8月20日、「第11回 BFA U15アジア選手権」(中国・山東省威海市/8月26日まで)が開幕。オープニングラウンド初戦となる香港戦が日本時間15時から行われ、侍ジャパンU-15代表は投打で圧倒し1対21の4回コールドで快勝した。
初回、1死から大棒琉雅(東北楽天リトルシニア)がライトへのヒットを放つと、辻竜乃介(ヤング神戸須磨クラブ)の四球と盗塁で1死二、三塁のチャンスを作る。しかし後続が打ち取られ初回から先制とはならなかった。
開幕戦の先発を任されたのは東濱成和(宜野湾ポニーズ)。直前合宿から好投を続けていたが、この日は立ち上がりから制球に苦しみ先頭打者に四球を与えると、続く打者の犠打で二塁アウトを狙うも送球が逸れピンチを招く。さらに一死から死球とタイムリーで香港に先制を許した。
それでも今山和之監督が「少し堅さがあったのでもう少し丁寧にいこうと話し、選手たち本来のスイングになってきました」と語るように、2回以降は日本のペースで試合を進める。2回表は先頭の松本悠嗣(東北楽天リトルシニア)がヒットで出塁すると、1死二塁から村雲脩吾(京都嵯峨野ボーイズ)がタイムリーを放ちすぐさま同点に。さらに小峰渉央(佐賀フィールドナイン)のヒット、池田聖摩(熊本中央ボーイズ)が四球を選び満塁のチャンスを作ると、大棒が犠牲フライを放ち逆転。そこから辻、市村心(狭山西武ボーイズ)、扇大和(東北楽天リトルシニア)、松本がヒットを放ち打者一巡の猛攻でこの回5点を奪った。
2回裏の東濱は「トレーナーやコーチと話して修正できて、マウンドの高さにも慣れていい感じに投げられました」と、ノビの良いストレートにスライダーを上手く織り交ぜて2三振を奪い、三者凡退に抑える見事な投球を見せた。
さらに3回表は先頭の岡安凌玖(豊田リトルシニア)が出塁すると、そこから池田、扇、松本が三塁打を放つなど打者20人、16得点の猛攻で試合の主導権を握った。
3回裏は吾郷優真(橿原ボーイズ)、4回裏は萩野瑠海(ヤンキース岡山Young)と、直前合宿では本調子でなかった2選手が1イニングずつをテンポの良い投球で無失点に抑え、大会規定により4回コールドで試合終了。大差でも最後まで高い集中力を発揮した。
試合後は19時に行われた開会式に出席した侍ジャパンU-15代表。開幕戦を白星で飾った日本の第2戦は明日21日19時(日本時間)に地元・中国と対戦する予定となっている。
監督・選手コメント
今山和之監督
「(初回は)初戦ということもありマウンドに慣れるまで失点も考えないといけないので想定内ではありますが、打撃はいい形で入れたと思います。(リリーフ陣は)短いイニングでしたが気持ちの乗った投球をしてくれて、今後に向けても楽しみに思います。(明日の中国戦は)中学生はあまりナイターの経験が無いですが、投球が速く見えるので今後のナイターに向けて相手の反応も見ながら試していきたいです」
東濱成和(宜野湾ポニーズ)
「まだマウンドに慣れていなくて捕手との話し合いも足りていなかったのですが、2回からだんだん調整できて、いい感じに三振を取れたのでよかったと思います。(チームの守備は)どこに打たせても取ってくれるという安心感がめちゃくちゃあります。マウンドに慣れてきているので(次回登板は)他の球種もしっかり投げられるようにがんばりたいと思います」
松本悠嗣(東北楽天リトルシニア)
「(4安打の活躍は)周りの打者を見てベンチでタイミングを合わせていました。試合中に監督から指示があり意識した結果、上手く間に落ちてくれました。(明日の中国戦は)今日と変わらず、試合に出たら自分の役割をしっかり果たして一戦必勝で勝ちたいと思います」
第11回 BFA U15アジア選手権
大会期間
2023年8月20日~8月26日
オープニングラウンド
8月20日(日)15:00 香港 1 - 21 日本
8月21日(月)19:00 日本(雨天中止)中国
8月22日(火)15:00 日本 15 - 0 パキスタン
8月23日(水)19:00 日本 3 - 0 中国
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月24日(木)15:00 チャイニーズ・タイペイ 5 - 6 日本
8月25日(金)15:00 日本 5 - 1 韓国
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
決勝
8月26日(土)19:00 日本 4 - 6 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
開催地
中国(威海市)