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準優勝に終わるも新戦術や積極的な若手登用で世界一へ繋がる収穫と課題を得る/「第3回 Baseball5 アジアカップ 2026」総括

2026年4月10日

 3月27日から31日まで香港で開催された「第3回 Baseball5 アジアカップ 2026」に出場した侍ジャパンBaseball5代表。連覇はならず準優勝で終えたが、3位以上に与えられる「第3回 Baseball5 ワールドカップ2026」(12月にプエルトリコで開催/以下、W杯)の出場権を獲得しただけに、この課題をいかに生かしていくかが重要となりそうだ。

「アジアで圧倒的に勝って、W杯で打倒キューバ」を掲げていただけに悔しい準優勝。本池太一監督と、最優秀男子選手賞を獲得した主将の辻東倫(東京ヴェルディ・バンバータ)は「収穫は課題が見つかったこと」と口を揃えた。決勝で1-2(5-4;1-2;4-5)で敗れたチャイニーズ・タイペイには、スーパーラウンドでも0-2(5-7;8-10)で敗れていた。
 今回、本池監督は戦術を大幅に変更した。打順の1番から3番に男子選手を並べることや、辻を三塁手から遊撃手にコンバートし、ポジションを状況ごとに変えることにも取り組んだ。
 本池監督は「上手くいったことと、いかなかったことがありました」と振り返るように、収穫を問われると「チャイニーズ・タイペイに負けたということですね。チームとしても個人としても、やらなければいけない課題が出ました」と語る。ポジションを状況ごとに変えることは功を奏したが、男子の打者を3人続けて並べることには課題が残ったという。 「(男子選手の出塁で)ノーアウト一、二塁ができたら、以前は女子選手が二、三塁になるように送っていましたが、今回は男子選手で強攻することを選びました。ですが、壁を上手く使われるなどして1アウトを献上してしまうことがありました」
 一方でこれは前向きに捉えると伸びしろであり、辻は「男子はもっと狙ったところに確実に打てる技術が必要です。あと、どこに、誰に打つべきなのか冷静に打席に入ることだと思います」と課題を挙げた。

 また、今回は若手を積極的に選出。中でも上村将大(桜美林大学B)は辻が「MVPは上村が選ばれるべきでした」と振り返るほど大活躍。本池監督も「大会全体の首位打者ですし、彼がいなかったら苦しかったと思うほどです」と手放しで称賛。まだ21歳で今春から大学4年生の新鋭にはW杯での活躍も大いに期待したい。
 また、19歳の安立梨子(ジャンク5エレメンツA)は全試合で先発し、16歳の城久美(Hi5Tokyo)は「当初は声の出し方も控えめでしたが、中濱瑞樹コーチの助言もあって3日目くらいからは彼女本来の明るさを発揮してくれました」と本池監督は振り返る。

 12月に行われるW杯に向けては大会連覇中のキューバ、今大会で優勝したチャイニーズ・タイペイに加え、フランスやベネズエラが強敵になると本池監督は警戒する。
 それだけに試行錯誤の結果のアジア準優勝は「何も起こらずに優勝するより、悔しさを味わうことができたのは今のチームには重要だったと感じました」と、本池監督は話す。16歳から34歳までと幅広い選手の年齢層により国内合宿では遠慮も見られたというが、辻が「試合を重ねるごとに1つになっていきました」と振り返るように、徐々に一体感を高めた。

 世界一を目指す中で最も問われるのは個々の技術力向上だ。「まずは所属チームで各々が改善してくれたらと思いますし、より高いところを目指す準備がアジアカップでできました」(本池監督)、「挑戦者の気持ちで練習できれば、もっと良いチームになるかと思います」(辻)と2人が話すように、大会までの8ヶ月をどう過ごすかが重要になってくるのは間違いない。それぞれの日々の努力の積み重ねが、世界一の頂への最短ルートとなりそうだ。

選手コメント

辻東倫(東京ヴェルディ・バンバータ)

※最優秀男子選手賞を獲得
「賞は嬉しいですが、そこまで活躍できていません。次の大会でみんなが認めてくれる結果を残したいです。個人の課題としてはもう本当に打撃です。低い打球を打てるように、狙った打球を打てるように、簡単にアウトにならないように。そんな打者になりたいです。1日1回はボールに触れたり、壁打ちしたり、これでいいやと思うことなく、この悔しさを忘れずにやっていきます」

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