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侍ジャパン前監督の井端弘和氏と前投手コーチの吉見一起氏が中学生に伝えた「大切なこと」

2026年10月11日

 10月10日、「中学野球クリニックin岐阜県飛騨市」がサンスポーツランドふるかわで行われ、井端弘和氏(侍ジャパントップチーム、U-15代表前監督)と吉見一起氏(同前投手コーチ)が参加した。
 飛騨市をはじめとした岐阜県内で軟式野球をプレーする4チームから参加した69人の中学生に対して、一人ひとりに助言したり自らも実践して見せたりするなど熱心に指導。さらに、指導者からの質問にも真摯に答えた。

 今回のイベントは、一般社団法人日本野球機構(NPB)と一般財団法人全日本野球協会(BFJ)で構成する日本野球協議会が「部活動の地域展開」を「最重要課題」と位置づけ、野球界が一体となって取り組むため立ち上げた「中学球児応援プロジェクト」によるものの14回目だ。
 井端氏は守備指導と打撃指導、吉見氏は投手指導を担った。加えて、第97回都市対抗野球大会を優勝し、岐阜県大垣市を本拠地とする西濃運輸野球部から譽田貴之捕手、福島大輝外野手が参加。それぞれの守備位置や走塁、トレーニングの指導を担った。

 井端氏は、内野手はキャッチボールから「捕ってすぐに投げる意識」を持つことが重要とし、右投げの内野手であれば捕る際に右足を前に出すことや「1日5分でもいいから」と球の握り替えをすることを勧めた。また、ノックを受ける際の指導では、来春からは硬式野球でプレーする中学3年生も多くいたため、軟式・硬式の打球の違いを丁寧に説明。より早く捕球体勢に入ることを勧めた。
 打撃指導では、守備や走塁などプレー全体に通じる話として「リラックスしてプレーすることの大切さ」を伝えた。「小学生の時にいたチームに戻って、打席に立って対戦してくれと言われたら力は入るかな?」と分かりやすい例を挙げ、リラックスすること、力を抜くことが本来のプレーができる前提だと話し、たとえプロの球が来てもそれは同じことだと伝えた。
 投手指導を担った吉見氏は、軸を作って投球動作に入ることの重要性を伝え、ブルペンでは一人ひとりにポイントを伝えた。温かい天候にも恵まれ、両氏とも汗を流しながらも最後まで熱心に指導した。

 指導者からの質問にも親切丁寧に対応した。特に熱心に質問をしていたのは、今回のイベントへの応募もした古川クラブ中等部の飯山大和コーチ。「学童野球の指導には長く携わらせてもらったのですが、中等部は今春に立ち上げたばかりだったので、選手たちのその先も考えた時の質問をさせてもらいました」と、守備・打撃・トレーニングなど様々なことを井端氏に質問。同氏も身振り手振りで答え、飯山コーチは「指導の引き出しとして、いろんなことを助言いただきました」と感謝した。

 部活動の地域移行が進み、プレーする選手たちはもちろん、指導者たちの存在もより重要となっている昨今。両者にとって密度の濃い充実した時間が、経験豊富な講師陣のもとで流れた。日本野球協議会では、こうした取り組みを今後も続けていく予定となっている。

講師コメント

井端弘和氏

「中学生は1番伸びる大事な時期だと思うので、高校に行くための準備という面での、すべき準備や行動は伝えられたかなと思います。すごく反応も良かったですし、上手くなりたいという思いがひしひしと伝わる子が多いなと思いましたね。コツを掴んだら一気に伸びる世代。そのためには練習をして、いろんなことを試さないといけないので、早くコツを掴んで欲しいと思いました。(指導者とのコミュニケーションも多かった)指導者として成長しようとしている姿は素晴らしいですね。試合になると練習と別モノになってしまうのが小学生・中学生。学校のテストのように、やってきたことの成果を出すという感覚で指導してもらえば、子供たちもプレーしやすいのかなと思います。(リラックスということも重点的に伝えていた)1番はそこですよね。やっぱり体を動かすスポーツですから、リラックスできないと本来の動きができない。そこは相手によって変えてほしくない。緊張する場面でもリラックスできるように、練習をしているわけですから、口酸っぱく言わせてもらいました」

吉見一起氏

「投手は1年生が多く、中学生は体が大きくなっていく過程なので、型にはめるのではなく、体ってこうやって使っていけば、こういうふうに変わるんだよということを伝えました。体が大きくなってきたら、ここが勝手に強くなっていくから、体はこうやって連動していくんだよという話をしました。(軸の大切さをよく話していた印象)これは中学生だけじゃなくて大事なことです。速いボール投げたい、良いボールを投げたいと思うと、軸がブレてしまうので、こういう形があるんだよということを伝えました。投げる時とかこの先で“そういえば軸っていう話をしていたなあ”と結びついてくれたらいいかなと思いました。野球を通じて今日は繋がったと思うので、彼らには未来があると思うので、彼らの役に立てたらと思います。こちらも学ぶことがあって、僕自身も成長させてもらいました」

参加者の声

「(閉会の挨拶※一部抜粋)野球に向き合う姿勢の大切さを言葉ひとつから感じました。今、中学校の部活動が大きく変わり、軟式野球を選ぶ仲間が少なくなっている現実があります。だからこそ僕らが盛り上げる必要があると思います。今日皆さんからいただいた情熱を次の世代に繋げていきます」(古川クラブ中等部・飯山稀翔)

「(井端氏の指導を受けて)分かりやすかったです。言いたいことや目的が明確でした。投げる時に、歩くように流れで捕るということがよく分かりましたし、打撃でも手首が固まっていたり、スタンスが広すぎていたりしたので、それを指摘してもらい、リラックスして反応できるようになりました」(大野BBC・松野仁飛)

「(吉見氏の指導を受けて)とても分かりやすくて楽しかったです。自分の課題の解消の仕方を教えてもらいました。ボールが抜けるところがあるのですが、腕や下半身の使い方を教えてもらいました。高校でも投手をやりたいので教えてもらったことを意識してやっていきたいです」(K-CLUB・伊藤優翔)

「(井端氏の指導を受けて)今までとは違う視点で守備の本質を教えてもらいました。例えば、キャッチボールで一歩出して捕るなど基本なのですが(そのこだわりが)プロだなと思いました。野球に取り組む姿勢を含め、今日教えてもらったことを活かしていきたいです」(岐阜ワイルドベアーズ・吉村行真)

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