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会見レポート

ハーレム大会優勝の大学代表が帰国 長期海外遠征の成果を感慨深く語る

2018年7月24日

 7月24日、侍ジャパン大学代表が長期の海外遠征を経て帰国。オランダで行われた第29回 ハーレムベースボールウィーク2018(以下、ハーレム大会)の優勝会見を成田空港で行った。


左から松本航投手、生田勉監督、辰己涼介主将

 第42回日米大学野球選手権大会では2勝3敗と惜しくも優勝を逃した。その悔しさを糧にしてオランダに渡り、大会7試合で33得点6失点と攻守に精度の高い野球を展開して全勝。日本勢として1994年大会以来12大会ぶり4回目(大学代表としては初)の優勝を成し遂げた。

 生田勉監督は「日米大学野球での反省を生かすことができました」と話す。投手陣の継投を、先発投手の完投を理想とするのではなく、事前に登板イニングを決めて各自が任されたイニングで力を出し切ることを重視した。これにより日米大学野球の5試合14失点から、ハーレム大会では7試合6失点にまで減らした。三振もハーレム大会では7試合で90個を奪い「日本の投手力の高さを示せました」と生田監督は胸を張った。両大会で最優秀投手賞を獲得した松本航投手(日本体育大)は「ストレートにこだわりがあった中で、それを投げきれたことが収穫です」と語った。

 また、主将を務めた辰己涼介外野手(立命館大)は「人間的に大きく成長させていただきました。今後の野球人生において、大いに生きる1ヶ月でした」と振り返る。 チームの中心選手として活躍が期待された日米大学野球では16打数4安打と結果を残せなかった。だが、ハーレム大会では22打数10安打を記録し大会MVPを獲得。この背景には、スタッフ陣での指導があったと生田監督は明かす。
「大学1年生の時から(主力として)技術で引っ張っていくことを求められてきた彼に対して、スタッフが“試合に出ていなくても引っ張れることはたくさんある”とアドバイスをしました。すると、1番最初にグラウンドに出てきたり、重たい荷物を持って先頭を歩くなど裏方の仕事を率先するようになりました」
 生田監督はその姿を見て先発に戻したところ大活躍を遂げ「“アマチュア野球は教育の一環なんだ”とあらためて認識しました」と感慨深く話した。そして「指導者として、こんなに嬉しいことはありませんでした」と笑みを浮かべた。

 6月22日の選考合宿から始まった今回の代表活動もこれでひと区切り(8月28日に行われる高校代表の壮行試合で再結集)。生田監督は「もう1度このチームでアメリカとこれから戦いたいです」と長期遠征を経て築かれた深い絆を感じさせ、充実の時を過ごした1ヶ月を締めた。

第29回 ハーレムベースボールウィーク

大会概要 出場選手

大会期間

2018年7月13日~7月22日

7月13日(金)21:00 日本 1 - 0 イタリア
7月14日(土)18:00 チャイニーズ・タイペイ 0 - 1 日本
7月16日(月)2:00 キューバ 1 - 7 日本
7月17日(火)2:00 日本 6 - 1 ドイツ
7月19日(木)2:00 オランダ 3 - 5 日本
7月20日(金)22:00 日本 8 - 1 チャイニーズ・タイペイ
7月22日(日)21:00 日本 5 - 0 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)

開催地

オランダ(ハーレム)

出場する国と地域

日本、キューバ、チャイニーズ・タイペイ、オランダ、イタリア、ドイツ

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