11月23日、愛媛県松山市・坊っちゃんスタジアムでの「U-15アジアチャレンジマッチ2015」最終日。ダブルヘッダーを戦ったU-15日本代表は第1試合で松山市選抜に7回コールド11対0、第2試合のチャイニーズ・タイペイ代表戦も6対5で連勝。大会無傷の4連勝で優勝に華を添えた。
松山市選抜戦、日本は1回表に1番・宮尾 将(武蔵府中リトルシニア)からの4連打などで4点を先制。2回表にも一死満塁での4番・野村 大樹(大阪福島リトルシニア)の右翼線2点二塁打、二死満塁での8番・今野 大和(小樽リトルシニア)の三塁手横を破る2点適時打など、打者11人を送り込み6点を追加。7回で14安打11得点の猛攻を見せる。
日本は投げても先発の阿部 幸弥(仙台東部リトルシニア)が5回3安打無失点。2番手の渡部 太陽(武蔵狭山ボーイズ)も2回1安打無失点と完璧な投球を披露し、7回コールドで今大会初の完封勝利。「勝ち負け同数・直接対決引き分けの場合、4試合の合計失点の少ないチームを優勝とする」大会ルールにより、チャイニーズ・タイペイ相手に6点差敗戦でも優勝を手にする状況で最終戦を迎えることになった。
そのチャイニーズ・タイペイ戦では先発の小野寺 瑞生(川崎中央リトルシニア)が毎回ランナーを背負う苦しいピッチングながら6回を4失点。2番手の佐藤 将聖(佐倉リトルシニア)も7回裏無死三塁のピンチをしのぐなど2回を1失点。打線の援護を待つ展開を作る。
これに対し、日本打線は粘り強く戦った。4回表に一死一・三塁から7番・樺嶋 竜太郎(筑後サザンホークス)が右前同点打。1対3で迎えた6回表は無死二・三塁から5番・野村 大樹(大阪福島リトルシニア)による遊撃ゴロの間に1点。7回表は一死一・二塁から2番・宮田 蒼太(佐倉リトルシニア)の右前適時打と、3番・柴田 颯(小樽リトルシニア)の右犠飛でこの試合はじめてリード。4対4とされた8回表には2失策と暴投が絡み再び勝ち越しとなる5点目をあげる。
そして5対5となり迎えた9回表。日本は一死満塁から5番・野村が体勢を崩されながらバットに当てる二塁ゴロで三度目の勝ち越し。9回裏は3番手・大石 晨慈(羽曳野ボーイズ)が無失点で締め、日本は連日に渡るチャイニーズ・タイペイ代表との激戦を制しての全勝優勝を飾った。
試合後には表彰式が行われ、侍ジャパンU-15代表の主将・神頭 勇介(枚方ボーイズ)が優勝カップを受け取った。また、4試合で19打数10安打。チャイニーズ・タイペイ代表との第1戦での延長10回逆転サヨナラ打を含む全試合で打点をあげた柴田 颯(小樽リトルシニア)が最優秀選手賞を受賞している。
表彰式後、選手たちから3度胴上げされた吉村 禎章監督は「大会前は全勝で勝つことを目標にしていたが、今日のチャイニーズ・タイペイ戦ではキャプテンの神頭を中心に選手たちがよく粘ってくれた。短期間でよくまとまってくれた」と改めて代表18選手をねぎらった上で、「今回は少しレベルを上げた状態で話をしたつもりだが、この子たちが今後そこに対してどのように努力して伸びていくかが楽しみ。努力したもの、努力しているものにはチャンスがあると思うので、高校1年生から試合に出られるように技術的にも人間的にも成長し、侍ジャパンの誇りを持って成長してほしい」とU-18年代でのさらなる成長に期待を寄せた。
また、主将の神頭は「みんなは僕が言わなくてもキビキビと動いてくれたし、吉村監督は技術的なことなど色々なことを教えてくれた。今後はこの経験を活かしてもっと活躍したい」と大会を振り返れば、チャイニーズ・タイペイ戦先発の小野寺は「みんなに助けてもらった」とチームメイトの支えに深く感謝しつつ、「全体的にボールがうわずり、回の先頭打者を出してしまったことなど、今日できなかったことを反省して次のステップに進みたい」と意気込んだ。
次の侍ジャパン召集機会は「U-18」。彼らは10月に開催された「第8回BFA U-15アジア選手権」侍ジャパンU-15メンバー18名らとも切磋琢磨しながら、再び侍ジャパンのユニフォームに袖を通す舞台を目指すことになる。
U-15アジアチャレンジマッチ2015
試合日程
日程 | 球場 | カード | 戦評 |
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11月21日(土)17:30 | 坊ちゃんスタジアム | 日本 11-2 松山市選抜 | レポート |
11月22日(日)10:00 | 坊ちゃんスタジアム | 日本 9-8 チャイニーズ・タイペイ | レポート |
11月23日(月・祝)10:00 | 坊ちゃんスタジアム | 松山市選抜 0-11 日本 | レポート |
11月23日(月・祝)13:00 | 坊ちゃんスタジアム | チャイニーズ・タイペイ 5-6 日本 | レポート |