9月28日、「第11回 BFA U12アジア野球選手権」(11月23日から愛媛県松山市・今治市)に出場する侍ジャパンU-12代表の西日本トライアウトが滋賀県の草津グリーンスタジアムで行われた。代表選手15人の枠を目指して、自らの持ち味をアピールした。
この日は、公益財団法人全日本軟式野球連盟に登録している学童野球チームに所属する12歳以下の小学生の中から、動画応募による審査・選考「侍ジャパンU-12日本代表 全日本合同トライアウト~デジタルチャレンジ~」を通過した選手のうち、西日本を中心とした23人が参加。まずは、9時から侍ジャパン野球健康診断」(※)が実施され、全選手が受診した。
※選手の肩や肘などの故障に悩む選手が多数いる現状を踏まえ、NPBエンタープライズがアマチュア野球の代表組織である一般財団法人全日本野球協会(BFJ)に協賛し、日本代表の各世代の合宿などで実施されている。
10時からグラウンドに出た選手たちは、仁志敏久監督らスタッフから動画選考通過の祝福や思いきりかつ怪我に気をつけてプレーして欲しい旨が伝えられた後、ウォーミングアップを開始。声も出しながら徐々に緊張が和らいでいく様子が見受けられた。
その後はキャッチボール、二塁・遊撃それぞれでのノックを受ける守備練習、30メートル走の測定、昼食を挟んで投球練習、捕手の二塁送球練習、打撃練習が行われ14時半すぎに全メニューを終えた。
仁志監督は、2014年から2019年までU-12代表監督を務めており、5年ぶりの復帰。最初の指揮がちょうど10年前だったこともあり、「子どもたちの全体的なレベルアップは感じます。時代の流れを感じます」と感慨深く語った。
特に投手について「かつては球速が110キロを超える投手はなかなかいませんでしたが、今日は超えたり、その前後だったりする投手が何人もいました」と驚いた様子だった。また、打撃についても「中には僕が速めのボールを投げても、簡単についてくる選手もいました。感覚の良い子はポンポンと良い当たりを飛ばしていました」と、印象に残る選手が複数いたようだ。
この後は10月5日に行われる東日本トライアウトを経て、代表選手15人が決まる予定となっている。仁志監督は「今年の全国大会も視察に行きましたが、東京の選手たちのレベルの高さも感じましたので、楽しみにしています」と期待。動画選考通過60選手の中から、どんな15人が選出されるのか楽しみだ。