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試合レポート

ラオスに5回コールド勝ちで2連勝 岩本喜照と渕上佳輝が完全リレー

2023年10月2日

 前日の初戦フィリピン戦に勝利した侍ジャパン社会人代表。セカンドステージ第2戦の相手はファーストステージのシンガポール戦で国際大会初勝利を挙げたラオスだ。同国に野球が伝わって約10年。日本との初対戦となった。

 日中には日差しが強かったこの日の紹興市。しかし陽が落ちる頃には時折強めの冷たい風が舞う中、18時30分(日本時間19時30分)開始のナイトゲームが行われた。

岩本、渕上の完全リレー、テーマ通りの打撃で飛球放つ

 試合は野球新興国のラオス相手に18対0で5回コールド勝ちを収めた。先発・岩本喜照(日本新薬)の高めの直球にラオス打者陣はタイミングが合わず、岩本は3回をパーフェクトピッチング。4連続を含む5三振を奪った。

 3回から登板の渕上佳輝(トヨタ自動車)は立ち上がりからストレートが走り、4つの空振り三振、2つのファーストファウルフライで2回6人の打者を抑えた。岩本、渕上は一人も走者を出さない完全リレー。テンポ良く守備を切り上げた。

 攻撃陣は普段対戦する投手よりも球速がない不慣れな相手に対し11安打18得点。中川拓紀(Honda鈴鹿)の4打点を筆頭に、望月直也(トヨタ自動車東日本)と鈴木聖歩(JR東日本東北)が3打点を記録した。

 試合後、石井章夫監督は、「難しい投手と対する試合だった」と振り返った。そんな中、この日の打者12アウト中、11個が外野フライ。うち4つが犠牲フライだった。石井監督は「テーマとする(どんな相手でも自分のスイングをするという)バッティングができた」と話し、選手への意識の浸透を実感していた。

初代表の渕上、望月が本領発揮

 今回の代表メンバー24人中、15人がアジア大会とU-23W杯、そしてアジア選手権を経験している。一方で初代表の面々も臆することなく実力を発揮している。

 2番手で登板の渕上は「初の国際大会ですが落ち着いて投げることができました。キャッチャーの南木(寿也=JR北海道硬式野球クラブ)と『押せるところは押そう』と話していて、構えたところに強く投げられました」と話した。

 また2安打と犠飛を含む3打点の望月は「ずっと代表が目標だったので、招集してもらって(試合に)出られて嬉しいです」と喜びをかみしめるように語った。1打席目のレフトへの犠飛は「外野フライでいいや」、4打席目のレフトへのタイムリーは「ホームラン狙いだった」と振り返った望月。「代表チームでは『最低でも外野フライ、外野フライを打て』と言われているので、気持ちが楽になります」と話した。

ラオスとの「気持ちいい試合」の後は韓台偵察

 ラオスの選手たちは大きな声出しと挨拶、全力のはつらつとしたプレーを見せ、石井監督は「気持ちいい試合でした」と印象を話した。試合後、石井監督以下、コーチ陣と岩本ら投手陣の一部と捕手たちは足早に隣の第1球場へ。チャイニーズ・タイペイ対韓国の偵察に向かった。両チームとはスーパーラウンドと決勝戦で対戦の可能性がある。

 2連勝の侍ジャパン社会人代表。次の試合は開催国・中国と対戦する。3日19時30分(現地時間18時30分)から、この2試合を戦った第2球場より観客席が広い第1球場で行われる。

第19回 アジア競技大会

大会概要出場選手

大会期間

2023年10月1日~10月7日

セカンドステージ(グループA)
10月1日(日)13:00 フィリピン 0 - 6 日本
10月2日(月)19:30 日本 18 - 0 ラオス
10月3日(火)19:30 日本 0 - 1 中国
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)

スーパーラウンド
10月5日(木)13:00 韓国 2 - 0 日本
10月6日(金)19:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)

3位決定戦
10月7日(土)13:00 中国 3 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)

開催地

中国(杭州)

出場する国と地域

日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ、中国、フィリピン、
香港、タイ、シンガポール、ラオス

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