8月16日(日本時間17日)、第4回 WBSC U-15ワールドカップのスーパーラウンド初戦が行われ、侍ジャパンU-15代表がチャイニーズ・タイペイに苦戦しながらも5対2で逆転勝ちした。
オープニングラウンド同グループとの対戦成績がスーパーラウンドに持ち越されるため、1勝1敗からのスタートとなったU-15代表。同じく1勝1敗のチャイニーズ・タイペイとの一戦は上位2カ国の決勝進出を目指す上で絶対に負けられない戦いとなる。
その大事な試合を任されたのは力強いストレートが武器の右腕・樋上颯太(湖南ボーイズ)。だがチャイニーズ・タイペイ打線も初回からストレートに強く負けないスイングで2安打を放ち、4番・李展毅の犠飛で先制を許した。
すぐさま反撃したいところではあったが、先発左腕の林昱珉の130km/h台後半のストレートと変化球の前に手こずる。それでも3回に9番ながらオープニングラウンドで打率.500を記録していた杉下海生(泉佐野リトルシニア)が2死から内野安打で出塁すると盗塁に成功。これを花田旭(西淀ボーイズ)がライト前安打で返して同点に追いついた。
しかし、直後の4回に毛英傑にライトオーバーの二塁打を打たれると、その後三塁まで進められ、蔡誥翔のサードゴロの本塁送球が逸れて勝ち越し点を献上してしまう。さらに5回には1死三塁のピンチを招くが、ここは樋上が空振り三振で2アウト目を取ると、今大会好救援が続く変則左腕の本田峻也(小松加賀リトルシニア)もファーストゴロに打ち取ってピンチを脱出。本田は6回も無安打に抑えて、味方の反撃を待った。
すると6回裏、大会規定の投球制限(1日の上限95球)を超えて林が降板した後続の投手たちを攻め込む。1死から池田陵真(忠岡ボーイズ)がライト前安打で出塁すると、その後3連続四死球で同点に追いつく。さらに齋藤広空(京葉ボーイズ)の併殺崩れで勝ち越し、杉下のタイムリー、花田のこの日3本目となる安打で追加点を挙げて、この回一挙4得点を挙げた。
そして最終7回は藤森粋七丞(青森山田リトルシニア)がこの日最速の139km/hのストレートで押していき、1安打こそ打たれたもののきっちりと無失点で試合を締めて5対2で試合終了。スーパーラウンド初戦を粘った末に制した。
次戦は17日18時(日本時間18日8時)から開催国・パナマとスーパーラウンド第2戦を戦う。
監督・選手コメント
清水隆行監督
「序盤はかなり苦しんだが、劣勢の中攻守においてねばり強く戦ってくれた。6回は安打もあったが、それ以外の四球や死球、内野ゴロでの得点など見事な攻撃をしてくれた。選手たちのつないでいこうという意識の結果だと思う。大事な試合が続くが、明日も同じ気持ちでやっていきたいです」
樋上颯太(湖南ボーイズ)
「立ち上がりはいつも悪いので、先制点を与えて悪い流れを持っていってしまった。点を取られても連打にならないように、低めに集めて打ち取ることを考えていた。(次の登板は)先制点を与えず、味方にいい流れを持っていきたいです」
花田旭(西淀ボーイズ)
「最初はなかなか安打が出ず得点が入らなくて苦しかったが、終盤にかけてだんだん相手投手に慣れてきて打ててよかった。(清水監督からは)1番として考えるのではなく、8、9番に出塁率の高い2人がいるので、3番の意識で打てと言われている。(ダビの球場は)芝が深くてあまり転がらないので、今日も1つミスをしたし、しっかり直していきたいです」
第4回 WBSC U-15 ワールドカップ
大会期間
2018年8月10日~8月19日
オープニングラウンド
8月11日(土)0:00 日本 4 - 2 オーストラリア
8月12日(日)0:00 オランダ 1 - 11 日本
8月13日(月)8:00 日本 7 - 9 キューバ
8月14日(火)8:00 ドミニカ共和国 7 - 13 日本
8月15日(水)8:00 日本 20 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
スーパーラウンド
8月17日(金)0:00 日本 5 - 2 チャイニーズ・タイペイ
8月18日(土)8:00 パナマ 7 - 3 日本
8月19日(日)4:00 アメリカ 8 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
3位決定戦
2018年8月21日(月)3:00 日本 3 - 6 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
開催地
パナマ
出場する国と地域
グループA
パナマ、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、ブラジル、ドイツ、中国
グループB
日本、キューバ、オーストラリア、オランダ、ドミニカ共和国、南アフリカ