「第1回WBSC U-23ワールドカップ」(メキシコ・モンテレイ)のオープニングラウンドが28日(日本時間29日)に行われ、侍ジャパンU-23代表が6対1で勝利。初代王者へ向けて、順当に白星スタートを切った。
「元気ハツラツ」をチームの合言葉に掲げた斎藤雅樹監督率いる23歳以下の日本代表。先発マウンドには本田圭佑(埼玉西武)が上がり、3番・乙坂智(横浜DeNA)、4番・真砂勇介(福岡ソフトバンク)、5番・山下幸輝(横浜DeNA)、のクリーンアップで初戦に臨んだ。
試合は2回、真砂が四球と相手のけん制悪送球で3塁まで進むと、1死3塁から主将の6番・三好匠(東北楽天)が犠牲フライを放って1点を先制。5回にも無死1、2塁から2番・植田海(阪神)がしっかりと送りバントを決め、3番・乙坂がライトへ犠牲フライ。さらに4番・真砂がレフト線へのタイムリー2塁打を放ち、この回2点を追加した。
先発の本田は序盤からストライク先行のテンポの良いピッチングを披露。守備陣も好守で盛り立てて序盤3回をパーフェクトに抑えると、そのまま快調に7回を2安打無失点、2塁も踏ませない好投で相手に攻撃の糸口さえ掴ませなかった。
しかし、8回にピンチを迎える。この回からマウンドに上がった2番手の塹江敦哉(広島東洋)が制球に苦しみ、いきなりの連続四球から2死満塁とされる。だが、ここでリリーフした3番手の岸本淳希(中日)が1球でライトフライに打ち取って3アウト目を奪った。
すると直後の9回、1番・武田健吾(オリックス)の投手強襲ヒットから1死3塁とし、乙坂の内野ゴロの間に1点、さらに1死1、2塁から5番・山下が一塁線を破る2点タイムリー3塁打を放って試合を決めた。
9回にマウンドに上がった歳内(阪神)が四球とヒットで2死1、2塁とされ、レフト線へのタイムリーを浴びて1点を失ったが、大勢に影響はなく、6対1のスコアで日本の勝利。ヒット数は日本の9本にニカラグアが4本。3失策のニカラグアに対して、日本はノーエラー。先発・本田の好投と固い守備で、重圧のかかる大会初戦をしっかりと勝ち取った。
12の国と地域で争われる今大会は、グループリーグ5試合を戦った後にA、B各組の上位2チームでスーパーラウンドを実施し、決勝戦は11月6日(日本時間7日)に行われる。グループBの日本の次戦は、2年前の21Uワールドカップの優勝国である強豪チャイニーズ・タイペイが相手。背番号18を託された安樂智大(東北楽天)が先発予定。グループ最大のライバルを相手に、侍の魂とプロ・アマ合同チームの結束力を見せ付けたい。
選手コメント
斎藤監督コメント
「本田がナイスピッチング。ストライク先行で相手を全く寄せ付けなかった。先発がしっかり抑えて、打線は少ないチャンスを物にする、というウチの戦いがよくできた。今日みたいな戦いができるように明日以降も頑張ります。」
本田投手コメント
「大事な試合で緊張しましたが、結果が0で良かったです。自分の持ち味は、打たせて取るピッチング。今日は、カーブが良くコントロールできました。」
第1回 WBSC U-23ベースボールワールドカップ
大会期間
2016年10月28日~11月6日
オープニングラウンド
10月29日(土)2:00 ニカラグア 1 - 6 日本
10月30日(日)2:00 日本 15 - 3 チャイニーズ・タイペイ
10月31日(月)9:00 アルゼンチン 2 - 10 日本
11月1日(火)9:00 日本 16 - 0 オーストリア
11月2日(水)3:00 日本 11 - 2 オーストラリア
スーパーラウンド
11月4日(金)9:00 日本 2 - 1 韓国
11月5日(土)9:00 パナマ 3 - 2 日本
11月6日(日)9:00 日本 3 - 2 メキシコ
※日時は日本時間
決勝戦
11月7日(月)9:00 日本 10 - 3 オーストラリア
開催地
メキシコ モンテレイ市
参加国
グループA
韓国、ベネズエラ、メキシコ、チェコ、パナマ、南アフリカ
グループB
日本、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、ニカラグア、アルゼンチン、オーストリア