9月3日、韓国・釜山広域市機張(キジャン)郡で行われている第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップのオープニングラウンド第5戦が行われた。この日も雨が降りしきる中での試合だったが、侍ジャパンU-18代表はパナマに5対1の6回途中降雨コールドで勝利。オープニングラウンドを4勝1敗で終えて、スーパーラウンド進出を決めた。
雨の影響で予定より1時間半遅い19時30分から試合が始まった。雨が降る難しいコンディションの中、ここのところ続いている守備のミスが2回に2つ絡んで先制を許す展開になった。
それでもその裏、死球と相手失策でチャンスを作ると横山陽樹(作新学院)がセンターへ犠牲フライを放ち、すぐに同点に追いついた。
第3戦、第4戦と中継ぎで好投し、この日の先発を任された西純矢(創志学園)も3回以降は本領を発揮。雨が降りしきる中ではあったが、永田裕治監督が「頼もしかったです」と称えたように、冷静に制球良くキレのある変化球と力強いストレートを織り交ぜて、パナマ打線に追加点を許さなかった。
すると5回裏、森敬斗(桐蔭学園)の三塁打と韮澤雄也(花咲徳栄)が選んだ四球でチャンスを作る。この場面で直前に代わった2番手投手のストレートを石川昂弥(東邦)が振り抜くと、打球はレフトフェンスをはるばると越える値千金の勝ち越し3ランとなった。
雨が強くなってきた6回も西は連続三振を奪ってチームに勢いをもたらすと、その裏に水上桂(明石商)がレフトへソロ本塁打を放ってダメ押し。5対1と突き放した後で試合が中断され、降雨コールド勝ちが決まった。
これまでも活躍が目立っていた西、石川、森がオープニングラウンド最終戦で試合を決める活躍を見せたことは、5日から始まるスーパーラウンドに向けて弾みがつきそうだ。
監督・選手コメント
永田裕治監督
「昨日ああいう形で負けて早く勝ち越し点が欲しい中、石川が良い場面で打ってくれました。西は気持ちでプレーしてくれる選手。今日も“行けるか?”と尋ねたら“任せてください”と言ってくれました。明日しっかりと休んでスーパーラウンドも一戦必勝で臨みたいです」
石川昂弥(東邦)
「自分のホームランでチームに勢いをつけることができて良かったです。スライダーが多い投手というデータでしたが甘い球が来ずに追い込まれたので、ストレート狙いに切り替えて打つことができました。こういう厳しい試合が続くと思うので、日本らしく繋いで、それができない時は自分が今日のように勢いをつけたいです」
第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2019年8月30日~9月8日
オープニングラウンド
2019年8月30日(金)12:00 日本 4 - 2 スペイン
2019年8月31日(土)12:00 南アフリカ 0 - 19 日本
2019年9月1日(日)18:00 日本 16 - 7 アメリカ
2019年9月2日(月)18:00 チャイニーズ・タイペイ 3 - 1 日本
2019年9月3日(火)19:30 日本 5 - 1 パナマ
スーパーラウンド
2019年9月5日(木)18:00 日本 5 - 1 カナダ
2019年9月6日(金)18:00 韓国 5 - 4 日本
2019年9月7日(土)12:30 日本 1 - 4 オーストラリア
決勝・3位決定戦
2019年9月8日
開催地
韓国(機張郡)
出場する国と地域
グループA
韓国、オーストラリア、オランダ、カナダ、ニカラグア、中国
グループB
日本、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、パナマ、南アフリカ、スペイン