特別インタビュー 元フランス代表監督 吉田義男の残した財産 | ジャパン | 侍ジャパンインタビュー | 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト

野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト

メニュー

日本語 English

侍ジャパンインタビュー

特別インタビュー 元フランス代表監督 吉田義男の残した財産

2015年1月21日

 フランス代表監督を7年間務められた吉田義男氏に、代表監督就任の経緯や経験、3月10日~11日に東京ドームで開催される侍ジャパン強化試合2015「侍ジャパン 対 欧州代表」について伺いました。

――吉田さんは89年から95年までフランス代表チームの監督を務めていらっしゃいました。就任の経緯を教えてください。

85年から3年間、阪神の監督をやった後、88年にフランスにいた知り合いから「フランスも野球をやっているから、遊びがてら一度来ないか」と誘われましてね。最初はぶらっと行って、野球をやっているところを見て帰ってきたんです。その翌年、今度はパリで一番強いピックというクラブチームを指導しながら、代表チームの手伝いをしました。当時はアメリカ人の監督だったのですが、その人が帰国したというので、私に監督をやってくれとなったわけです。

――フランスの連盟から、何年で強くしてくれというような要望はあったのでしょうか?

ちょうど、92年のバルセロナオリンピックから野球が正式種目になるということが決まった頃でしたのでね。バルセロナは無理でも、96年のアトランタに何とかヨーロッパ代表として出ようというのが大きな目標でした。結果的には行けませんでしたけども。

――監督就任当初のフランスのレベルはどの程度でしたか?

皆、好きでやっているだけでしたからね。バントのサインを出すと、「なぜ、オレが犠牲にならないといけないんだ」とか、グラウンドが悪くてイレギュラーすると、「オレのせいじゃない」と捕りに行かないとかね。遠くへ打ちたい、いい球を投げたいという本能はあるんでしょうけど、チームプレーという意識は希薄でした。集合時間もバラバラで、草野球の集まりみたいなものでしたから、1つにまとめるのに非常に苦労しましたね。

――それでも、吉田さんが監督をされた7年間にレベルはグンと上がったのでは?

日本野球連盟の会長やIBAF(国際野球連盟)の副会長をされた山本英一郎さんが、ものすごく協力してくださいました。国際大会にフランスを何度も参加させてくれましてね。国際試合を体験することによって、強いチームでもバントをするんだと分かったり、連係プレーやバックアップはこうするんだということを目で覚えていきました。日に日に力をつけていきましたね。

――代表監督時代には30カ国以上と対戦されたと聞いています。

あっちこっち行きましたね。強いチームとばかりやりますから、負けてばっかりでしたけど(苦笑)。山に例えるなら、5合目か6合目まではスッと行ったんです。でも、そこからが大変でした。体力もありますし、経験を積んである程度は力をつけましたが、私がやっている間にイタリアとオランダの壁は破れませんでしたね。

――とはいえ、吉田さんの貢献度はかなり高いと思います。2011年にはフランス野球ソフトボール連盟の名誉会員になられましたし、昨年9月にフランス主催で行われた国際大会には「吉田チャレンジ」という冠が付きました。

おこがましいからと断ったんですけどね、国際試合ですし。でも、四半世紀の交流で、日本とフランスの野球界が非常に親密になったのは事実です。今はオリンピックの正式種目に復帰できるかどうかという大事なときですが、フランスもようやく貢献といいますか、そのための事業の一環として大会を開催したわけです。オランダとベルギー、日本からも都市対抗で優勝した西濃運輸が参加してくれました。1週間程でしたけど盛り上がりましたよ。それが東京オリンピックでの野球復活につながればいいなと思いますね。IBAFも多少は評価してくれたんじゃないですか。フランスの野球もだんだん盛り上がってはきているんです。これまでマイナーなカナダ人が監督だったんですが、今はエリック・ガニエという、リリーフ投手としてサイ・ヤング賞も取った選手が監督になったのでね。それも1つの大きな目玉ですよ。

――フランスに限らず、ヨーロッパ全体で野球が盛り上がってほしいものです。

IOC(国際オリンピック委員会)の委員はヨーロッパの人が多いですからね。野球の普及に必要なのはオリンピックだけじゃないと思いますけども、復活すれば絶対に子どもの夢になりますから。

――野球を世界に普及させるには何が必要だとお考えですか?

やはりアメリカと日本が手を組んで、「野球を世界に広める」という大きな目的の下、一緒にやっていくことじゃないでしょうか。そういう意味では、日本に大リーグといろいろ折衝できる国際人が欲しいところですね。そして、続けることです。指導という人的なことだけじゃなく、用具提供など両面のバックアップが大きな要素になってくると思います。サッカーはボール1つでできますが、野球は用具が必要ですからね。

――3月には侍ジャパンがヨーロッパ代表と試合をします。

画期的なことですよね。ヨーロッパのIOC委員へのアピールにもなるんじゃないですか。

――日本のファンはどういった視点で試合を見れば楽しめるでしょうか?

パワーはありますよ。技術は落ちると思うんですけど、とにかくいい試合をしてくれることを願っています。

欧州代表との強化試合が3月に決定!WBSCプレミア12に向けたチーム強化に期待
侍ジャパン強化試合2015「侍ジャパン 対 欧州代表」 開催概要

オーセンティックユニホーム選手着用モデル販売中
ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12

PARTNERS

DIAMOND PARTNERS

  • 日本通運
  • MUFG

OFFICIAL TITLE PARTNER

  • ラグザス株式会社

OFFICIAL PARTNERS

  • JTB
  • KONAMI
  • 興和株式会社
  • 花王 SUCCESS
  • JAPAN AIRLINES
  • コカ・コーラ

SUPPORTING PARTNERS

  • LAWSONticket
  • UNIQLO
  • mizuno