9月3日に宮崎で開幕する「第12回 BFA U18 アジア野球選手権大会」に出場する、野球日本代表「侍ジャパン」U-18代表の出場18選手が8月21日に発表された。全国に約16万人いる高校球児から選ばれた「精鋭」たちである。ポジション別に戦力分析をしていくが、今回は攻守の軸・内野手を紹介していく。
内野手登録5人のうち4人が自チームで遊撃手を務めている。また、3人が自校で主将を経験し、チームのために動ける選手がそろう。
今夏の甲子園で史上初となる2度目の春夏連覇を飾った大阪桐蔭の三遊間コンビは、呼吸がピッタリだ。根尾昂は甲子園で3本塁打をマーク。うち2本はセンターバックスクリーン、1本は左中間と非凡な打撃センスを見せる。中学時代にはアルペンスキーの選手として世界大会に出場したキャリアがあり、抜群の身体能力は、遊撃守備を見れば一目瞭然。攻守走の3拍子で魅了でき、投手としても甲子園で実績を残してきた。
三塁手の中川卓也は大阪桐蔭で主将の大役を務め上げた。金足農との甲子園決勝で、春夏連覇を遂げた直後の涙が印象的。キャプテンとしての責任感の強さの表れであり、侍ジャパンにおいても急造チームを結束させるリーダーシップに期待がかかる。なお、中川は自チームで根尾がマウンドに上がった際は遊撃に入っていたことから、実質は5人全員が遊撃手経験者という編成になる。
侍ジャパンにおける「実績NO.1」は報徳学園・小園海斗だ。中学3年時にはU-15代表に名を連ね、昨年は2年生ながらU-18代表として同学年の一番・藤原恭大に次ぐ二番打者としてU-18ワールドカップ(カナダ)で銅メダルを獲得している。木製バットを苦にしないイメージがあり、攻守走の3拍子で高いレベルを見せてくれそうだ。今回の侍ジャパンを率いる永田裕治監督(報徳学園前監督)は、2年春のセンバツまで指導してもらった恩師であり、気持ちもさらに高まってくる。
今夏の甲子園で4強進出の原動力となった日大三・日置航はチームのために「自己犠牲」できる。限られた18人というメンバー構成の中で、全体を見渡せる存在は貴重。もちろん、プレーヤーとしてもコンパクトなスイングから広角に打て、守りも安定感抜群。心身とも充実し、ベンチに欠かせないタイプだ。
常葉大菊川の主将・奈良間大己は今夏の静岡大会で脅威の打率.818(22打数18安打)をマーク。甲子園でも同校の「フルスイング打線」の象徴として、試合の流れを変える一撃に期待がかかる。守りもフットワークが良く、安打性の当たりを処理してくれるので、投手としてはこれほど信頼のおける野手もいないはずだ。
なお、投手登録の木更津総合・野尻幸輝の本職は三塁手であり、パンチ力ある打撃を生かすためにも、野手としてスタンバイさせる可能性も秘めている。
第12回 BFA U18アジア選手権
大会期間
2018年9月3日~9月10日
グループA
9月3日(月)18:00 日本 26 - 0 香港
9月4日(火)18:00 スリランカ 0 - 15 日本
9月5日(水)18:00 日本 1 - 3 韓国
スーパーラウンド
9月7日(金)18:00 チャイニーズ・タイペイ 3 - 1 日本
9月8日(土)18:00 日本 (中止) 中国
3位決定戦
9月10日(月)13:00 日本 14 - 1 中国
開催地
日本(宮崎)
出場する国と地域
グループA
日本、香港、韓国、スリランカ
グループB
中国、チャイニーズ・タイペイ、パキスタン、インドネシア