し、137km/hのストレートで見逃し三振を奪うなど4回まで好投を続けた。
打線はオランダの先発左腕リズビック・リックのツーシームやカーブを中心とした巧みな投球に4回まで無安打と苦しんだが、2番手以降がマウンドに上がった5回から猛攻を仕掛けた。
まず先頭の5番・小畠一心(オール住之江ヤング)が思いきりの良い打撃で二塁打を放ち出塁すると、その後1死満塁で清水隆行監督は代打に木本圭一(静岡裾野リトルシニア)を送る。リトルシニア日本選手権MVPを獲得するなどシュアな打撃に定評のある木本は強烈な打球を前進守備の三塁手正面に放つと、これを相手三塁手がトンネル。走者が一掃し逆転に成功した。
さらに6回には城下拡(串木野ドリームズ)、齋藤広空(京葉ボーイズ)、花田旭(西淀ボーイズ)のタイムリー、福原聖矢(安仁屋ヤングスピリッツ)の内野ゴロの間に得点を挙げて6得点。7回には池田陵真(忠岡ボーイズ)の三塁打を皮切りに小畠のタイムリーと城下の内野ゴロの間に得点を挙げて、2点をダメ押し。
5回2死まで80球を投げた樋上の後を継いだ鈴木唯斗(SASUKE名古屋ヤング)も思いきりの良い腕の振りからストレートとカーブなどを投じてオランダ打線に反撃を許さず。最終7回は竹中勇登(倉敷ビガーズヤング)が締めて、11対1と大勝を飾った。
第3戦は8月12日(日本時間13日8時)から大会2連覇中のキューバと対戦する。
監督・コーチ・選手コメント
清水隆行監督
「先制を許して少し重苦しい流れになったが、本当に選手が落ち着いて我慢強くプレーしてくれた結果が逆転につながったと思います。一番良い場面で木本というのは、本人にも伝えていて、まさにそうなりました。大会初打席の緊張感ある中で思い切りよく自分のスイングをしてくれました。それぞれがいい打撃ができたと思いますが、まだ課題があるし、走塁面でもミスがあったので、そういう部分は今後考えていかないといけない。(キューバ戦に向けて)全員で1つのアウト、1点を取りに行くスタイルを続けていきたいです」
高橋尚成コーチ
「投手陣に関しては本当に順調に投げてもらえていると思います。球数も、ある程度想定通りに投げてくれています。監督とも球数を緻密に話し合っていて、ここ2試合は計算通りですね。打者によっていろんな球を使わなければいけないですが、とにかく低めに投げることが重要なんだということを口すっぱく説明しています」
樋上颯太(湖南ボーイズ)
「試合前は結構緊張していて、初回は力が入ったが、その後立ち直れて良かったです。途中から変化球でストライク取れるようになり、相手打者が変化球に合っていなかったので、直球を生かせるようになりました。まだまだ自分の投球ではないので、次は自分の投球をしたいです」
木本圭一(静岡裾野リトルシニア)
「チャンスになったら行くと言われていたので、裏で素振りをして準備もできていました。初打席で緊張していましたが、皆が繋いでくれたので自分がなんとか1本打てたらいいなと思いました。結果的に大差で勝てたので、自分の役目が果たせて良かったです」
第4回 WBSC U-15 ワールドカップ
大会期間
2018年8月10日~8月19日
オープニングラウンド
8月11日(土)0:00 日本 4 - 2 オーストラリア
8月12日(日)0:00 オランダ 1 - 11 日本
8月13日(月)8:00 日本 7 - 9 キューバ
8月14日(火)8:00 ドミニカ共和国 7 - 13 日本
8月15日(水)8:00 日本 20 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
スーパーラウンド
8月17日(金)0:00 日本 5 - 2 チャイニーズ・タイペイ
8月18日(土)8:00 パナマ 7 - 3 日本
8月19日(日)4:00 アメリカ 8 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
3位決定戦
2018年8月21日(月)3:00 日本 3 - 6 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
開催地
パナマ
出場する国と地域
グループA
パナマ、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、ブラジル、ドイツ、中国
グループB
日本、キューバ、オーストラリア、オランダ、ドミニカ共和国、南アフリカ