「第1回WBSC U-23ワールドカップ」(メキシコ・モンテレイ)のスーパーラウンド最終戦が5日(日本時間6日)に行われ、侍ジャパンU-23代表が3対2でメキシコにサヨナラ勝ち。オープニングラウンドでのアドバンテージ2勝を含む4勝1敗で決勝進出を決めた。
勝った方が決勝に進出する地元・メキシコとの大一番。日本の先発マウンドには青山大紀(オリックス)が上がった。立ち上がりから毎回走者を背負うピッチングを強いられたが、味方の守備に助けられながら無失点で切り抜けると、試合途中からは断続的に降り続く雨の中で力投を続けた。
対するメキシコの先発は、左腕のS.サスエタ。日本は初回に1番・武田健吾(オリックス)がセンター前ヒットで出塁し、2番・植田海(阪神)がしっかりと送りバントを決めたが、3番・乙坂智(横浜DeNA)が三振、4番・真砂勇介(福岡ソフトバンク)がショートゴロに倒れて無得点。2回以降はサスエタの好投の前に凡打が続いた。
試合が動いたのは5回、日本の攻撃だった。この回先頭の6番・三好(東北楽天)が四球で出塁すると、続く7番・吉持亮汰(東北楽天)の一塁後方へのフライを相手一塁手・M.クルースが落球。さらに送りバントで1死2、3塁とチャンスを広げると、9番・廣岡大志(東京ヤクルト)の強い打球のサードゴロを相手三塁手・L.メディナが後逸し、打球がレフトに転がる間に2者生還。相手の守備の乱れに乗じて、日本が2点を先制した。
このリードを守りたい日本だったが7回、それまで無失点を続けて来た先発の青山が、先頭打者に死球を許すと、2死後にC.ディアスにレフトへ特大2ランを被弾。一発で2対2の同点に追いつかれ、試合は振り出しに戻った。
日本は7回4安打2失点の青山に代えて、8回から2番手・岸本淳希(中日)をマウンドに送り出す。その岸本が2イニングを1安打無失点で切り抜けると、タイブレーク突入直前の9回裏、日本はこの回先頭の乙坂がサードゴロを放つと、相手三塁手・L.メディナの悪送球で無死1塁。4番・真砂が初球にしっかりと送りバントを決めると、5番・山下幸輝(横浜DeNA)が敬遠されて1死1、2塁。ここで主将の三好がピッチャー前にボテボテの当たりを放つと、この回の途中から2番手で登板したF.ハーローがセカンドへ送球するも、二塁手・A.フローレスが捕球できず。2塁から乙坂が一気に生還し、3-2のサヨナラ勝ちを収めた。
これで日本はスーパーラウンド4勝1(アドバンテージ2勝を含む)の首位で決勝戦に進出。相手は、オープニングラウンドで11対2の大勝を収めたオーストラリア。試合開始は6日(日本時間7日の午前9時)となっている。初代王者へ向けて、残り1勝となった。
第1回 WBSC U-23ベースボールワールドカップ
大会期間
2016年10月28日~11月6日
オープニングラウンド
10月29日(土)2:00 ニカラグア 1 - 6 日本
10月30日(日)2:00 日本 15 - 3 チャイニーズ・タイペイ
10月31日(月)9:00 アルゼンチン 2 - 10 日本
11月1日(火)9:00 日本 16 - 0 オーストリア
11月2日(水)3:00 日本 11 - 2 オーストラリア
スーパーラウンド
11月4日(金)9:00 日本 2 - 1 韓国
11月5日(土)9:00 パナマ 3 - 2 日本
11月6日(日)9:00 日本 3 - 2 メキシコ
※日時は日本時間
決勝戦
11月7日(月)9:00 日本 10 - 3 オーストラリア
開催地
メキシコ モンテレイ市
参加国
グループA
韓国、ベネズエラ、メキシコ、チェコ、パナマ、南アフリカ
グループB
日本、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、ニカラグア、アルゼンチン、オーストリア