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試合レポート

川島新大の好救援や守備のビッグプレーなど全員野球で韓国に競り勝ち決勝進出

2019年8月23日

 8月23日、第10回 BFA U15アジア選手権(25日まで/中国・広東省深圳市)のスーパーラウンドが始まった。オープニングラウンドB組1位の侍ジャパンU-15代表はA組1位の韓国との全勝対決を制し、24日の中国戦を前に決勝進出を決めた。

 全員野球で各カテゴリーと好勝負を繰り広げてきた宿敵を倒した。
 先発のマウンドに上がったのは、オープニングラウンドのチャイニーズ・タイペイ戦でも先発し試合を作った上加世田頼希(門真ビックドリームス)。だが四球で2番打者を出塁させると、続くPARK Juwonに左中間へ長打を打たれる。先制を許したかに思えたが、中堅手の小林洸貴(習志野市立第一中)と遊撃手の山下恭吾(久留米ベースボールクラブGO AHEAD)の流れるような連携で本塁に送球がされると、難しいショートバウンドを渡辺優斗(門真ビックドリームス)が上手くさばき間一髪アウト。先制を防ぐ。
 その後も本来の投球がなかなかできない上加世田だったが、2回には渡辺が盗塁を刺し、3回途中からマウンドに上がった坂本海斗(明豊中)は四死球を出すも空振り三振でピンチをしのぎ無失点に抑えた。

 守備の流れに乗って先制点を奪いたい打線だったが、左腕・KIM Jongwooの鋭いストレートと緩急自在の投球の前に得点を挙げることができず。4回KIMから浅野翔吾(高松市立屋島中)がセンター前安打を放ち、代わった右腕・SEO Dongwookmからも田栗慶太郎(佐世保市立日野中)が内野安打。無死一、二塁のチャンスを作ったが、後続がストレートとスライダーなどのコンビネーションに封じ込まれ得点を奪えなかった。

 嫌な流れになりかねない展開だったが、先発したフィリピン戦に続く登板となった川島新大(草加市立川柳中)が素晴らしい投球を見せる。キレの良いストレートと変化球を制球良く投げ込み、4回から6回を無失点に抑えた。
 すると6回裏、浅野が死球で出塁すると、その後に犠打や内野ゴロの間に三進。そして、相手投手の暴投を見逃さず激走し本塁を陥れ、渾身のガッツポーズを決めた。
 最終回はチャイニーズ・タイペイ戦でも抑えとして圧巻の投球を見せた松井悠真(菊池市立菊池南中)が、この日も走者を1人も許さずに締めて試合終了。

 スーパーラウンドはオープニングラウンド同組の進出国との成績が持ち越される。そのため、今日の勝利で2勝0敗となった侍ジャパンU-15代表の2位以上が確定し、24日の中国戦(日本時間11時開始)を前に決勝進出が決まった。

監督・選手コメント

松下幸政監督

「今日は走者が出してしまうことは覚悟していました。選手たちがよく辛抱しました。(初回の好守備は)カットプレーも良かったですし、渡辺がよく捕りました。川島は今大会で凄く成長をしてくれていますね。(翌日の中国戦に向けて)アジア制覇という当初の目的を見失わず、きっちりと試合をして決勝に向かいたいです」

山下恭吾(久留米ベースボールクラブGO AHEAD)

「初回のプレーは先発の上加世田が苦しんでいたのでなんとか助けたいという一心でした。送球は渡辺がよく捕ってくれました。これからも長所である守備でリズムを作っていきたいです」

渡辺優斗(門真ビックドリームス)

「試合入る前に平井成二コーチから“グラウンドが日中降った雨の影響で湿っているので、低い体勢でさばくように”と言われていたので、それが上手くできました。盗塁も“スピードよりも正確性”と言われていたので、それができたかなと思います。“みんなで野球をやっている”ということを忘れずに戦っていきます」

浅野翔吾(高松市立屋島中)

「(全試合出塁、この日も安打)一番打者として短打で塁に出ようと思ったことが良い結果に繋がりました。行けると思って本塁に突っ込みました。得点した瞬間は嬉しくて最高でした。今後も一番打者として塁に出て先制できるよう頑張りたいです」

川島新大(草加市立川柳中)

「今日の登板は“もしかしたら、あるかも”と言われていました。投げることになり、めっちゃ緊張しましたがテンポ良く投げることができました。決勝で投げるか分かりませんが、投げたらチームに良い流れを呼び込む投球をしたいです」

第10回 BFA U15アジア選手権

大会概要 出場選手

大会期間

2019年8月19日~8月25日

オープニングラウンド
8月19日(月)17:00 日本 3 - 0 フィリピン
8月20日(火)19:30 日本 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
8月21日(水)11:00 香港 0 - 16 日本
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)

スーパーラウンド

8月23日(金)19:30 日本 1 - 0 韓国
8月24日(土)11:00 日本 10 - 0 中国
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)

3位決定戦
2019年8月25日 11:00 韓国 7 - 2 中国
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)

決勝
2019年8月25日 19:00 日本 - チャイニーズ・タイペイ (雨天中止)
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)

開催地

中国 広東省深圳市

出場国

グループA
中国、韓国、インドネシア、パキスタン

グループB
チャイニーズ・タイペイ、香港、日本、フィリピン

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