12月5日、「第30回 BFA アジア選手権」(12月10日まで台湾・台北、台中)のオープニングラウンド グループB第2戦が行われ、侍ジャパン社会人代表は台北ドームでタイと対戦。16対0の5回コールド勝ちで連勝し、オープニングラウンド1試合を残してスーパーラウンド進出を決めた。
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1回表に四球と相手投手のワイルドピッチで先制に成功すると、国際大会初出場となる秋山翔(三菱自動車岡崎)が「思ったより緊張しませんでした。序盤に少し球が抜けていたのですが、徐々に慣れて自分の投球ができました」と堂々の投球を見せる。最速でも140キロ前後の球速ながら、リリースポイントの見えにくいフォームからキレの良いストレートを次々と投げ込んでいき、打線に勢いを与えた。
2回表には、連続四死球からチャンスを作り、秋山とバッテリーを組む城野達哉(西濃運輸)が2点タイムリーとなる二塁打を放つと、その後も相手失策や向山基生(NTT東日本)のタイムリー、パスボールで5点を追加。その裏には秋山が三者連続三振を奪って完全に主導権を握った。
3回表こそ無得点に終わるが、4回表は逢澤崚介(トヨタ自動車)の左中間を破る2点タイムリー、大西蓮(JR東日本東北)のセカンドゴロ、城野のライト前へのタイムリーで4点を追加した。
4回裏も秋山は三者凡退に抑え、1人の走者も出すことなくマウンドを降りた。この見事な投球に川口朋保監督は「初めての国際大会で彼らしい投球ができたのは大きな収穫です」と手応えを語った。
そして5回表には押し出し、大西の犠牲フライ、相手失策、城野の5打点目となる2点タイムリー、中川拓紀(Honda鈴鹿)のファーストゴロの間に得点を重ね、この回だけで6点を挙げ16対0とした。
その裏は渕上佳輝(トヨタ自動車)が登板し、三者連続三振を奪い、大会規定による5回15点差以上のコールドゲームが成立。この試合の前の第1試合でフィリピンがパキスタンを破り、日本とフィリピンが2勝0敗となったため、グループ2位までが進むスーパーラウンドへの進出が両チームに決まった。
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オープニングラウンド最終戦となる第3戦はフィリピンと日本時間6日19時30分から対戦。これまでの2試合と同様、高い集中力で試合を支配し、8日から始まるスーパーラウンドに弾みをつけたい。
監督・選手コメント
川口朋保監督
「昨日より試合の入りがスムーズに入れましたし、秋山は練習では暴投も放っていましたが、試合に入ったら彼らしいテンポの良い投球をしてくれました。テイクバックが小さいので初見の打者は球が見えにくいと思いますし、低めに球が集まっていたのが一番良かったですね。城野は成長著しい捕手ですしU-23でも活躍していましたから、その経験も生きたと思います。打線も最初は安打が出ませんでしたが、自分たちのスイングができるようになってきました。明日はファーストストライクから振れるようにしていきたいです」
秋山翔(三菱自動車岡崎)
「今日はストレートで押せて良かったですし、変化球も何球か投げてストライクゾーンに投げることができました。マウンドにも慣れることができました。(リリースポイントの見えにくいフォームは)高校の時に最も意識していたら、そこで染みついて、今は普通に投げても、そうしたフォームになりました。(先も見据え)城野とも話して、レベルの高い相手もイメージしながら投げました。次の登板以降が本当の勝負になってくるので、もっと丁寧にコースを突いていきたいです」
城野達哉(西濃運輸)
「(捕手として)打たれてもいいから、どんどんストライク先行で投げていこうと話して試合に臨みました。今日は緊張があまり無かったので、集中して気持ちを昂らせました。(この日初先発)スタメンとして出たい気持ちはありますが、自分のやるべきプレーに集中しました。(5打点を挙げた打撃について)日本選手権くらいから状態が上がってきています。(次戦以降に向けて)まだ投げていない投手ともコミュニケーションを取って、失点を抑えて負けない試合をしていきたいです」
第30回 BFA アジア選手権
大会期間
2023年12月3日~12月10日
オープニングラウンド(グループB)
12月4日(月)19:30 日本 14 - 0 パキスタン
12月5日(火)19:30 タイ 0 - 16 日本
12月6日(水)19:30 日本 9 - 1 フィリピン
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
12月8日(金)19:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 1 日本
12月9日(土)13:30 日本 5 - 2 韓国
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
決勝
12月10日(日)19:30 日本 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾(台北・台中)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、韓国、香港、パレスチナ
グループB
日本、フィリピン、パキスタン、タイ