6月30日、「第44回 日米大学野球選手権大会」(日本時間7月8日から13日)に出場する侍ジャパン大学代表の直前合宿2日目が神奈川県平塚市のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで行われた。
翌日に初の実戦を控えるということもあり、この日は投内連携などでサインプレーを確認し、その後は投手3人がマウンドに上がり、のべ21人の打者と実戦形式で対戦した。
マウンドに上がったのは岩井俊介(名城大)、古謝樹(桐蔭横浜大)、木村仁(九州共立大)とドラフト候補に挙がる4年生の好投手ばかりだったが「前日に続いて振れている印象でした」と大久保哲也監督が振り返ったように、打線は8安打を記録。投手が大会に向けての調整期間中であることや海外製の球に順応中であることを差し引いても、打線の状態が上々なことが窺えた。
また、投手陣も海外製の球を使用しながらも大きくコントロールを乱す投手はおらず、登板していない投手も各自が目的を持って落ち着いて調整をしていた。
さらに今回は、川村卓コーチが所属する筑波大の研究スタッフによる最新機器での測定も希望者に対して行われており、投手たちは細かく分析されたフォームやリリースの場面を興味深く見て自身へのフィードバックを模索するなど、高い向上心を持って調整を続けている。
午後はフリー打撃と自主練習が行われ、大久保監督が「打線のキーマン」と期待する西川史礁(青山学院大)が外野席上段まで飛ばすなど何度も快音を響かせた。
7月1日からついに実戦が始まる。大久保監督が「今日は2日目ということで、選手たちも昨日よりはリラックスしていましたね」と緊張もほぐれてきており、ENEOS(7月1日正午試合開始予定)、東芝(2日11時試合開始)という社会人の強豪相手にどのような試合を展開するのか楽しみだ。
選手コメント
西川史礁(青山学院大)
「調子はいつも通りです。(シートノックでは本職の外野手ではなく三塁手で受け)いろんなポジションができることも持ち味なので、試合に出られるならどこでもやるという気持ちです。2日目になって選手同士のコミュニケーションも増えてきたので、明日以降もチームワークを高めていきたいです」
木村仁(九州共立大)
「ボールが普段と違う海外製なので、キャッチボールから慣れていきたいです。日本製の方が、縫い目がしっかりしていてストレートが指にかかる印象です。持ち味はストレートで押すことができ、要所で落ちる球を使えるところです。日米大学野球選手権では任されたイニングをゼロで抑えられるようにしていきたいです」
有馬諒(関西大)
「2年冬から合宿に4回も呼んでいただき、今回初代表なので“ようやく”という思いで光栄です。先週の試合で死球を受けてしまい打撃は無理をせずに調整させてもらっていますが、今年は課題にしてきた送球とブロッキングの精度を上げることができています。レベルの高い捕手陣ではありますが、負けたくない気持ちもある一方で技術を教え合うなど切磋琢磨しています」