7月15日、「第31回 ハーレムベースボールウィーク」(オランダ・ハーレムで7月19日まで)のオープニングラウンド第3戦が行われ、侍ジャパン大学代表はU-23代表で構成されたチャイニーズ・タイペイと対戦。プラハベースボールウィークを含め今回の遠征で3回目の対戦となったが、2対0で三たび接戦を制した。
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
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
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本来この試合は大会開幕戦(12日)に予定されていたが、雨天延期となった影響でこの日に組み込まれた。前日の第2戦が22時半前に終わり、この日は午前11時半から試合開始のハードスケジュールではあったが、粘り強さは変わることが無かった。
先発の伊藤樹(早稲田大)は制球に苦しみ、毎回のように走者を背負うが、なんとか無失点に抑えて踏ん張る。
打線は、CPBLの台鋼ホークスにドラフト2位指名された黃子豪を前に得点を奪えずにいたが、苦しい展開を打破したのが4番・指名打者に起用された小島大河(明治大)だ。抜てきには「びっくりしました」と振り返る小島だが打席では冷静だった。4回に先頭の西川史礁(青山学院大)が痛烈な当たりのセンター前安打で出塁すると、1死後に盗塁に成功し二塁へ。さらに暴投もあって三塁に進むと、小島は「外野に飛ばせば1点だと思って打ちました」と欲張らずに、センターへの犠牲フライを放って先制に成功する。
さらに6回、「カウントが良かったので思いきり振りました」と3ボール1ストライクから迷わず振り抜くと、打球はライトフェンスを越えるソロ本塁打となって2点目を挙げた。直前合宿で高橋由伸臨時コーチからの「早くタイミングを取るように」という助言も生きているようだ。

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この2点の援護を、4回まで伊藤、5回と6回途中までを藤井優矢(東日本国際大)、6回のピンチは野口練(近畿大)がそれぞれ無失点で抑えると、7回からは市川祐(日本大)が登板。「ストレートに力があって、縦の変化球が良いので、相手打線に有効だと思いました」と堀井哲也監督が期待した通りの投球を披露し、3イニングを詰まった当たりの1安打のみに抑えて試合終了。開幕3連勝となった。
オープニングラウンド第4戦は日本時間16日22時半から、イタリアと対戦する。
監督・選手コメント
堀井哲也監督
「相手投手の力があった中で打ちあぐねましたが、投手陣が抑えてくれたことが一番の勝因だと思います。相手打者のスイングが鋭い中で苦しみましたが、なんとか凌ぎましたね。小島は素晴らしい打撃をしてくれました。投手・野手ともに故障・不調無く自分の役割を果たしてくれているのが大きいですね。決勝戦に向けて成熟していければと思います」
市川祐(日本大)
「点差も小さかったので、一発に注意してシングルヒットはOKという気持ちで投げました。ストレートに加え、ツーシームやスプリットといった落ちる球でカウントも空振りも取れているので、しっかり投げ切ることができています。ボールはチェコの時は滑ったのですが、オランダでは縫い目のヤマが大きくて、ボール自体の大きさも毎球異なる感覚です。その中で浮かないように気をつけています。残り4試合あるので投手陣全員で最少失点に抑えたいです」
山縣秀(早稲田大)
「(堅守が目立つが)初戦で1つ悪送球をしてしまいましたが、それ以外はしっかり守れています。でも普段早稲田で”守備はできて当たり前”と小宮山悟監督から耳にタコができるくらい言われているので、まだ未熟です。(天然芝への対応は)人工芝と違ってバウンドが毎回変わるので意識していますが、それで前に出られずに内野安打になってはいけないので、勝負できる時は勝負して、自分のスタイルである、前に出ていく守備は変えないようにしています」
第31回 ハーレムベースボールウィーク
大会期間
2024年7月12日~7月19日
オープニングラウンド
2024年7月12日(金)22:30 チャイニーズ・タイペイ(雨天順延)日本
2024年7月13日(土)23:15 アメリカ 5 - 9 日本
2024年7月15日(月)2:30 日本 5 - 4 スペイン
2024年7月15日(月)18:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 2 日本
2024年7月16日(火)22:30 イタリア 2 - 8 日本
2024年7月18日(木)2:30 日本 5 - 1 オランダ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
準決勝
2024年7月18日(木)22:30 日本 8 - 0 チャイニーズ・タイペイ
2024年7月19日(金)2:30 オランダ 1 - 2 アメリカ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
決勝
2024年7月20日(土)2:30 日本 10 - 4 アメリカ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
開催地
オランダ(ハーレム)
出場する国と地域
日本、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、オランダ、イタリア、スペイン
第43回 プラハベースボールウィーク
大会期間
2024年7月6日~7月9日
グループA
2024年7月6日(土)21:30 ドイツ 3 - 7 日本
2024年7月7日(日)21:30 日本 3 - 2 チャイニーズ・タイペイ
2024年7月9日(火)2:00 日本 9 - 3 チェコ
※開始時刻は日本時間(チェコ:時差-7時間)
決勝
2024年7月10日(水)2:00 日本 5 - 3 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(チェコ:時差-7時間)
開催地
チェコ(プラハ)
出場する国と地域
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、チェコ、ドイツ
グループB
オーストリア、ギリシャ、ハンガリー、スロバキア、リトアニア