8月27日まで台湾・台南市で行われた「ラグザス presents WBSC女子野球ワールドカップ台南グループ2026」で侍ジャパン女子代表は5戦全勝。前回大会で激戦を繰り広げたアメリカなどが待つ「ラグザス presents WBSC女子野球ワールドカップ Finals 2027」(アメリカ・ロックフォードで来年開催予定/以下、ファイナルラウンド)への進出を決めるとともに、8連覇に向けての大きな収穫と課題を得た。

収穫はなんといっても国際大会の経験を積めたことだ。初のW杯となった選手が20人中10人。前回大会の出場者7人が現役引退したこともあり、メンバー構成は大きく変わった。
それでも、開幕から雨天順延が2日続き、3日で5試合を行うことになっても弱音や愚痴を吐かずに、入念に準備。中島梨紗監督は全試合を終え「タフなスケジュールの中で準備していくのは難しかったですが、国際大会の洗礼を受けて、また一つ大きくなったんじゃないかと思います」と振り返った。
前回大会を経験しているメンバーの存在も大きかった。中島監督は、共同主将を任せた英菜々子(埼玉西武ライオンズ・レディース)と只埜榛奈(東海NEXUS)について「さすがの仕事でしたね。良いところで打ってくれましたし、チームを引っ張っていこうという姿勢が日に日に強くなっていたので、お願いして良かったです」と感謝。投手リーダーを務めた清水美佑(読売ジャイアンツ)についても、頼もしい投球に加え「周りの投手の面倒を見てくれていたり、投げていない時に声を出したりしてくれていました」と、精神面でのさらなる成長に目を細めた。
こうした言動はチーム全体に浸透し、高卒3年目で最年少の髙橋愛(阪神タイガース Women)は「先輩たちが良い環境を作ってくれました。私もチームに帰ったら主体的に動いていきたいです」と力強く語った。

一方で課題も残った。3戦目までは序盤に硬さがあり、25日に行われた初戦のフィリピン戦では3得点のみ。26日のイギリス戦とベネズエラ戦では初回を無得点で終えた。大会最終日となった27日のキューバ戦とチャイニーズ・タイペイ戦では、その課題は解消されたが、来年のファイナルラウンドでは初戦から高い結束力と集中力が求められる。投手陣についても「よくやってくれましたが、投げミスもありましたし、いつもと違った緊張感で投げることも想像しながら、もっともっと磨いていって欲しいです」と中島監督は話す。
そのためのメンタル面について、中島監督は「みんな良い子で一生懸命なんですが、もっと楽しんでいい。もっと笑っていい。相手の投手や打者ではなく、自分と戦っているように見える場面がたくさんありました」と指摘。国際大会は、来年のファイナルラウンドまで無いからこそ、「独特の雰囲気やベネズエラ戦の緊迫感、初戦の緊張感を忘れないようにして欲しいです」「もっともっと強いチームがいることを頭に入れてやっていかないといけません」と語った。
加えて「ラグザス presents WBSC女子野球ワールドカップ ロックフォードグループ2026」を視察した中島監督は、アメリカ代表のさらなるレベル向上も実感。135キロを超えるストレートや力強いスイングに負けないためのフィジカルの強化も求めた。また、日本野球の武器である守備力についても、送球の正確性をキャッチボールから念頭に置くように伝えた。
こうした課題も大会を経験したからこそ。課題がいくつも挙がったことが一番の収穫とも言える。それを生かして8連覇や女子野球のさらなる発展や普及に繋げていけるかどうかは、選手たちの日頃からの高い意識にかかっている。

ラグザス presents WBSC女子野球ワールドカップ台南グループ2026
大会期間
2026年8月23日~8月27日
8月23日(日)15:30 日本 (中止) フィリピン
8月24日(月)18:00 日本 (中止) フィリピン
8月25日(火)15:00 イギリス (中止) 日本
8月25日(火)23:00 日本 3 - 0 フィリピン
8月26日(水)13:00 イギリス 0 - 23 日本
8月26日(水)17:00 日本 4 - 0 ベネズエラ
8月27日(木)10:00 キューバ 0 - 13 日本
8月27日(木)18:00 日本 11 - 2 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
日本、ベネズエラ、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、イギリス、フィリピン
























