初めて侍ジャパンのユニホームを着用しての公式記者発表で、このユニホームを着て戦える喜びと共に重み、責任を強く感じました。
たくさんの選手の中から18人を選出する難しさを痛感しながらも、自信を持って選出した18人と1日も早く戦ってみたいと思いながらその日を待っていました。
11月19日に選手、スタッフ全員が松山に揃い、初練習で軽く汗を流しました。緊張し硬い動きの選手達を見、感じながらの2日間の公式練習の中で、どの様な戦い方をすれば選手の長所を最大限に引き出せるか? その事が私自身のテーマでした。まずはキャプテンとして捕手の神頭君(枚方ボーイズ)を指名し、チームの先頭に立ちまとめてもらいました。
11月21日、試合当日の練習での選手の動きを見て驚きました。目が輝き、素晴らしい動きで、チームが一丸となっている。必ず良い結果が出ると確信しました。松山市選抜に11-2で勝ち、試合後のミーティングで反省と明日からのチャイニーズ・タイペイ代表戦に向けての戦い方、特に勝つ為に必要な「フォア・ザ・チーム」に徹する事などを確認しました。
チャイニーズ・タイペイ代表は、KWBボールを使った大会で優勝した、投打のバランスがとれた素晴らしいチーム。日本代表は、22日が左の大石君(羽曳野ボーイズ)、23日が右の小野寺君(川崎中央リトルシニア)、両リーグを代表するエースで臨みました。9-8、6-5と2試合共に1点差での勝利。22日の試合では、タイブレークでの3番・柴田君(小樽リトルシニア)のサヨナラヒット。23日の試合はリードされながらも、最後追いつき、勝ちこしての勝利でした。投手陣は、ピンチになっても動じない、堂々としたマウンド上での姿。打者陣は、走塁での打球判断、守備での準備を怠らない、1歩目のスタートと球際の強さ、打撃では、状況に応じた打撃、特に2ストライク後のコンパクトに対応し、繋ぎながらの得点と、すべてにチャイニーズ・タイペイ代表を上回っていたと思います。
この様な選手達を日頃から指導されている各リーグの指導者の素晴らしさ、実戦で鍛えられた選手の能力の高さを感じずにはいられませんでした。開催の日程と、代表選手の合同練習等の時間が、もう少し余裕がある中での各国の代表チームとの戦いが出来ればと感じました。
3日間という短い大会期間でしたが、大会終了後、選手1人1人の言葉には、「次のステージ(高校野球では、それぞれ違う高校ですが)甲子園で又、戦いましょう。このチームメートと野球が出来てよかった」と全ての選手が言った時、この18人を選んでよかったと私自身も少し「ホッ」とした気持ちでした。
小久保監督率いる侍ジャパントップチームが参戦したプレミア12の開催中とあり、選手達にもいい刺激と経験になったと思います。
最後に私自身も、U-15というカテゴリーの中で日本の選手のレベルの高さ、短期決戦の難しさ等、改めて考え、学ぶ事が出来た大会でした。
「この18人のメンバーが、もう1度同じユニホームを着て戦いたいと大会終了後に思うチームであってほしい」と選手に伝えてスタートしましたが、それと同時に、「まだまだ戦い続けたい」と思えた3日間でした。
この大会開催に御協力いただいた、すべての皆様に感謝申し上げますと共に選手達の益々の成長を心より期待しています。
U-15アジアチャレンジマッチ2015
試合日程
日程 | 球場 | カード | 戦評 |
---|---|---|---|
11月21日(土)17:30 | 坊ちゃんスタジアム | 日本 11-2 松山市選抜 | レポート |
11月22日(日)10:00 | 坊ちゃんスタジアム | 日本 9-8 チャイニーズ・タイペイ | レポート |
11月23日(月・祝)10:00 | 坊ちゃんスタジアム | 松山市選抜 0-11 日本 | レポート |
11月23日(月・祝)13:00 | 坊ちゃんスタジアム | チャイニーズ・タイペイ 5-6 日本 | レポート |