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エキシビションマッチはノーゲームとなるも選手たちは前向き ファンの応援を感じた4日間

2023年7月9日

 7月9日、第9回 WBSC 女子野球ワールドカップ グループステージB(広島県三次市で9月13日から17日)に向けた侍ジャパン女子代表の強化合宿の4日目が行われた。この日は広島県三次市にある三次きんさいスタジアムで、午前はグラウンドでの公開練習、午後からは読売ジャイアンツ女子チームとのエキシビションマッチを予定。だが、選手たちが球場入りする前から雨が降っていたため、グラウンドでの公開練習ではなく室内練習に変更。その後、一時的に雨が止んだタイミングで開始を予定よりも約1時間前倒しして、エキシビションマッチを実施。2回裏の攻撃を終えた時点で再び雨が強まってノーゲームとなったが、貴重な実戦を積んだ。

 合宿最終日となる4日目は、天気予報通り朝から雨模様。この日も代表選手たちの雄姿を目に焼き付けようと、広島県内外からファンが来場したが、天候を考慮し、グラウンドでの公開練習は中止に。球場地下に併設された室内練習場で、キャッチボール、ティー打撃などの調整を行った。
 その後は、内野ほどの広さがある室内練習場の利点を生かし、合宿を通じて力を入れている挟殺プレーなどの連携を練習。ここまでの鍛錬の成果で合宿開始時よりも洗練された連携を見せていると、強く降り続いていた雨がいくらか弱まった。さらに午後からも雨量の減少が続くとの予測がされていたこともあり、急ピッチで準備を進め、当初の予定から約1時間早まった11時20分ごろ、読売ジャイアンツ女子チームとのエキシビションマッチがスタートした。

 試合は代表チームの後攻で始まり、先発のマウンドには堀田ありさ(東海NEXUS)が上がった。前日夜のミーティングで先発起用を伝えられていたという堀田は「やってやるぞ!と思いながら昨日の夜を過ごしていた」。その言葉通り、試合開始時点でも雨粒が落ちる中で、闘志と集中力を絶やさず2回を無失点にまとめた。2回には2死二、三塁のピンチを迎えたが、センター前に落ちそうな打球を中堅手の三浦伊織(阪神タイガースWomen)が素早いダッシュで捕球するというファインプレーも飛び出し、無失点で切り抜けた。
 2イニング連続の三者凡退に終わっていた打線が奮起しようと意気込んでいた3回表が始まろうかというタイミングで雨脚がぶりかえし、球審が一時中断を宣告した。

 試合を約1時間止め、天候の回復を待ったが依然として強い雨は収まらず、エキシビションマッチは2回終了時点、0対0でのノーゲームとなった。
 中断中に、当初3イニングを任される予定だった堀田は、ベンチ裏に設置された鏡を見ながら入念にフォームチェック。野手陣も室内練習場で調整を続けるなど、いつ試合が再開されても大丈夫なように、大会本番さながらの熱の入った動きを見せていた。
 三浦は「前回大会で(自分の打席途中の)2ストライクで中断という経験もしたので、どんなときでもすぐに行けるようにという気持ちを持って過ごしていました」と、中断中の心境を振り返った。

 ノーゲームが決定された後は、引き続き室内練習場で投内連携などの確認に力を注いだ。
 一通りメニューをこなした後は、広島県立三次高等学校のダンス部員が室内練習場に来場し、選手たちの前でダンスを披露。元々は合宿3日目の8日に企画されていた阪神タイガースWomenとのエキシビションマッチの試合開始前にグラウンドで実施する予定だったが、この試合が雨天中止となったこと、合宿4日目のエキシビションマッチもイレギュラーな始まりとなったことから、このタイミングでの演技披露となった。
 三次高校のダンス部員たちが見せるキレのある踊りに選手たちも感心し、大きな拍手を送った。演技終了後は、代表選手、三次高校ダンス部員、そしてともに演技を観覧した読売ジャイアンツ女子チームの選手が一同に介し、記念撮影も実施された。

 その後、室内練習場でミーティングを実施し、最後は共同主将を務める出口彩香(埼玉西武ライオンズ・レディース)の号令の下、一丁締めで全4日間の代表合宿を打ち上げた。

 全日程を終え、報道陣に強化合宿の総括を求められた中島梨紗監督は「試合がしたかったなというのが一番」としつつも、「その中でもやれること、やりたかったこと、やるべきことはできたのでよかったと思います」と手ごたえを口にした。
指揮官は続けて「朝、球場に着いた時点で『頑張ってください!』『サインください!』と言ってくださるファンの方々がたくさんいらっしゃって、すごく応援されているな、と感じました」と、公開練習やエキシビションマッチに足を運んだファンへの感謝を述べた。
 今回の合宿を終え、大会の開幕まで約2か月となり、これからは各選手が所属先に戻って活動と調整を続けることになる。それについて指揮官は「やるべきことをやってくれると信じていますし、任せている」とし、以下のように続けた。
「それぞれシーズン中で、自チームでは中心選手たち。8月に大きな大会であるクラブ選手権(全日本女子硬式クラブ野球選手権大会)があって、そこで日本一を獲るのも、選手たちの大きな目標のひとつ。なので、ワールドカップを考えつつも、まずはそこで力を発揮することを大切にしてほしいです。その中で、頭の片隅に9月に向けてやることを置いてもらえたら」
 朝の球場入りだけでなく、球場から引き上げるまでにも多くのファンが見送りのために残り、中島監督や選手たちも時間の許す限りサインや記念撮影に応じた。田中美羽(読売ジャイアンツ)が、宿泊先で他の利用客から「頑張ってください。応援しています!」とエールを送られたと明かし、「応援していただいているなと感じた合宿でした」と振り返るなど、代表チームへの高い注目度を感じさせる4日間でもあった。
 だからこそ、代表選手たちが所属先で活躍し、全日本女子硬式クラブ野球選手権大会などの各大会がより盛り上がれば、女子野球界全体がさらに活気づいていくはずだ。

 梅雨空に悩まされた今回の合宿だったが、中島監督や選手たちの口から"恨み節"のような言葉が発せられることはなく、「本番で想定される状況が経験できてよかった」「やるべきことを確認できた」など、前向きな言葉を繰り返し語る姿が印象的だった。これは、目指すべきプレーやチーム像が明確にイメージできていることの何よりの証だろう。

 来たる大会での7連覇達成、そして今後の女子野球界を盛り上げる大きなうねりをもたらしてくれると確信できた4日間だった。

監督・選手コメント

中島梨紗監督

「(9月の開幕に向けて)それぞれの選手がやるべきことをやってくれると信じていますし、任せています。それ以上に私自身の準備、色々なことを想定しながら、どういう相手なのか、自分たちがどう戦うのかを準備していかないといけないと感じています。ワールドカップが5年ぶりの開催で特別な思いがありますし、日本開催で私たちに食事や言葉などの環境面でもアドバンテージがある。大きなアドバンテージがある分、プレッシャーも感じるところではありますが、私たちの野球が多くの方々に届いてくれたらと思います」

三浦伊織(阪神タイガースWomen)

「(エキシビジョンマッチに「3番・中堅手」でスタメン出場)雨の中でも試合が2イニングできたのはよかったです。本番でもこういう状況(雨天中断)は起こり得ることですし、慣れない人工芝なので、球のスピードなどを確認できてよかったです。(2回に浅い中飛を猛ダッシュで好捕)投手が苦しんで、難しい状況で投げていたので、なんとか捕ろうと思っていました。(雨で滑る)足場への不安もありましたが、捕れてよかったです」

カーネクスト presents 第9回 WBSC女子野球ワールドカップ・グループB

大会概要 出場選手 チケット販売

大会期間

2023年9月13日~9月17日

グループB
9月13日(水)18:30 日本 4 - 2 プエルトリコ
9月14日(木)18:30 フランス 1 - 20 日本
9月15日(金)18:30 日本 5 - 4 ベネズエラ
9月16日(土)14:00 日本 2 - 0 チャイニーズ・タイペイ
9月17日(日)18:30 キューバ 0 - 10 日本

開催地

日本(広島)

出場国

グループB
日本、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、キューバ、 プエルトリコ、フランス

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