7月26日、「ラグザス presents 第8回 WBSC U-12野球ワールドカップ2025」(台湾・台南市で8月3日まで)に出場している侍ジャパンU-12代表はオープニングラウンド第2戦でキューバと対戦し、4対0で完封勝利を挙げた。






6チーム中上位3チームに与えられるスーパーラウンド進出のために「大会前半の山」と大久保秀昭監督が位置付けたキューバ戦で、侍ジャパンの「背番号1」を背負った橋本翔太朗(高崎ボーイズ)が躍動した。
初回は1死から連打を浴びたが、相手の4番・5番をともにショートゴロに抑えてピンチを脱出した。
するとその裏、前日の4番から1番に起用された外山泰基(福岡ベースボールポニー)がいきなり右中間を破る打球を放つと、選考会でもトップだった俊足を飛ばして一気に三塁へ。続く吉塚真之介(狭山西武ボーイズ)のファーストゴロで判断良くスタートを切り先制のホームを踏んだ。
続く2回には大原颯二郎(糸島ボーイズ)のライト前安打からチャンスを作ると相手投手のボークもあって得点圏に進み、佐橋陸公(湘南ボーイズ)がタイムリーを放って追加点。3回には相手失策や橋本の遊撃手強襲のレフト前安打からチャンスを作る。ここで前日の3番からこの日4番となった寺田大智(千葉リトルリーグ船橋)がきっちりとセンターフライを放って3点目。さらに好守を何度も見せてきた茨木雄之介(松戸中央ボーイズ)がライト前にタイムリーを放って4点目を挙げた。相手投手のストレートは速く、変化球の曲がり幅も大きかったが見事に対応し打ち崩した。
この援護をもらった橋本は「ストレートで押せて、スライダーやチェンジアップがしっかりコースに決まりました」と振り返るようにテンポ良くアウトを積み重ねていった。また、「打者の反応見ながら配球しました」と言う河津勇誇(糸島ボーイズ)のリードにも導かれ、3回以降は安打すら許さず、見事に3安打完封。
大久保監督の「ストレートが速くて、変化球でストライクをどんどん取れる安定感とリズム感を信頼して送り出しました」という期待に十二分に応える好投で、チームに連勝をもたらした。





オープニングラウンド第3戦は、前回大会準優勝の地元チャイニーズ・タイペイと日本時間27日の19時半から対戦。完全アウェーかつナイターという慣れない環境ではあるが、3連勝してスーパーラウンド進出に大きく近づきたい。
監督・選手コメント
大久保秀昭監督
「今日がスーパーラウンドに行くための前半の山だと思っていたので、完勝できて良かったです。橋本がリズムを作ったことと、外山がいきなり三塁打で突破口を開いて先制点を取ることができたことがメチャクチャ大きかったです。(橋本の起用について)林卓史投手コーチがよく見てくれています。選考会から速い球を投げる投手、変化球でストライクを取れる投手を探して見極めてきました。(明日のチャイニーズ・タイペイ戦は)アウェーでナイターでと、いろんな経験しながら、勝てれば自信になるし、負けても学ぶことができる試合にできたらと思います」
橋本翔太朗(高崎ボーイズ)
「完投できて嬉しいです。リードは河津に任せました。打線が強いチームですが小技も頭に入れながら投げました。緊張はしませんでした。野球ではあまり緊張しません。(大会規定の球数制限により、オープニングラウンドは野手に専念となるが)投げられないなりに、打撃でチームに貢献したいです」
寺田大智(千葉リトルリーグ船橋)
「4番ということで緊張しました。(貴重な犠牲フライは)チャンスだったので、とりあえずランナーを返そうと思いました。狙い通りのバッティングができました。(キューバの投手に対して)速いスイングと大振りしないコンパクトなスイングを心がけました。(大観衆となるチャイニーズ・タイペイ戦は)声が繋がらないと思うので、ジェスチャーなどでも伝えていきたいです。大観衆の前でのプレーは楽しみです」
茨木雄之介(松戸中央ボーイズ)
「ダメ押しタイムリーは日本コールがスタンドから聞こえたので打つしかないと思いました。打ったのはストレートです。明日の試合もどんな形でも勝ちたいです。大観衆の中でも自分のプレーに集中したいです」
ラグザス presents 第8回 WBSC U-12野球ワールドカップ2025
大会期間
2025年7月25日~8月3日
オープニングラウンド(グループA)
7月25日(金)15:30 日本 17 - 0 ドイツ
7月26日(土)15:30 日本 4 - 0 キューバ
7月27日(日)19:30 チャイニーズ・タイペイ - 日本
7月28日(月)15:30 メキシコ - 日本
7月29日(火)11:30 日本 - オーストラリア
スーパーラウンド
7月31日~8月2日
決勝・3位決定戦
8月3日
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、メキシコ、キューバ、オーストラリア、ドイツ
グループB
アメリカ、韓国、パナマ、ドミニカ共和国、チェコ、南アフリカ