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侍ジャパンインタビュー

大学代表からプロの扉を開けた男たち/千葉ロッテマリーンズ中村奨吾選手

2015年7月2日

プロの登竜門でもある侍ジャパンの大学代表。今年7月3日から韓国・光州で行われる「第28回ユニバーシアード競技大会」を前に、日の丸を背負って戦った経験を持つ“先輩”たちに大学時代を振り返ってもらった。第2弾は、大学代表の4番として活躍し、ドラフト1位でプロ入りした千葉ロッテマリーンズの中村奨吾選手です。

――大学時代には侍ジャパン・大学代表の一員として世界を舞台に戦いました。選出されたときの率直な気持ちをまずは教えてください。
高校の時はぜんぜん縁がなかったんですけど、大学になって選んでもらえるようになった。ジャパンという名前が付くチームに入りたいという思いはずっと持っていたので選ばれた時はうれしかったですね。いろんな人のプレーを見ることができて勉強になりましたし、全国から集まった高いレベルの選手たちと一緒に戦えるのはいい経験になりました。

――中村選手が子供のころ、『野球日本代表』にはどんな記憶がありますか?
はっきりとした最初の記憶はオリンピックですね。長嶋茂雄さんが監督をされていた(アテネ五輪予選)辺りからです。あとはWBCですね。

――日本が初代王者に輝いた第1回WBCが行われたのは2006年のことです。当時は中学生でしたが?
そうですね。全部ではないですけどテレビで観ていましたね。世界王者というのはすごいなと思いましたし、自分も将来、ジャパンのユニフォームを着てみたいと思ったことを覚えています。(2009年の)第2回の連覇のときは高校生でしたね。世界一になってスゴイと思いましたけど、まったく別の世界というか、自分とは結びつかなかったですね

――早稲田大学3年生の時に日米大学野球選手権で初めて代表チームに選ばれました。その大会で16打数7安打の打率.438と大活躍しましたが?
自分の力が少しは通用したのかなと、自信にはなりましたね。アメリカ人なので、やっぱり投球フォームや球の速さ、質とかも日本人とはぜんぜん違った。でも、その中で自分のやってきたことを試合で出すことができて、結果も残せた。ある程度の手応えを得ることができました。

――大学4年生の時には侍ジャパン大学代表としてオランダ・ハーレム国際大会に出場しましたが?
前の年にアメリカと試合をしましたけど、その時は日本開催だった。でも、その時はオランダ開催。日本で試合をする時とは環境面がぜんぜん違いましたね。大学のチームでは韓国とかアメリカに遠征で試合しに行ったことはありましたけど、オランダはまた違いましたね。

――アメリカ、韓国、オランダを相手に計8試合を戦って準優勝という結果でした。中村選手個人としては全試合に4番で出場し、28打数6安打4打点という成績でしたが?
決勝タイムリーとかも打つことができましたけど、改めて違う国でプレーする難しさみたいなものは感じましたね。球場の雰囲気も違いましたけど、試合以外の部分でのことも大きかった。食べ物だったり、移動だったり、自分たちの思い通りにはならない場面が多くありましたし、そこで2週間ぐらい過ごしましたから…。でも、その間にいろんな選手と一緒にプレーして、見て学んで、聞いて学んで、勉強になることは多かったです。

――現在、ルーキーとして1軍舞台で奮闘中の中村選手ですが、侍ジャパン大学代表での経験が生きている部分はありますか?
それはやっぱりあると思いますね。海外の選手と対戦する機会もなかなかないですし、僕自身は大学時代に経験することができたからこそ、今も外国人投手と対戦する時も特に違和感なく打席に立てている。プロに入る前にいろいろと経験できたことは大きかったです。

――今年の6月29日には大学日本代表が、プロの2軍の若手陣を中心としたNPB選抜と壮行試合を行います。大学出身者として、このような取り組みはどう感じますか?
大学の代表チームに選ばれる選手というのは、プロに近い実力を持っている選手ですし、プロを目指している選手が多いと思うので、こういう試合があるというのはすごくいいですね。プロの選手の力というものを身近で感じることができますし、自分がどれぐらい通用するのかを試すことができて、自分の実力を確かめることができる。すごくいい機会だと思います。

――7月には韓国で『第28回 ユニバーシアード競技大会』に侍ジャパン大学代表が出場しますが、先輩としてメッセージをお願いします。
優勝を目指して頑張ってもらいたいと思います。大学の代表チームにも侍ジャパンという名前が付いて、これまで以上に注目されると思いますし、その分、結果も求められると思う。その上で普段とは違う仲間と一緒にプレーして、生活を共にするので、すごくいい経験になるはずです。いろんな考えを持った人といろんな話をするだけで勉強になると思いますし、他の国の選手からも学べることはたくさんあると思う。大会を通じて、何か自分の財産になるようなものを見つけてもらいたいと思います。

――早稲田大学の後輩である茂木栄五郎選手に期待することはありますか?
去年も代表メンバーに入っているので、チームを引っ張る立場でもある。自分自身の結果も出しながら、チーム全体を引っ張って、優勝のためにプレーしてもらいたいと思います。

――プロ1年目ですでに1軍で活躍しています。今度は侍ジャパンのトップチームを目指す立場でもあると思いますが?
憧れはありますけど、まだまだ自分はそんなレベルじゃない。まずは今できることを精一杯やる。毎日必死にやって、ロッテでしっかりとした成績を残したい。同世代の人たちも侍ジャパンとして活躍していますので、自分もこれからしっかり力を付けて、選ばれるような選手になれるように頑張りたい。

――ありがとうございました。

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