7月14日(日本時間7月15日)、「第31回 ハーレムベースボールウィーク」(オランダ・ハーレムで7月19日まで)のオープニングラウンド第2戦が行われ、侍ジャパン大学代表は昨年の欧州選手権覇者のスペインと対戦。3点の先制を許す苦しい展開だったが、5対4と競り勝った。
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涼しい気候こそ変わらないものの、この日は晴天のもとで行われた試合は、序盤から苦しい展開を強いられた。先発の渡邉一生(仙台大)は、ストライクとボールがハッキリした投球で制球に苦しむと、3回にスペイン打線に捕まる。連打と犠打、四球で1死満塁のピンチを招く。すると、3月に侍ジャパントップチームと対戦した欧州代表にも選出されたエディソン・バレリオにタイムリーを打たれて先制を許すと、その後も押し出しや内野ゴロの間に失点し、この回3点を奪われた。
4回は、篠木健太郎(法政大)がこの日もイニング途中から登板し無失点で抑え、その裏に柳舘憲吾(國學院大)の本塁打と山縣秀(早稲田大)のレフト前タイムリーで2点を返す。だが、5回にはこの回からマウンドに上がった3番手の藤井優矢(東日本国際大)がスペイン4番のヘスス・ウルタリスにレフトへの本塁打を浴び、2対4で5回を終えた。
それでも6回から流れを変える。武器であるスライダーを中心に投球を組み立ていき三者連続三振を奪うと、その裏に柳舘のライト前安打と四球でチャンスを作る。ここで前日のアメリカ戦でも4安打を挙げていた小島大河(明治大)が左中間への二塁打を放って同点に成功。7回も藤井が三者凡退に抑えると、その裏に西川史礁(青山学院大)が選んだ四球と相手投手のボーク、連続暴投で勝ち越しに成功した。
8回も藤井がマウンドに上がり、2死一塁となったところで堀井監督は守護神の中村優斗(愛知工業大)を起用。150キロのストレートでサードゴロに打ち取ってピンチを脱すると、9回は1死一、三塁のピンチを招く。それでも遊撃手・山縣と二塁手・繁永晟(中央大)の流れるような連係で併殺を完成させ試合終了。1点差の接戦を制して、開幕2連勝とした。
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オープニングラウンド第3戦は日本時間15日18時半から、プラハベースボールウィークでも決勝を含む2試合を行い、熱戦を繰り広げたチャイニーズ・タイペイと対戦する。
監督・選手コメント
堀井哲也監督
「リリーフが粘り強く投げてくれましたし、打線もしぶとく要所で一本が出て良かったと思います。(藤井について)欧州の打者はモーションに惑わされやすいと分かったのは収穫でした。上手くモーションで緩急をつけながら投げてくれました。(最後の場面は)ファーストとサードならホーム、二遊間なら併殺を狙おうというシフトで、安定したところに打球が飛んでくれました。(要所で併殺が取れているが)トーナメントで育ってきた隙の無い野球ができていると思います」
柳舘憲吾(國學院大)
「守備でミスをしてしまったので、取り返そうと思って打席に立ちました。エラーして終わる根性無しにはなりたくなかったので、打って返そうとがむしゃらにバットを振りました。(侍ジャパン大学代表は)どこを見ても良い選手がいるので、大きな刺激をもらっています。その気持ちが打撃好調に繋がっていると思います。一戦一戦大事に、何点差あっても野球をやることに変わりはないので、自分ができることをやっていきたいです」
藤井優矢(東日本国際大)
「本塁打を打たれた後にしっかり立て直すことができて、チームに流れを持ってこられて良かったです。スライダーが良かったので中心に投げました。今日みたいなビハインドもあれば、リードしている状況でも登板は今後あると思いますが、変わらず自分の役割をしっかり果たしていきたいです」
中村優斗(愛知工業大)
「勝ちに繋げることができて良かったです。大会使用球は縫い目が太くて、スライダーがいつもの感覚と違って投げにくさはあるのですが、ストレートは指にかかっていたので、自分を見失わずに最後まで投げられました。最後の9回を任されている意味を考えて、1点もやらないという思いでした」
第31回 ハーレムベースボールウィーク
大会期間
2024年7月12日~7月19日
オープニングラウンド
2024年7月12日(金)22:30 チャイニーズ・タイペイ(雨天順延)日本
2024年7月13日(土)23:15 アメリカ 5 - 9 日本
2024年7月15日(月)2:30 日本 5 - 4 スペイン
2024年7月15日(月)18:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 2 日本
2024年7月16日(火)22:30 イタリア 2 - 8 日本
2024年7月18日(木)2:30 日本 5 - 1 オランダ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
準決勝
2024年7月18日(木)22:30 日本 8 - 0 チャイニーズ・タイペイ
2024年7月19日(金)2:30 オランダ 1 - 2 アメリカ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
決勝
2024年7月20日(土)2:30 日本 10 - 4 アメリカ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
開催地
オランダ(ハーレム)
出場する国と地域
日本、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、オランダ、イタリア、スペイン
第43回 プラハベースボールウィーク
大会期間
2024年7月6日~7月9日
グループA
2024年7月6日(土)21:30 ドイツ 3 - 7 日本
2024年7月7日(日)21:30 日本 3 - 2 チャイニーズ・タイペイ
2024年7月9日(火)2:00 日本 9 - 3 チェコ
※開始時刻は日本時間(チェコ:時差-7時間)
決勝
2024年7月10日(水)2:00 日本 5 - 3 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(チェコ:時差-7時間)
開催地
チェコ(プラハ)
出場する国と地域
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、チェコ、ドイツ
グループB
オーストリア、ギリシャ、ハンガリー、スロバキア、リトアニア