10月5日、「第11回 BFA U12アジア野球選手権」(11月23日から愛媛県松山市・今治市)に出場する侍ジャパンU-12代表の東日本トライアウトが神奈川県の日本体育大学健志台キャンパスで行われた。代表枠15選手という狭き門を突破しようと各選手が持ち味を発揮。仁志敏久監督らスタッフを良い意味で悩ますトライアウトとなった。
9月28日の西日本トライアウトに続き、公益財団法人全日本軟式野球連盟に登録している学童野球チームに所属する12歳以下の小学生の中から、動画応募による審査・選考「侍ジャパンU-12日本代表 全日本合同トライアウト~デジタルチャレンジ~」を通過した選手が参加。この日は東日本を中心とした34人が参加した。
まず選手たちは「侍ジャパン野球健康診断」(※)を受診した。その後、10時からグラウンドに出た。
※選手の肩や肘などの故障に悩む選手が多数いる現状を踏まえ、NPBエンタープライズがアマチュア野球の代表組織である一般財団法人全日本野球協会(BFJ)に協賛し、日本代表の各世代の合宿などで実施されている。
雨が降りしきるコンディションではあったが、キャッチボール、内野ノックを受ける守備練習、30メートル走の測定、捕手の二塁送球練習をグラウンド上で実施。思いきりの良いプレーから代表入りへの強い思いが伝わってきた。
雨足が弱まることは無く、昼食後の投球練習、打撃練習は室内練習場で行い、ここでも選手たちは失敗を恐れず果敢に腕やバットを振った。
2回のトライアウトを終え、仁志監督は「これからどんな子が選ばれるのか、どんなチームができるのか楽しみです」と期待。選考基準の1つとしては「スイングでも投球でも守備でも、ちゃんと自分のコントロールを、道具を使ってできている子を選びたいと思います」と話した。
そして、選手たちが帰路についた後、仁志監督らスタッフは選考会議を実施。先週の西日本トライアウトの内容も精査しながら、15選手を決めた(代表選手は近日、正式発表予定)。
この後は11月2日から4日に強化合宿の実施を予定。選手たちに求める姿勢としては「チームで大会に臨んで、生活も共にしますので、協力しあうこと。U-12であっても“楽しくやれればいい”というチーム作りではありません。“絶対に勝ちたいと”いう思いを持って来て欲しいです」と語った。主将もこの合宿で適性を見て決める意向を明かした。
さらに「ポジションや投手の役割の適性を見ていきたいです。あとは、みんなの気持ちの統一をさせる時間も作っていきたいと考えています」と展望。2016年の第9回大会以来2回目のアジア制覇に向けて、重要な合宿となりそうだ。