6月22日、侍ジャパン大学代表の選考合宿が神奈川県のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで始まった。召集された候補選手50名のうち、今回の合宿3日間で24名が7月に行われる第42回日米大学野球選手権大会(7月3~9日/アメリカ)と第29回ハーレムベースボールウィーク2018(7月13~22日/オランダ)に出場する。
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本番を想定した紅白戦を初日から実施
合宿初日は当初、練習のみの予定だったが、2日目・最終日の天候を考慮して、紅白戦が急遽行われることとなった。召集された全20投手と先日の全日本大学野球選手権でも登板があった菅田大介外野手(奈良学園大)が1イニングずつ登板し11回表まで行われた。また、日米大学野球で使用される球を選考合宿から使用するなど早くも本番を想定した中で選考を進めた。
今季から就任した生田勉監督(亜細亜大)は「まったく同じ条件で慣れない球にどう対応するか」をテーマとして、「(これまでの実績を1度リセットし)今回の合宿の成績や内容を重視して選んでいきたいです」と語った。
紅白戦の最終スコアは5対1、両チーム合わせて10.5イニングの攻防で11安打のみ、マルチ安打も30人の野手で勝俣翔貴内野手(国際武道大)のみと、各投手の好投が目立ち、「投手がかなりハイレベルですね」と生田監督は振り返った。
また、日米大学野球でもハイレベルな投手との対戦は予想されるため、終盤は俊足の選手を代走に起用して盗塁を積極的に試みるなど機動力を生かした野球も展開した。
科学的解析も導入
今回はチームスタッフに野球の動作解析の研究に取り組んでいる川村卓氏(筑波大監督)を加え、科学的見地も取り入れている。
そのひとつが、回転数や回転軸の傾きを計測できる球の使用で、これをブルペンなどで投じることでデータを収集。これまで「日本で通用しても、なぜ(日米大学野球など)国際大会で通用しないのか?その原因はどういったことなのか?」を分析するため、国内大会と国際大会での使用球の差異などを探っていく。そして、より客観的な選考や各選手へのフィードバックにも大きな役割を果たしていくことになるという。
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選手コメント
勝俣翔貴内野手(国際武道大)
30名の野手のうち唯一マルチ安打を記録
「力まず振れています。欲なくセンター中心に打つことができています。残り2日間も思いきりアピールしていきたいです」
菅田大介外野手(奈良学園大)
打者としは無安打も、投手として1回無失点に抑える
「投手としては投げたい球を投げることができました。打撃はまだスピードに慣れていないので、タイミングの取り方やバットの出し方を工夫していきたいです。また(共同生活の中で)上のレベルの選手から様々なことを聞きたいです」
小郷裕哉外野手(立正大)、小郷賢人投手(東海大)
紅白戦で兄弟対戦が実現し結果は四球
――対戦について
小郷賢人「(意識はして)力が入りました」
小郷裕哉「対戦は関西高校時代以来でしたが、格段の成長を感じました。大学で様々な投手と対戦しましたが、あの縦のスライダーを投げられる投手はなかなかいないと思います」
――合宿での抱負
小郷賢人「先輩方に良い投手がたくさんいるので、たくさんのことを学んでいきたいです」
小郷裕哉「残り4、5ヶ月の大学野球生活なので、こうしたところでの繋がりを大切にしてプラスにしていきたいです」
第42回 日米大学野球選手権大会
第29回 ハーレムベースボールウィーク
大会期間
2018年7月13日~7月22日
7月13日(金)21:00 日本 1 - 0 イタリア
7月14日(土)18:00 チャイニーズ・タイペイ 0 - 1 日本
7月16日(月)2:00 キューバ 1 - 7 日本
7月17日(火)2:00 日本 6 - 1 ドイツ
7月19日(木)2:00 オランダ 3 - 5 日本
7月20日(金)22:00 日本 8 - 1 チャイニーズ・タイペイ
7月22日(日)21:00 日本 5 - 0 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
開催地
オランダ(ハーレム)
出場する国と地域
日本、キューバ、チャイニーズ・タイペイ、オランダ、イタリア、ドイツ