10月14日、「第4回 WBSC U-23ワールドカップ」(開催地・台湾/以下、U-23W杯)に出場する侍ジャパンU-23代表のチーム開幕戦が斗六野球場で行われ、ドイツに6対0で快勝した。
主砲の期待に応える一発から打線に火がついた。
初回はドイツ代表先発右腕のゴベールに三者連続三振を喫してしまったが、2回の先頭打者・藤井拓海(四国銀行)が逆方向のライトスタンドへ目の覚めるような本塁打を放って先制に成功。石井章夫監督は「4番が先制点をホームランで入れてくれたことはチームに勇気を与えました」と振り返ったように、ここから打線が爆発する。
続く主将の中村迅(NTT東日本)が右中間を破る二塁打を放つと、中田悠斗(ヤマハ)、猪原隆雅(ミキハウス)、中川拓紀(Honda鈴鹿)のタイムリーでこの回一挙4点を挙げた。
石井監督から安定感を買われ開幕投手を任された富田蓮(三菱自動車岡崎)は、初回と2回を三者凡退に抑えるなど期待に応える快調な立ち上がりを見せる。3回に四球こそ出すものの、キレの良いストレートと変化球のコンビネーションで3回無安打無失点と役割を果たした。
富田のリズム良い投球に4回、再び打線が応える。先頭の中田悠斗(ヤマハ)が内野安打で出塁すると、続く猪原の痛烈なセンター前への当たりを相手中堅手が後逸し(記録は三塁打)1点を追加。さらに5回には四球と藤井のレフト前安打からチャンスを作ると、丸山竜治(Honda熊本)の併殺崩れの間にさらに1点を追加した。
投手陣も4回から登板した谷優希(伯和ビクトリーズ)が初安打こそ許したものの後続を打ち取ると、柳橋巧人(JR東海)は無安打無失点、澤柳亮太郎(ロキテクノ富山)は1安打無失点と1イニングずつ繋いで抑えていき、最終7回は権田琉成(TDK)が2三振を含む三者凡退に抑えて試合終了。8安打6得点、2安打完封リレーの快勝で幸先の良いスタートを切った。
次戦は台中インターコンチネンタル野球場でベネズエラと日本時間15日15時半から戦う予定となっている。
監督・選手コメント
石井章夫監督
「初戦なので練習の段階から緊張が伝わってきましたが気持ちの表れなので良いことでしょう。今日は期待している選手が期待通りの活躍をしてくれました。富田も安定した内容でしたね。当たれば長打の選手もいる中で試合を作ってくれました。明日以降も彼らがどれだけチャレンジをして、どれだけ成長できるかを見ていきたいです」
富田蓮(三菱自動車岡崎)
「初回は緊張しましたが、先頭を抑えたことで良い流れにできました。3回に四球を出してしまったのは課題ですね。(テーマである)チャレンジは味方が三者連続三振に終わった後の1回裏に三者凡退で抑え、2回表に得点が入ったので、次もそれは続けていきたいです」
藤井拓海(四国銀行)
「前の回の打者が低めの球に手を出していたので、高めの球を外野に打つように意識しました。逆方向への飛距離ある打球は持ち味なので入って良かったです。試合が続くので毎試合気持ちを切り替えていきたいです。国際大会は初めてですが、国際大会ならではの良い雰囲気を楽しめています」
猪原隆雅(ミキハウス)
「(2安打2打点の活躍)自信を持って打席に入りました。(テーマである)チャレンジは、今大会で構えからタイミングの取り方まで変えていますし、配球を読んで割り切ることもしています。日本人投手の方がコントロールなどは繊細ですが、海外の投手は球やモーションが速いので変えました。一打やワンプレーが世界一に繋がると思います。これからも試合に出ている以上は自信を持ってプレーしていきます」
第4回 WBSC U-23ワールドカップ
大会期間
2022年10月13日~10月23日
オープニングラウンド
10月14日(金)18:00 ドイツ 0 - 6 日本
10月15日(土)15:30 ベネズエラ 2 - 5 日本
10月16日(日)20:00 日本 1 - 3 チャイニーズ・タイペイ
10月17日(月)15:30 日本 4 - 1 コロンビア
10月18日(火)15:30 南アフリカ 0 - 9 日本
スーパーラウンド
10月20日(木)15:30 日本 2 - 1 オーストラリア
10月21日(金)15:30 韓国 1 - 2 日本
10月22日(土)14:00 日本 4 - 2 メキシコ
決勝
10月23日(日)20:00 日本 3 - 0 韓国
※開始時刻は日本時間(台北:時差-1時間)
開催地
台湾(台北)
出場する国と地域
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、コロンビア、ドイツ、南アフリカ、ベネズエラ
グループB
オーストラリア、キューバ、メキシコ、オランダ、プエルトリコ、韓国