食以外にも欠かせないのが水分補給です。人間のカラダの約60%は水分からできています。運動をすると、大量の水分が汗となってカラダから排出されます。水分補給をしっかり行わないと、脱水症状や熱中症など、さまざまなトラブルにつながる恐れがあります。正しい水分補給の方法を知っておきましょう。
水分補給でトラブルを予防
水分は、血液として酸素や栄養素を全身に運んだり、汗となって体温を調整したりする、大切な役割を担っています。とくに運動中は、急激な体温の上昇を防ぐために、大量の汗をかきます。体内の水分が不足していると、体温が上昇し、さまざまな機能に悪影響を及ぼします。たとえば、足がつる、カラダに力が入らなくなるなどです。ひどい時には熱中症などの原因となり、場合によっては命にかかわることもありえます。
練習や試合を乗り切り、運動能力を高めるために、正しい水分補給のコツをおさえましょう。
まず運動前に。そしてこまめに
まず、練習・試合が始まる前に水分をとる習慣をつけましょう。なぜなら、試合の状況や練習内容によっては、こまめに水分補給をすることができないことがあるからです。運動を始める30分ほど前には、500mlぐらいの水分を補給しておくのが望ましいです。 また、こまめに摂ることも大切です。水分はかいた汗の分だけ補給する必要があります。一度に体内に吸収される量には限りがあるので、15〜30分間隔で、こまめに水分を補給するようにしましょう。喉が渇いたと感じたときにはすでに脱水症状がはじまった合図なので、気をつけて下さい。
運動中に最適なのはスポーツドリンク
汗を大量にかいた時は、ナトリウムやカルシウムなどのミネラルが汗とともに流れ出てしまうため補給する必要があります。カラダへの吸収スピードが速い「ハイポトニック」と記載されているミネラルも含まれているスポーツドリンクが運動中には適しています。
侍ジャパン栄養担当
大前 恵、青山 晴子(株式会社 明治)