9月26日、「第20回 アジア競技大会」の野球競技(9月21日から27日まで愛知県岡崎市、豊橋市)のスーパーラウンド第2戦が行われ、侍ジャパン社会人代表は岡崎中央総合公園野球場でチャイニーズ・タイペイと対戦。プロアマ混成チームの強敵に7対3で勝利し、決勝進出を決めた。

降り続く雨の影響で、試合開始は予定より30分遅い19時に変更。試合前練習やセレモニーも行われず、時折白い霧がグラウンドを覆う難しいコンディションの中でプレーボールを迎えた。
初回、足元が安定しない中で守備が乱れ、先制を許す。それでも向山基生(NTT東日本)の好返球などで最少失点にとどめると、先発・近藤壱来(JR四国)は徐々に立て直した。「昨日、樋口新(王子)がいいピッチングをしていたので、絶対に負けたくなかった」と気迫を前面に出し、6回6安打7奪三振1失点で役目を果たした。
打線は3回、先頭の有馬諒(ENEOS)が二塁打で出塁すると、熊田任洋(トヨタ自動車)がタイムリー二塁打を放って同点。さらに続く添田真海(日本通運)のタイムリーで逆転した。
直前合宿では1番、アジア競技大会に入ってからは6番を打っていた熊田は「何番であっても、自分がやれることは変わらない」と淡々。5回にも安打で好機をつくり、向山のタイムリー二塁打で3対1とリードを広げた。
雨脚がさらに強まった7回。2番手・加藤三範(ENEOS)が2死一、二塁から守備の乱れで1点を失い、なおも一、三塁と一打同点のピンチを迎える。それでも「グッドボール!」「いい球よー!」とバックから声が飛ぶ中、最後は空振り三振。1点差を守り切った。
直後の攻撃では、2死満塁から代打・柴崎聖人(王子)がレフトへタイムリー二塁打を放ち、2人が生還。5対2とし、再び流れを引き寄せた。
8回には3番手の松田航瑠(日本製鉄室蘭シャークス)がピンチを背負いながらも無失点で切り抜けると、その裏には山田健太(日本生命)の内野安打に続き、丸山壮史(ENEOS)がライトへ2ラン本塁打。ここまで思うような結果が出ていなかった丸山は「チームメイトに支えられてスーパーラウンドまで来ることができました。出番があればチームに貢献したいという思いだけでした」と振り返った。
そして9回、長野健大(JFE西日本)が1点を失いながらも、最後の打者をレフトフライに打ち取りゲームセット。7対3で雨中の一戦を締めくくった。

投手が走者を背負えば、野手から声が飛ぶ。加藤や長野が苦しい場面を迎えれば、川口朋保監督自らマウンドへ向かった。有馬が「個人個人が役割を果たした結果」と話したように、誰か一人に背負わせることなく、それぞれが自分の役割を全うした。
雨は最後まで降り続いた。それでも声を掛け合い、誰かのミスを誰かがカバーしながら、全員で勝利までつないだ。
金メダルまで、あと一つ。決勝は、スーパーラウンド初戦で5対0と勝利した韓国との再戦だ。「社会人野球の良さや強さ、がむしゃらさ、一生懸命さを発揮したい」と丸山。それぞれが自分の役割を果たし、ここまでつないできた侍ジャパン社会人代表の選手たち。この24人で戦えるのも、あと一試合。積み重ねてきたすべてをぶつけ、金メダルをつかみにいく。32年ぶりの金メダルを懸けた決勝の韓国戦は、豊橋市民球場で27日の18時30分試合開始予定だ。
選手コメント
熊田任洋(トヨタ自動車)
「久しぶりの1番でしたが、打順がどこでも自分のやることは変わりません。トヨタの方々もたくさん応援に来てくださっていたので、いいところを見せたい気持ちはありました。打撃も日に日に感覚が良くなっています。決勝でも自分の役割を果たし、どんな形でも優勝をつかみ取りたいです」
近藤壱来(JR四国)
「初回はバタバタしましたが、もともと尻上がりのタイプなので、粘りながらストライクを取っていけば良くなると思っていました。100点の投球ではないですし、まだまだ投げたいので、明日も投げられるように準備します」
有馬諒(ENEOS)
「グラウンド状態が悪く、投げにくさはあったと思いますが、その中でも試合を作り、徐々に状態を上げていくところが近藤さんらしさです。打つ方でも、一本出したいと思っていたので、いいところに打球が飛んでくれました。明日も勝って、優勝したいです」
松田航瑠(日本製鉄室蘭シャークス)
「雨が強く、マウンドも難しい状態でしたが、その中で自分のできる投球をしようと思っていました。最後まで腕を振って投げ切れましたし、バックからの声もしっかり聞こえて力になりました。明日もどこで出番が来てもいいように、しっかり準備したいです」
丸山壮史(ENEOS)
「予選リーグではなかなか結果を残せませんでしたが、チームメートに支えられてここまで来られたので、出番があれば貢献したいという思いでした。途中出場でしたが、次につなぐ気持ちで打席に入り、結果を出せて良かったです。決勝も社会人野球の強さや一生懸命さを出し、優勝をつかみ取りたいです」
第20回 アジア競技大会
大会期間
2026年9月21日~9月27日
オープニングラウンド(グループA)
9月21日(月)18:30 中国 3 - 11 日本
9月22日(火)18:30 日本 15 - 0 パレスチナ
9月23日(水)12:00 日本 7 - 0 フィリピン
スーパーラウンド
9月25日(金)18:30 日本 5 - 0 韓国
9月26日(土)18:30 日本 7 - 3 チャイニーズ・タイペイ
決勝
9月27日(日)18:30 日本 - 韓国
開催地
日本(岡崎市・豊橋市)
出場する国と地域
グループA
日本、中国、フィリピン、パレスチナ
グループB
チャイニーズ・タイペイ、韓国、香港、タイ






















