世界の野球

"世界の野球"ニカラグア野球を日本に伝えたい「ニカラグアってどんな国？ニカラグア野球について」

2023年2月3日

ニカラグアの野球少年との写真

文・写真＝河合賢人

初めまして。
JICA青年海外協力隊ボランティアの河合賢人と申します。
私は今、ニカラグア共和国の首都マナグアで野球指導を行っています。

いきなりですが、ニカラグアという国を知っていますか？
おそらく知らない人が多いのではないでしょうか？
私も、ニカラグアに行くことが決まるまでは何も知りませんでした。
なのでまずは、ニカラグアとはどんな国か？そしてニカラグア野球についてお伝えしたいと思います。

ニカラグアはどんな国？

　ニカラグアは中央アメリカに位置し、北アメリカと南アメリカを繋ぐ細い陸地のところにあります。
　日本からの主なアクセスとしては、直行便は出ていないためアメリカ合衆国のマイアミやダラスなどを経由しなければいけません。トータルでは約16時間のフライトになります。
　到着するのはマナグア国際空港。
　空港から市内へのアクセスはタクシー、バスなどが可能。
　日本とニカラグア共和国の時差は15時間で、日本のほうが15時間進んでいます。
　気候は熱帯に属していて、5月から10月が雨季、11月から4月が乾季となっています。年間を通して気温が高く最高気温は年間を通して30度以上となり最低気温は20度以上になっています。5月から10月の雨季には雨の日が多くなりますが日本の梅雨のような一日中雨が降り続くことは珍しく、激しい雨が１、2時間降った後に晴れることが多いです。ニカラグア共和国の人口は685万人（2021年）です。

ニカラグアのスポーツ事情

　さて、そんなニカラグア共和国ですが国技は何だと思いますか？
　中南米ではサッカーが人気な国が多いのでサッカーが一番人気のスポーツだと思う人も多いです。もちろんサッカーもたくさんの人がやっていますし、体育館では柔道や空手も行われています。
　ですがここニカラグアは、野球が国技なんです。野球場もたくさんあり、子供達は毎日野球をして遊んでいます。
　また、その他にはボクシングも国技と言われており世界チャンピオンになっている選手もいます。

　国技と言われているくらいなので、もちろん国の野球熱は高く、国内にはプロリーグもあり、日本でいう日本シリーズのような戦いが行われる日にはスタジアムが満員になります。

ニカラグアプロリーグの試合の風景写真

ニカラグア野球について

　1995年に開かれたワールドカップでは準優勝した経験もあり国際大会への出場も数多くあります。現在では、NYヤンキースでピッチャーとして活躍するジョナサン・ロアイシガ選手はじめ、複数名ものメジャーリーガーを輩出しています。最近では、私もブルペンコーチとして参加した、2020年の2月に開催されたU23中南米大会では見事優勝を飾ることができ、また、昨年のリトルリーグ世界大会に出場したニカラグアチームはなんと8-7の死闘の末日本チームにも勝利しています。その時のハイライト動画は49万回も再生されニカラグア国中が盛り上がりました。
　そして何と言っても、昨年は予選も勝ち抜き、今年3月に開催されるWBC（ワールドベースボールクラシック）への出場が決まっており、今年はニカラグア野球にとって大きな進歩となる一年になりそうです。

　そんなニカラグア野球についてもっと知ってほしいという想いがありますのでこれからの記事も読んでいただけたら嬉しく思います。

著者プロフィール

河合賢人
1991年4月22日生
第91回全国高等学校野球選手権大会に埼玉県代表聖望学園高等学校の捕手として出場。
2019年12月から4ヶ月間と2022年3月よりJICA青年海外協力隊としてニカラグア共和国・首都マナグアへ派遣され、代表チーム結成のためのセレクションや大会への帯同、少年少女が参加する野球教室の開催を行っている。
また、日本の野球文化を伝え人間形成の土台を作ることを目指し活動している。

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