






7月29日(金)から福島県いわき市で開催される「第3回 WBSC U-15ベースボールワールドカップ2016 in いわき」に向け、4月中旬から5月初旬にかけて、侍ジャパンU-15代表選手を選出するためのトライアウトが全国4会場(中部、関西、東日本、九州の4ブロック)にて順次、実施される。
トライアウトの参加予定人数は4会場合わせ119名。いずれも日本中学硬式野球協議会に加盟する5リーグ(ボーイズ、リトルシニア、ヤング、ポニー、フレッシュ)から推薦された選手たち。
4月16日(土)、全ブロックの先陣を切って愛知県で開催されたのは中部ブロックのトライアウト。会場となったトヨタ自動車グラウンドには日本代表入りを志す、19名の中学生が集った。
U-15世代を率いる鹿取義隆代表監督はトライアウトに先立ち、参加者全員を集め、笑顔でこう言った。
「今日一日、よろしく。とにかくケガをしないようにだけ気を付けて! 頑張ってください!」
ウォームアップ後、最初のメニューとして行なわれたのはタイムの計測を兼ねたベースランニング。ホームベース地点にゼッケン番号順に並び、本塁から一塁、本塁から二塁までの駆け抜けタイムを各2本ずつ計測。ストップウォッチを持った鹿取監督の視線が刺さる中、選手たちは全力でベースを駆け抜けていく。
7分間のキャッチボールを挟み、行われたのは塁間のボール回し。「基本に沿ったバランスのいいスローイングが身についているかどうかは、キャッチボールとボール回しを見ればだいたいわかります」と話す鹿取監督。




続いて行われたのはシートノック及び、キャッチャーの二塁送球タイムの計測。この頃には各選手の表情から硬さが取れ、元気な大声がグラウンドに飛び交うようになっていた。
その後に行われたのは、5本×2セットのフリーバッティング。1周目のみ、5本打つ前にバントとバスターを各2本ずつこなす条件が出されていたが、ほとんどの選手が難なく小技を成功させていた。アピールしたい気持ちが強すぎるのか、力んで打ち損じるシーンも少なくなかったが、きちんととらえたラインドライブは中学生とは思えないほどに鋭い。トライアウト会場は両翼100メートル、中堅122メートルの広さを誇る球場だったが、数名の選手は楽々とフェンスオーバーの打球を放っていた。
最後はシートバッティング。所属するチームにて投手を務める機会の多い9名が順番にマウンドに上がり、最大投球数30球、カウント1-1から開始という条件の中で、トライアウト参加者同士で対戦する方式。鹿取監督が内野の後方で見つめる中、ストレートと変化球を織り交ぜた、緊張感のある真剣勝負が次々と繰り広げられた。
すべてのメニューを終えると、鹿取監督は選手たちを前にし、
「日頃からきちんと野球と取り組んでいることが今日一日を通し、しっかりと伝わってきました。すごく嬉しかったです。今日はお疲れ様でした」という言葉を送り、その後、一人一人と握手を交わした。トライアウトを終えた選手たちの声を拾うと、大半の選手からは次のような言葉が返ってきた。
「緊張しましたが、楽しい時間でした。自分の持っている力は全部出し切ったので、悔いはありません!」
鹿取監督はこの日のトライアウトに関し、次のように語った。
「体の大きさや球の速さなどはそれほど気にしません。攻守ともに基本の動作がきちんとできているか、というところを終始気にしながら、全選手をチェックしました。基本ができていないとケガをするリスクが高まってしまう。中学生がキャリアハイじゃ困る。この大会をステップにし、次のステージでもしっかり頑張っていけそうな選手を選びたいなと思っています。でもどの選手もしっかり練習を日頃からしているのが伝わってきました」
この日参加した19名の中から何人が侍ジャパン入りを果たすだろうか。最終代表メンバー20名は、すべてのブロックのトライアウトが終わった後、5月末に決定の運びとなる予定だ。
第3回WBSC U-15ベースボールワールドカップ2016 in いわき
大会期間
オープニングラウンド
7月29日(金) オーストラリア 0 - 13 日本
7月30日(土) 日本 4 - 0 キューバ
7月31日(日) 日本 15 - 4 韓国
8月 1日(月) チェコ 0 - 15 日本
8月 2日(火) 日本 10 - 6 コロンビア
スーパーラウンド
8月4日(木) 日本 8 - 0 ベネズエラ
8月5日(金) 日本 2 - 5 アメリカ
8月6日(土) 日本 2 - 1 パナマ
決勝
8月7日(日)14:30 日本 4 - 9 キューバ
会場
いわきグリーンスタジアム
南部スタジアム
平野球場
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