6月30日、第42回日米大学野球選手権大会(7月3~9日/アメリカ)と第29回ハーレムベースボールウィーク2018(7月13~22日/オランダ)に向けた侍ジャパン大学代表直前合宿の3日目が、神奈川県のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで行われた。
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
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
社会人強豪との接戦を制す
前日の三菱日立パワーシステムズに続き、都市対抗野球に出場する強豪・東芝と練習試合を行った。前日の投手戦とは異なり、この日は打撃戦を制して国内最終戦を締め、日米大学野球に弾みをつけた。
大学代表は2回、先頭の岩城駿也内野手(九州産業大)が逆方向のライトオーバーの二塁打を放って出塁すると一死後、米満凪内野手(奈良学園大)がセーフティーバントを決めてチャンスを拡大。このチャンスで児玉亮涼内野手(九州産業大)が左中間を破る二塁打を放って2点を先制した。
投手陣は先発候補に挙がる松本航投手(日本体育大)が「慎重になりすぎてしまいました」と3回3安打2四球と苦しむも、なんとか無失点でしのいだ。だが2番手の田中誠也投手(立教大)が2イニング目となった5回に捕まる。この回だけで6安打を浴びて4失点を喫し逆転を許した。それでも、この回途中でマウンドに上がった津森宥紀投手(東北福祉大)が7回までの2回3分の2を1安打4奪三振に抑えてチームに勢いをもたらした。
すると、5回には打力を買われ4番・一塁手で出場の頓宮裕真捕手(亜細亜大)が適時打、8回には児玉がまたも2点適時打を放って逆転に成功した。
その裏に小郷賢人投手(東海大)が同点打を浴びるも、得意の縦に落ちるスライダーで最少失点に抑えると9回も無失点に抑えた。
そして10回からは無死一、二塁から始まるタイブレークを行い、途中出場の伊藤裕季也内野手(立正大)が左中間を破る2点適時打を放ち、その裏を甲斐野央投手(東洋大)がアウトすべてを三振で奪う好投で7対5と勝利した。
本番直前に一進一退の攻防ができ、生田勉監督は「(大学代表の)これだけハイレベルの投手陣に(東芝は)バットを短く持って食らいついて粘っていた。非常に中身の濃い試合をできました」と感謝の意を示した。
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
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手応え十分で敵地へ
試合後には生田監督、主将で3年連続選出の辰己涼介外野手(立命館大)、ともに2年連続選出の松本航投手(日本体育大)、渡邊佳明内野手(明治大)が出席して決意を述べた。
生田監督「予定通りの成果が挙がっております。長丁場の海外遠征でメンタルの強さを問われますが、自分をしっかり持った選手たちです。また、意見を言いやすい雰囲気が選手・スタッフでできていますし、手ごたえはかなりあります。5戦あるので必ず3戦を獲って優勝したいです」
辰己「チームが1つになることが大事ですし、主将としていかに緊張を和らげるかも僕の仕事です。プレーでも自分の役割を、自信持って果たして行きたいです。経験の浅い選手たちも積極的に聞きに来てくれるなどコミュニケーションが多く取れています」
松本「任された試合・イニングでベストな状態でベストなボールを投げていき、 勝利がもぎ取れるピッチングをしたいです。キャプテンの辰己くんがしっかりしているのでとても良いチームだと思います」
渡邊「(海外での試合は)初めて見る投手との対戦でなかなか打つことは難しいのですが、しぶとく塁に出ていくことが大事だと思います。昨年(2勝3敗)の負けた悔しさと勝った嬉しさを伝えてチーム一丸で戦っていきたいです」
日米大学野球は今回で22回目の米国開催となるが、米国開催で優勝したのは2007年の第36回大会のみ。24選手とスタッフが一丸となり、敵地でMLB予備軍の厚い壁に立ち向かう。
第42回 日米大学野球選手権大会
第29回 ハーレムベースボールウィーク
大会期間
2018年7月13日~7月22日
7月13日(金)21:00 日本 1 - 0 イタリア
7月14日(土)18:00 チャイニーズ・タイペイ 0 - 1 日本
7月16日(月)2:00 キューバ 1 - 7 日本
7月17日(火)2:00 日本 6 - 1 ドイツ
7月19日(木)2:00 オランダ 3 - 5 日本
7月20日(金)22:00 日本 8 - 1 チャイニーズ・タイペイ
7月22日(日)21:00 日本 5 - 0 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
開催地
オランダ(ハーレム)
出場する国と地域
日本、キューバ、チャイニーズ・タイペイ、オランダ、イタリア、ドイツ