11月19日(日)、「ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017」の決勝戦が東京ドームで行われ、侍ジャパンが韓国に7対0で快勝。稲葉篤紀監督就任後初の国際大会で3戦全勝の完全優勝を飾った。
投打噛み合い快勝
試合後、稲葉監督が「田口くんが良い投球をして良い流れを作ってくれました」と話したように田口麗斗投手(読売ジャイアンツ)の好投が快勝に繋がった。
「今年の集大成」と位置付けて望んだ田口は、ストレートの球速こそ140km/hにも満たなかったものの、持ち味の制球力が光った。キレと緩急に富んだ球種を丁寧に投げ分けて韓国打線を翻弄。着実にアウトを積み重ねた。
すると打線は4回無死一、二塁から前日のチャイニーズ・タイペイ戦でも先制本塁打を放っている外崎修汰外野手(埼玉西武ライオンズ)がライト頭上を越えるタイムリーを放ち先制に成功。「宮崎合宿から右打ちが良かったので、(安打でなくても)進塁打は打てる」と踏んでいた稲葉監督の信頼に応える結果となった。
5回には韓国に2死から連打を許したが、田口が朴珉宇内野手(NCダイノス)をセカンドゴロに打ち取り、ピンチを脱出。田口は雄叫びをあげた。
これで勢いを渡さなかった侍ジャパンは5回に外崎が今度はレフト前に落ちるタイムリーを放つと、西川龍馬内野手(広島東洋カープ)も右中間を破る二塁打を放ち、この回3点を挙げた。さらに7回には3試合すべてで4番を任された山川穂高内野手(埼玉西武ライオンズ)の2点タイムリー、8回には西川がダメ押しとなるソロ本塁打をライトスタンドに叩き込み、合計7得点を挙げた。
投手陣は田口が7回まで3安打無失点で抑えると、8回は石崎剛投手(阪神タイガース)、9回は山﨑康晃投手(横浜DeNAベイスターズ)が1人の走者も許さずに締めて、試合終了。
開幕戦で延長タイブレークまで戦った韓国に対して、この日は投打ともに圧倒し、侍ジャパンがこの大会の初代王座を獲得。MVPには、連日勝負強い打撃を見せた外崎が選ばれた。
監督・選手コメント
稲葉篤紀監督
「若い世代の選手たちでしたが、日の丸を背負う重みを感じながら、結束して戦うことができました。2020年東京五輪で金メダルを獲得するために、私自身もっともっと勉強を積み、皆さんとともに戦っていきたいです」
外崎修汰外野手(埼玉西武ライオンズ)
「優勝できたことが本当に嬉しいです。チャンスで回ってきたので期待に応えようと思いました。自信がついてきているので、これからもっと自分の色を出していきたいです」
田口麗斗投手(読売ジャイアンツ)
「緊張しましたが、アウトを1つずつ取れてリズムに乗れました。韓国の映像を見て、ボール球に手を出していなかったので、持ち味である低めの制球力が鍵になると思いました。日々精進していき、また稲葉監督のもとでプレーしたいです」
韓国・宣銅烈監督
「田口投手の緩急と制球力の前に打者たちが力んでしまいました。この大会3試合を通じて良い経験・教訓ができました。2020年の東京五輪に向けて、準備をしないといけないことがたくさんあると学べた大会でした」
ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017
大会期間
2017年11月16日~11月19日
予選
11月16日(木)19:00 日本 8 - 7 韓国
11月17日(金)19:00 韓国 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
11月18日(土)18:30 チャイニーズ・タイペイ 2 - 8 日本
決勝
11月19日(日)18:00 日本 7 - 0 韓国
開催球場
東京ドーム
出場チーム
チャイニーズ・タイペイ代表、韓国代表、日本代表
侍ジャパン選手紹介
2017年11月6日 先発投手編
2017年11月7日 中継ぎ・抑え投手編
2017年11月8日 捕手編
2017年11月9日 内野手編
2017年11月10日 外野手編