侍ジャパン女子代表・U-18マドンナジャパンは11月15日、第2回 BFA 女子野球アジアカップ(中国・広東省中山市)の決勝戦をチャイニーズ・タイペイと戦い2対1で勝利。2017年の第1回大会に続き優勝し、大会連覇を成し遂げた。
決勝の先発マウンドには小野寺佳奈(クラーク記念国際高仙台キャンパス)。 先頭のLEE S.Yをファーストゴロに仕留めると、続く打者をそれぞれショートゴロに打ち取り、完璧な立ち上がりを見せる。
一方、チャイニーズ・タイペイの先発HSIEH Y.Yも制球力ある大きなカーブを投げ込み、日本打線も思うようにボールを捉えきれず試合は投手戦に。
試合が動いたのは3回裏。二死から藤原和那子(福井工業大学附属福井高)が四球で出塁すると、すかさず盗塁。続く山中陽奈乃(福知山成美高)も四球の後、迎えるバッターは小櫃莉央(花咲徳栄高)。ストレートを強く振り抜いた打球はレフト線へのタイムリーツーベースとなり、日本が2点を先制した。
4回表、チャイニーズ・タイペイの攻撃は一死から3連打で満塁。続くHSIEH Y.Yに押し出しの四球で1点を与えてしまうが、後続をそれぞれ内野ゴロに打ち取り、反撃を1点に留める。
ピンチを最少失点で乗り切った小野寺はその後も好投し、5回をわずか3安打1失点と先発の役割を果たした。
6回からは左川楓(福知山成美高)が登板。キレのあるボールを武器に二者連続の空振り三振から始まり、まったく隙きを与えない投球でチャイニーズ・タイペイ打線を翻弄する。
そのまま迎えた7回表二死、代打TU Y.Cの放った打球を最後はセンター藤原が掴んでゲームセット。2対1で日本代表はアジアNo.1の座に輝いた。
7日間に渡って開催された同大会は日本の連覇で閉幕。「ただ優勝を目指すだけではく、女子野球の発展に重きをおいて」という長野恵利子監督の開催前の言葉どおり、日本代表の選手たちはプレー、そして規律や態度でアジアの女子野球を牽引した。
監督・選手コメント
長野恵利子監督
「最高に嬉しいです。今大会で初めてこのような(1点差を争う)展開になりましたが、しっかり抑えてくれました。特に2点取った後、4回表の満塁のピンチで1点に抑えたことが大きかったです。(選手達には)“最高”しかないですね。本当によく頑張りました。この女子の勢いがプレミア12を戦うトップチームにも届けば良いなと思います」
小櫃莉央(花咲徳栄高)
MVP、ベストナイン(二塁手)
「アジア1になれたことが嬉しいです。自分だけの力だけじゃないと思っているので、ここまで支えてくれた方々に感謝したいです」
亀田織音(札幌新陽高)
最優秀防御率、ベストナイン(投手)
「自分の思い通りのピッチングを100%出せたわけではないですが、少しでもチームに貢献できたことが2連覇につながりよかったと思います」
米谷奈月(神戸弘陵学園高)
首位打者、最多得点、ベストナイン(外野手)
「最後の1試合は苦しかったですが、みんなでつないで優勝できたかなと思います。自分が賞をいただいたことは嬉しいですが、みんながつないでくれて取れた賞だと思うので感謝したいです」
村田凪佐(京都外大西高)
最多打点、ベストナイン(指名打者)
「結果を残せない時もあったのですが、自分のことを信じてやってきました。指導者の方の支えやチームみんなのおかげで取れたことが嬉しいです」
第2回 BFA 女子野球アジアカップ
大会期間
2019年11月9日~11月15日
オープニングラウンド
11月9日(土)11:00 日本 16 - 0 インド
11月10日(日)14:00 パキスタン 0 - 38 日本
11月11日(月)20:00 日本 20 - 0 中国
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
スーパーラウンド
11月13日(水)20:00 日本 16 - 1 チャイニーズ・タイペイ
11月14日(木)14:00 日本 18 - 2 フィリピン
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
決勝
11月15日(金)19:00 日本 2 - 1 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
開催地
中国・広東省中山市
出場国
グループA
日本、中国、インド、パキスタン
グループB
チャイニーズ・タイペイ、韓国、香港、フィリピン