沖縄キャンプ視察3日目の7日、稲葉監督は「かりゆしホテルズ ボールパーク宜野座」(阪神)を訪れ、今回のキャンプ訪問では初めてとなる紅白戦を視察した。
球場到着後すぐに金本監督と対面した稲葉監督は、昨年11月の大会への石崎剛の派遣への感謝と、3月の試合に向けて協力の依頼を伝えた。その後、しばらくグラウンド上で福留孝介、鳥谷敬、糸井嘉男ら代表チームでの実績も十分な主力選手の打撃練習を見守った。
午後からの紅白戦は6イニングス制で実施、両チーム3人の投手が2イニングスずつの登板となった。試合は、稲葉監督が「いいストレートを投げていた。若いのでまだまだこれからだと思いますが、非常に楽しみな投手という印象」という感想を口にした、2年目の19歳、才木浩人が初回を3者凡退の上々の立ち上がりを見せたが、2回にはその才木から、今季完全復活を目指す西岡剛がライトスタンドに先制の2点本塁打を放ち首脳陣に復調をアピールした。さらにこの試合では、藤浪晋太郎、石崎剛、大山悠輔、小野泰己ら注目の若手選手も出場し、特に大山は3安打と大活躍、稲葉監督にも強い印象を残した様子だった。
最後まで試合を観戦した稲葉監督は、報道陣の取材に対し、「若い選手が多くて紅白戦も声が出ていて、チーム的にもいい状態だなと感じました」と視察の感想を語り、大山については「3本ヒットを打って、長打力には非常に期待しているが、追い込まれながらライト前に打つという、いいもの見させてもらいました。(私が)見に来るタイミングで紅白戦があって、そこで打つ。非常に縁というか、運を感じる。私の中では印象に残った試合だった。また、三塁もできるということで、国際大会は複数ポジションを守れる選手は貴重ですし、走れるところも見せてもらった。楽しみな選手が出てきた印象を持ちました」と代表入りへの期待を表した。
また、野手では他に中谷将大の名前を挙げ、「金本監督からも話が出ていました。ヒットを1本打ちましたけど、非常にパンチ力もありますし、今日はライト、センターと守備もどこでもできる。注目していきたいですね」と語った。
さらに、石崎については、「石崎投手は昨年11月に一緒にやって、今年もパワフルで順調そうに投げていると思いましたね」とコメントし、WBCを共に戦った藤浪については、「今年はフォームを少し変えたということで、いろいろ自分で見つけている最中なのかなと。それでも球も安定していますし、どんどん固めていってね。五輪まで2年半あるので、彼は出てきてほしい選手でもありますので、これからも見て行きたいです」と話した。
明日は、離島キャンプ地の石垣島(千葉ロッテ)を視察に訪れる予定。