8月25日、「第11回 BFA U15アジア選手権」(中国・山東省威海市/8月26日まで)のスーパーラウンド最終戦となる第2戦が威海野球場のメインスタジアムで行われ、侍ジャパンU-15代表はグループBを2位通過した韓国を5対1で下し、決勝進出を果たした。
オープニングラウンド同組との対戦も持ち越しているため、スーパーラウンドを2勝0敗のトップに立っていた侍ジャパンU-15代表だが、1勝1敗の韓国との対戦は敗戦すると決勝進出できない可能性も出てくる大事な一戦となった。
先発のマウンドに上がったのは池田聖摩(熊本中央ボーイズ)。前回登板の中国戦では3回1/3を投げ打者11人を無安打に抑える好投を見せたが、この日も「緊張はしていますが、いい緊張感です」と、先頭打者を3球三振に切って取るなど順調な立ち上がりで初回を抑えると、2回は1死からヒットを許すも後続を断ち無失点で切り抜けた。
池田の好投に応えたい打線は2回裏、2死から藤田蒼海(関メディベースボール学院ポニー)、村雲脩吾(京都嵯峨野ボーイズ)の連続ヒットと金谷隆乃助(関メディベースボール学院ポニー)の死球で満塁のチャンスを作る。この場面で小峰渉央(佐賀フィールドナイン)の放ったライト線への打球はフェアゾーンから広いファウルゾーンへと転がり、打った小峰も一気に生還。満塁ランニング本塁打となり、一挙4点を先制した。
援護点をもらった池田は3回に味方エラーで先頭打者の出塁を許し、盗塁と犠打で2死三塁のピンチを背負うと、3番のヨム・ジュンサンに左中間へのタイムリー二塁打を浴び1点を返される。しかしその後は動揺することなく落ち着いて抑え、最少失点で切り抜けた。
その後は池田、韓国先発のハ・ヒュンセンがともに好投を見せ両チームとも得点できない時間が続くが、5回に先頭の小峰が四球で出塁してすかさず盗塁を決めると、内野ゴロで1死三塁となり、大棒琉雅(東北楽天リトルシニア)が韓国2番手のリー・ヒュンミンからレフトへタイムリーを放ち貴重な追加点を挙げる。
6回にはヨム・ジュンサンに左中間フェンス際まで伸びた大飛球を打たれるが、扇大和(東北楽天リトルシニア)が背走しながらキャッチするなど、堅い守りにも助けられた先発の池田は6回を投げ4安打5奪三振1失点(自責点0)の好投。最終回は吾郷優真(橿原ボーイズ)がマウンドに上がり、きっちり三者凡退に抑え試合終了。侍ジャパンU-15代表がスーパーラウンド全勝で決勝進出を決めた。
アジア選手権3大会連続4回目の優勝まで、あと1勝に迫った侍ジャパンU-15代表。主将の岡安凌玖(豊田リトルシニア)も「最後の試合なので、悔いが残らないように一人ひとりが持ち味を出し切って勝ちたいです」と、このメンバーで戦うラストゲームに全力を誓った。明日26日の決勝戦は日本時間19時より、チャイニーズ・タイペイと再戦する。
監督・選手コメント
今山和之監督
「正直ホッとしました。(池田の投球は)大きなピンチも無く、本来の池田の投球をしてくれたと思います。今日の試合は序盤勝負だと考えていましたので、1点でも2点でも序盤に獲れたらという構想でした。満塁の場面で小峰に右方向を狙うように指示をしたところ上手くタイミングがあってヒットに繋がったと思います。(明日の決勝戦は)もう一度頭の中を整理して、今日と同じように序盤勝負で畳み掛けていきたいと思います」
池田聖摩(熊本中央ボーイズ)
「今日の試合は長いイニングで行くと試合前に伊藤翔大コーチから言われていて、自分の持ち味であるスタミナなど出し切れたのでよかったと思います。スライダーのキレやストレートの球速も今が一番調子良いです。(明日の決勝戦は)全力プレーで、打者としてもとにかく塁に出て良い流れをチームにもたらして、守備でもノーエラーで雰囲気を作れるようなプレーをしていきたいです」
小峰渉央(佐賀フィールドナイン)
「みんなが2死から繋いでくれたチャンスで、変化球は投げて来ないだろうと真っ直ぐ一本に絞って、間に落ちてくれたのでよかったです。点が入らない雰囲気もあったし韓国の投手の投球も良かったので、大きな先制点になりました。自分は守備でチームを勢いづけられると思うので、守備を一番頑張っていきたいと思います」
第11回 BFA U15アジア選手権
大会期間
2023年8月20日~8月26日
オープニングラウンド
8月20日(日)15:00 香港 1 - 21 日本
8月21日(月)19:00 日本(雨天中止)中国
8月22日(火)15:00 日本 15 - 0 パキスタン
8月23日(水)19:00 日本 3 - 0 中国
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月24日(木)15:00 チャイニーズ・タイペイ 5 - 6 日本
8月25日(金)15:00 日本 5 - 1 韓国
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
決勝
8月26日(土)19:00 日本 4 - 6 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
開催地
中国(威海市)