7月28日から台湾・台南市にて開催されている「第4回 WBSC U-12 ワールドカップ」9日目。前日のアメリカ戦に敗れ、スーパーラウンド通算成績を2勝2敗としている侍ジャパンU-12代表は、日本時間15時半から台南市野球場で、オープニングラウンド・グループB2位。スーパーラウンド成績ここまで1勝3敗の韓国と対戦した。
侍ジャパンU-12代表は勝てばスーパーラウンド3位以内となり、3位決定戦ないし決勝戦進出が確定する反面、敗れれば同ラウンド5位で大会が終了。一方の韓国も勝てばスーパーラウンド4位で3位決定戦に進めるものの、敗れればこれも同ラウンド5位で大会を終えることになる「サバイバルマッチ」は、試合序盤から緊迫感あふれる戦いとなった。
4回まで両者「0」が並ぶ中、光ったのは侍ジャパンU-12代表の守備。3回裏には遊撃手の徳永光希(香芝ボーイズ)が主将の責任感を表す美技で先制点を防げば、4回裏には先発の南澤佑音(大東畷ボーイズ)が二死一塁から右中間を破られる二塁打を打たれるも、ここは内外野からの返球から捕手・森大輔(中百舌鳥ボーイズ)のタッチに至るまで完璧な連携プレーで一塁走者のホーム生還を阻止した。
しかし、5回から終盤2イニングの展開はこれまでとは真逆のものとなる。5回表に韓国が打者10人を送り込み6安打を集中させて5点を先制すると、その裏に侍ジャパンU-12代表も2番・森大輔と4番・山口滉起(大阪東リトル)の右中間適時二塁打に5番・南澤の二塁ゴロ、5回無死からリリーフに立った6番・戸沢快生(秋田ファイターズ)のライト犠牲フライで4得点。さらに戸沢が2者を背負いながら無失点に封じた最終回。オープニングラウンド・グループAのチャイニーズ・タイペイ戦を彷彿とさせるドラマが再び起こった。
3四球に犠打を絡めた一死満塁から右打席に入ったのは4番の山口滉起。真ん中外よりのストレートを捉えた打球はセンターの上を超える二塁打。2人が踊るようにホームインした瞬間、侍ジャパンU-12代表は5点差を覆すサヨナラ勝ちを決めた。
その後、19時半から行われたスーパーラウンドのチャイニーズ・タイペイ対ニカラグア戦でチャイニーズ・タイペイが勝利したため、惜しくも決勝戦進出はならなかった侍ジャパンU-12代表。だが、スーパーラウンド3勝2敗・同ラウンド3位の成績以上に、この2度の大逆転勝利は彼らにとって将来の野球人生で必ず糧となるはずだ。
これまで8試合を戦って積み上げた侍ジャパンU-12代表の野球。そして、その集大成を銅メダルという成果にするために。8月6日、15時から行われる3位決定戦。「リトル侍」たちはオープニングラウンドでは5対6で惜敗したメキシコに全力でぶつかっていく。
第4回 WBSC U-12 ワールドカップ
大会期間
2017年7月28日〜8月6日
オープニングラウンド
7月28日(金)11:00 チェコ 0 - 13 日本
7月29日(土)15:00 日本 5 - 6 メキシコ
7月30日(日)19:30 チャイニーズ・タイペイ 中止 日本
7月31日(月)15:00 日本 中止 南アフリカ
8月2日(水)11:00 日本 31 - 0 南アフリカ
8月2日(水)19:30 チャイニーズ・タイペイ 5 - 7 日本
8月3日(木)10:00 日本 15 - 0ブラジル
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月3日(木)15:00 日本 10 - 0 ニカラグア
8月4日(金)11:30 日本 3 - 6 アメリカ
8月5日(土)15:00 日本 6 - 5 韓国
3位決定戦
8月6日(日)15:00 日本 0 - 1 メキシコ
開催地
台湾 台南市
参加国
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、メキシコ、チェコ、ブラジル、南アフリカ
グループB
アメリカ、韓国、オーストラリア、パナマ、ニカラグア、ドイツ